表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
173/176

第百六十七話 聖エクスタール学院①

私はガイのことが気になったのでルイミン達の話を盗む聞きすることにした。

ことと次第によってはガイに直接交渉をしなければならない。

なにせアイドルが恋人をつくることは禁止されているからだ。

ましてやリリナのような超アイドルならばなおのこと。


「まずは自分達でどれだけやれるか頑張るんだよ」

「そうですね。私達ならできるかもしれませんね」

「私達は”ファニ☆プラ”なのですから自分達で何とかしませんとね」


結局、ルイミン達は私に頼りたくないようだ。


さすがににらせんべいばかり売っていたから飽きられたのだろう。

だけど、それはアイドル部の活動費を稼ぐために仕方なくしていたことだ。

私だってプロデューサーの端くれだからアイドル活動をさせたいと思っている。

それなのに私の悪い部分ばかり目立ってルイミン達に真意が伝わっていない。


「それじゃあ次の新曲をつくろう」

「もうですか」

「新曲をバンバン作ってどんどん発表をした方がいいよ」

「ですが、そうやすやすと新曲なんて作れませんよ」

「だから、頑張るんじゃない」


ルイミンは”ファニ☆プラ”の楽曲のバリエーションを増やしたいのだろう。

今のところ私が作った”恋するいちごぱんつ”と”春恋別れ”、それにリリナ達が作った新曲2つだけだ。

楽曲のバリエーションの豊富さとしては見劣りしてしまう。

やっぱり最低でも12曲は必要だろう。

そうすればアルバムを作れるし。


「ルイミンちゃんは作詞も作曲もしたことがないから、そんなことが言えるんですよ」

「それって私が新曲作成に携わっていないって意味?」

「別にそう言う意味じゃありません。私達の苦労も少しは知ってほしいんです」

「同じじゃん。私は何もしていないって言っているようなものよ」


リリナの言葉に反応してルイミンが少し不機嫌になる。


恐らくルイミンのレベルでは作詞も作曲もできないのだろう。

まあ、振り付け担当だったから仕方ないのかもしれない。

ただ、リリナの方としては楽曲を作る難しさを知ってほしかったのだ。


「まあまあ。ここで仲違いしていても何も進みませんわよ」

「ごめんなさい」

「ごめん。私も言い過ぎた」

「とりあえず今後も新曲を作る方向性で決まりですね」

「せっかくだから私も作詞してみるよ」

「ルイミンちゃんが!」

「そんなにも驚かないでよ、リリナちゃん。私だってできることがしたいんだ」

「それではみなさんで作詞に挑戦してみましょう。作詞の出来次第で楽曲にするのか決めればいいですし」


セレーネのアイデアでルイミン達それぞれが作詞に挑戦することに決まった。


(いい機会だわ。これで私の苦労がわかるってものよ)


