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神様WEB!山のふもとの一軒家に住む俺と、俺のネットショップに棲む神様の冒険と日常  作者: かざみはら まなか


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61.手始めに、捕まらずに駅に着いて、一泡吹かしたい。

志春しはる、捕まらず、引き連れて進むがよい。」

と神様。


神様、俺もそうしたいのは、やまやまなんだ。


最大の問題は、ダルそうに絡んでくる人に、どう対応したらいいのか、分からないこと。


なんて、返すのが正解?


仲良くお喋りしていたら、俺が連れていかれそう。


うん、仲良くしないことにしよう。


方針は決まった。


「人の通り道にわざわざ立たなくても。」


俺は、返事じゃなく、独り言を言う。


会話して、仲良くなったと勘違いされないように。


今日の俺は、独り言の多い人。


俺の影が、ウニ、違うか、山だから、イガ栗、の形になった。


イガ栗のイガが、ずーん、ずーん、と地面や壁に伸びていく。


山のは、人だったら、陽キャだと思う。


イベントには、全力投球、みたいな。


「道が空いているのに、わざわざ寄ってくるとか。」


俺の独り言は、会話の音量と同じ。


ダルそうにしていた三人組は、ダルそうなまま、イラッときたようだ。


ダルそうなのは、標準装備?


相手を油断させるための。


「三人で並んで道を塞がれると、迷惑なんだけど。」


俺が、よく聞こえる独り言を話していると。


「お兄さん、聞こえてるでしょ?

何、無視して、行こうとしてくれてんの?」


俺の体を掴んだりせずに、自分達の体で、壁になるようにしているのは、先に手を出したのは、どっちだ対策?


「邪魔、邪魔。本当に邪魔。

俺の進行方向に障害物があったら、踏んでしまうのも仕方ない。


俺に踏まれたくなければ、最初から道を塞がない。


俺は、踏みたくないのに。


俺の足の下に踏んで欲しいと差し出してくる足があるから、踏まざるをえないんだ。」


俺は、独り言を言いながら、俺の進行方向に置かれている足を踏んだ。


「この道は、さっきまで平らだったのに、急にデコボコして歩きづらくなった。」


俺に足を踏まれた人は、めちゃくちゃ腹を立てている。


志春しはる、走れ。山の怪が、先導する。

山の怪は、この三人組以外がいない道を選ぶ。

駅までいって、一度、人に紛れよ。」

と神様。


俺に足を踏まれた人は、踏まれた足の上にあった俺の足ごと、足を蹴り出した。


山の怪に引っ張られて、俺の足は、地面へ。


地面に足がついたタイミングで、俺は、ダッシュした!


三人組が追いかけてくるかと思ったが、追いかけてこない。


志春しはるが、走り出した情報を伝えた後に、悠々と追いかけてくるのであろう。


この先に、人がいるポイントを用意してあれば、情報さえ正確に伝達しておくだけで、走り出した志春しはる一人を捕まえられるとふんでおる。


裏をかけ、志春しはる


悔しがらせて、追いかけてこさせよ。」

と神様。


あちらもこちらも、一筋縄ではいかない。


何段階にも構えて、随所、随所で、調整しながら。


イガ栗になっている俺の影。


イガの部分が、偵察しているらしく、縮んだり、伸びたりしている。


土地勘がない場所なのに、俺が迷いなく進めるのは、山の怪の先導があるから。


俺の影のイガが、ぐるぐると回転している。


志春しはる。このまま進むと捕まる。


時間をおけば、通行人がやってくる。


今は休憩して、通行人と合流した後、通行人の斜め前あたりを歩くがよい。」

と神様。


通行人?

全然見えないけど、どこから来る?


俺が、スマホを見るフリして立っていると。


約二分後。


母さんの夫のお姉さんくらいの見た目の女の人が、別の道を歩いている。


女の人は、俺の進行方向に向かって歩いている。


途中で、女の人が、俺の後ろに合流する形に持っていくには?


志春しはる。進むがよい。」

と神様。


俺は、スマホから顔を上げる。


女の人より、一メートル半ほど先にいるように歩き出す。


俺の姿を見て、動いた人が、俺の進行方向にいた。


でも、俺の後ろにいる女の人の姿を確認すると、誰かに連絡を取り始めた。


俺も、通りすがりの女の人を巻き込む気はないから、このまま通り過ぎよう。


連絡をとっている人の顔は確認していく。


俺が、なんとなく、じゃなく、しっかりと顔を見ているのは、見られている方も分かる。


互いに、顔を覚え合いながら、通り過ぎる俺と、俺を見送る人。


「今のは、捕まえるためでなく、追い込むために、いたのであろう。」

と神様。


追い込む場所ある?


「家の塀しかない。塀ドン?」


「袋小路に、であろう。」

と神様。


あるんだ、袋小路が。


山の怪と神様は、情報を共有している?


志春しはる。大通りでは、人の流れに乗って、駅に向かうがよい。


流れに逆らうようにやってきたら、流れに乗って、避けよ。」

と神様。


捕まらないように逃げるためには、冷静さと判断力と先を見通す力がいる。


山の怪がいなくても、神様がいなくても、俺は、前に進めていなかった。


神様がいなかったら、俺は、見通しを立てる前に捕まったか、山の怪の特性を活かしきれずに捕まったと思う。


山の怪が、いなかったら、地の利のない場所で、一秒も無駄にせずに道を選ぶことは不可能だった。


実際に進むのは、俺。


俺は、神様と山の怪の協力を最大限に活かして、勝者になる。


手始めに。

駅までの道に、配置されているはずの誰にも手を出させずに、駅にたどり着いて、一泡吹かす。

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