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神様WEB!山のふもとの一軒家に住む俺と、俺のネットショップに棲む神様の冒険と日常  作者: かざみはら まなか


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53.母さんからのメッセージが不穏。帰ろう。来てほしいのは、俺に仕事の依頼をしたいからって、本当に?対面での依頼の話、聞くだけきいてみる?

母さんからの返事は早かった。

「迎えにいく。どこにいる?」


俺は、カフェの店名をメッセージで送る。


「店から出て。」

と母さんからのメッセージを見たとき、ふと思った。


目撃者を作っておこう。


母さんが、加担した可能性が高い犯罪は、素人の思いつきじゃない気がする。


今の母さんと関わるなら、自衛は必要。


「母さんが、俺がいる場所まで、迎えに来てくれないなら、行かない。」


「迎えにいく。店から出て、言う方向に歩きだして。」

母さんからのメッセージが具体的になった。


俺は、自分の意思で、母さんの指定場所に向かったように見せたくない。


母さんの意思を見たい。


「店の中で、俺を探して見つけて、席まで来て、一緒に店を出る。

目的地まで、母さんと俺で一緒に歩く。

店にタクシーを呼んで、母さんと俺で、目的地にタクシーで乗り付ける。

母さんは、どっちがいい?」


どちらも、母さんといる俺の目撃者ができる。


母さんからのメッセージは?

「迎えに車を出してくれることになったから。それに乗って。」


「知らない人の車には、誘われても乗ったらいけないんだよ、母さん。」


犯罪に巻き込まれないために。


「母さんがいないなら、俺に手渡し出来ないよね?


振り込みして。

手渡しできるお金が手元にあるんだから、振り込めるよ。」


即レスだった母さんからの返事が途絶えた。


メッセージのやり取りをしていたら。

母さんからのメッセージが怪しすぎて、指定場所に行く気が減退した。


何でも母さんの言うことを聞いて、母さんの機嫌をうかがう俺のイメージしか、母さんには残っていない。


大学四年間、突然母さんの反応がなくなったことに苦しんでいた俺は、母さんに俺の存在を意識させないように従順でいることが、母さんに嫌がられないベストな方法だと思って、実践していた。


俺は、母さんに従順でいれば、母さんは、俺を疎まないと思ったから、従順を装おっていたんだよ、母さん。


母さんは、思い出せない?


忘れてしまった?


俺は、元々、従順な性格じゃなかったこと。


母さんを失望させた俺は、母さんの意見に同調せずに、母さんの苦労を聞いても、平気な顔して、父さんに同調していた高校生までの俺だよね?


俺の性格は、大きく変わっていないよ、母さん。


母さんには会わずに、我が家に帰ろうと俺は思った。


俺は、ネットショップ〈神棚〉のホームページにアクセスした。


会計をして、店を出たら、神様と話をしながら、路線バスを待とう。


近くにバス停があったから、ちょうどいい。


俺は、カフェを出て、バス停に向かいながら、神様に報告した。


「どちらにも、近づかぬ方が良かろう。」

と神様。


俺も、そう思う。


志春しはる!」

と母さんの声がした。


姿は見えない。

どこから声がした?


「神様、近くに母さんがいる。

俺が、帰りそうだから、追いかけてきた?


そんなにまでして、連れていきたい理由があるんだ。」


「小童をおびき寄せる親は、ろくなことをせぬ。」

と神様。


母さんの声がしたのに、姿が見えなかった理由は、すぐに判明した。


反対車線を走っていた車から、母さんは、窓を開けて叫んだんだ。


勢いよくUターンしてきた車が、横に停まった。


車の窓が空いた。

「来たわよ。手間かけさせて。」

としかめっ面の母さん。


「帰るから。俺、知らない人の車には、乗らないよ。」


「勝手なことばかり。迎えがほしいなら、最初からそう言えばいいの。」

と母さん。


「母さんだけの迎えじゃないから、いらない。」


俺と母さんが揉めていると、運転席に座っている母さんより五歳以上若そうな女の人が、会話に加わってきた。


「はじめまして。お仕事の話をしたいから、車に乗ってくれる?」


仕事の話?


胡散臭い仕事の話なら、聞きたくない。


「誰の?どんな?誰からの?」


志春しはるくんの。簡単なお絵描きね。依頼主は私。」

と運転席の女の人。


お絵描き、という言い回しが引っかかるけれど。


絵の仕事を対面で依頼されるのは、初めて。


興味は、ある。


話は聞いてみたい。


受けるかどうかは、別にして。


「依頼主の名前と、おおよその絵の注文内容、期限、報酬の条件を聞いてから、考える。」


「いいわよ。それで。乗って。」

と運転席の女の人は、後部座席を示した。


「神様、俺、行くことにした。」


絵の仕事をしているんだ。

絵を描く仕事を依頼したい、と言われたら、どんな仕事か気になって仕方がない。

楽しんでいただけましたら、ブックマークや下の☆で応援してくださると嬉しいです。

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