それまでは私ひとりで作業をしていたからすごく大変だったのだ。

それなのにルイミン達はちっとも私の苦労をわかってくれないからケンカ別れした。

だけど、これで作詞の作業に行き詰れば私を頼るかもしれない。


「なら、作曲の方はどうする?リリナちゃんにお任せする?」

「それではリリナさんの負担が大きくなってしまいますわ」

「私はまたガイくんに協力してもらおうと思っています」

「気分は悪いけどその方が無難かもね」


ここに来てまたガイの名前があがる。

よほどガイはリリナの信用を買っているのだろう。

どんな人物なのかわからないからすごく気になる。


「リリナさん、ガイさんってバンドをしているのですよね」

「はい」

「なら、そのバンドの楽曲を作っているのもガイさんなのですか?」

「みんなで作っていると言っていましたが、ほとんどガイくんみたいです」

「だからですね。作曲慣れしているのは」


リリナの話によればガイの楽曲作成レベルはだいぶ高いようだ。

自信でやっているバンドの楽曲も手掛けているから経験値が高いのだろう。


「ガイは憎たらしいけれど力を借りた方がいいね」

「いっそうのこと作曲をガイさんに丸投げしてもいいかもしれませんわね。そうすれば私達のテイストとは違う楽曲ができあがりますし」

「ガイくんも大変だろうけど頼んでみるね」


セレーネの判断は的確だ。

自分達だけで作ると視点が固定されているから狭い範囲になってしまう。

そこにガイと言う第三者の視点が入ることで楽曲の幅が広がるのだ。


「つかぬことを聞きますけれど、リリナさんはどこでガイさんと出会ったのですか?」

「それは……」

「リリナちゃん、言いたくないなら言わなくていいんだよ。私も聞きたくないし」

「セントラルガーデンです。作曲に悩んでいる時に気分を変えて外で作業をしていた時に知り合いました」

「話すんだ」


リリナは少しはにかんで嬉しそうにガイのことを話しはじめる。

その様子から見てもガイにぞっこんであることが伺えた。


「ガイくんもバンドの楽曲作成に悩んでいたのですごく話が合いました」

「お互いに同じ悩みを持っていたことで打ち解けたのですね」

「その後でガイくんが今度ライブをやるから観に来て欲しいとチケットをくれたんです」

「そんなの行かなくてもいいじゃん」


ひとりルイミンは不機嫌そうにリリナの話を聞いていた。


「ライブの場所はガイくんたちが通っているライブハウスでした。会場は狭いのですけれど会場に入りきらないほどお客さんがいました。私はチケットがあったので最前列に並ぶことができたんです」

「リリナさんに聴かせたいから優先席のチケットを渡したのですわね」

「絶対に下心があるはずだ。リリナちゃん、カワイイからあんなことやこんなことをしたがっているんだよ」


ルイミンはとりあえず置いておいてガイのバンドは人気があることがわかった。

ビジュアルもイケているみたいだから、もしかしたらビジュアル系バンドなのかもしれない。


「ライブはすごく盛り上がりました。ファンのみんなと一体になって、ほんとすごかったです」

「これはガイさん達のバンドが”ファニ☆プラ”のライバルになりそうな感じですわね」

「バンドなんてしょせんバンドよ。私達”ファニ☆プラ”には敵わないよ」


そもそもアイドルファンとバンドファンとは毛色が違うから問題はない。

アイドルファンがバンドファンに流れることはほとんどないからだ。

ただ、バンドから学ぶことは大いにあるだろう。


「それからガイくんと頻繁に合うようになりました」

「隠れてデートしていたんですね」

「デ、デートじゃありません。ただ、会っていただけです」

「それが世間ではデートと言うんですわ」

「キィー、悔しい。リリナちゃんのハートをつかむなんて」


リリナがガイのことを話すたびにルイミンは不機嫌になって行く。

よほどリリナをとられたことが悔しいようだ。

まあ、推しが恋人とデートしていたらファンとしては悲しいからルイミンの気持は痛いほどわかるけど。


「それでガイさんは告白して来ましたか?」

「こ、告白なんてされてません。ガイくんはそう言うタイプの人じゃないですし」

「その言い方だとガイさんの告白を待っているみたいですね」

「そ、そんなことありません。セレーネちゃん、からかわないでください」

「キィー、もう我慢できない。聖エクスタール学院へ乗り込んでやるわ」


リリナの狼狽えぶりを見てルイミンの怒りが頂点に達したようだ。

それはリリナの気持ちの中でもガイからの告白を期待しているからだ。

セレーネの言葉に慌てて反応したのがなによりの証拠だ。

リリナはガイに恋をしている。


(へぇ~、ガイは聖エクスタール学院の生徒なのか。メモメモ)


これまでの話でガイに関する情報を整理すると――。

ガイは聖エクスタール学院の軽音楽部に所属しているギタリストと言うことだ。

リリナとはいい感じになっていてガイの方もまんざらではないと予想される。

でなければリリナの悩みに力になってあげることなどしないのだ。


「ルイミンちゃん、それだけはやめてください」

「人の恋路を邪魔すると豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまいますわよ」

「そうなったらガイも道ずれにしてやるんだから」


ルイミンの様子からみたらリリナとガイの恋の成熟もまだだいぶ先になるだろう。

お邪魔虫であるルイミンがいるからだ。

まあ、私にとってはその方が都合がいいけど。


(とりあえずガイに直接会ってリリナを諦めてもらおう)


ガイの方もまだ”愛してる”レベルではないから取り返しがつくはずだ。

傷は浅いうちにしておいた方が立ち直りも早くなる。

リリナには悪いと思うがガイと別れさせた方がいいだろう。


私は静かに部室から出るとセントヴィルテール女学院を後にした。


「まずは聖エクスタール学院の場所を探さないといけないわね」


王都はすごく広いのでセントヴィルテール女学院がある西側区域しか知らない。

中央公園には行ったことがあるがそれより向こうは未開拓の地だ。

だから、街の人に聴き込みをして聖エクスタール学院の場所を調べた方がいい。


とりあえず私は中央公園で聞き込みをはじめることにした。


「ちょっと、すみません。聖エクスタール学院ってどこにあるんですか?」

「今、忙しいんだ。話があるなら他の人にしてくれ」

「何よ、その扱い。私はお邪魔虫じゃないのよ」


はじめに声をかけたおじさんはそそくさと行ってしまった。

急いでいる理由はわからないけれど接し方が冷たい。

”ちょめ語”で話しているわけでもないのだから少しぐらい聞いてくれてもいいはずだ。


「やっぱりおじさんはダメね。おばさんにしておこう」


私は中央公園で散歩している暇そうにしているおばさんを見つける。

そして先ほどと同じように聖エクスタール学院の場所を尋ねた。


「すみません。聖エクスタール学院の場所はどこになりますか」

「聖エクスタール学院ならここから東へ行ったところにあるよ。お洒落な学院だからすぐにわかるよ」

「あざーす」


やっぱり暇そうなおばさんに声をかけて正解だった。

おばさんは情報通だから聖エクスタール学院のことを知っていた。

おまけにお洒落な学院だと言う情報も得ることができた。

セントヴィルテール女学院もそこそこお洒落だからそれ以上なのかもしれない。


さっそく私は東に向かって歩きはじめた。


ただ、その判断は間違いであったことに後で気づく。

おばさんは東にあると言ったけれど間違いではなかった。

すごく遠いと言うおまけつきだったのだ。


聖エクスタール学院に辿り着いた時には私は半分死んでいるような状態だった。


「ぜえぜえぜえ。こんなにも遠いだなんて聞いてないわよ」


私はその場に倒れ込んで地面に這いつくばる。

すでに体の水分が半分なくなって干からびたようになっていた。


「とりあえず、水よ」


私は校門を抜けてフラフラ歩きながら水道のある場所まで向かった。


「ガブガブ、ゴクゴク。ぷはーっ。生き返る」


私は水道の蛇口を加えて水道の水をがぶ飲みした。

おかげでお腹がたぷんたぷんになってしまう。


「とりあえず目的地には辿り着いたわ。あとはガイを探すだけよ」


と言っても闇雲に学院を歩き回ればいいものではない。

ガイがいるであろう軽音楽部の部室を探す方が先だ。


私は擬態を使って姿を眩ますと正面玄関から堂々と入って行った。


「やけに静かね」


普通なら生徒達の声が聞えて騒がしいものだ。

なのに猫の子一匹もいないぐらいに辺りは静まり返っている。

もしかして学院はお休みなのだろうか。


私は廊下を歩いて進んで教室を覗いてみる。


「誰もいないわ。だけど、荷物はある」


ロッカーには生徒達のカバンが並べておいてある。

それに今まで人がいたような雰囲気が教室の中に残っていた。


「もしかして移動教室?」


音楽や理科の授業だったら教室にいないのはわかる。

みんな音楽室や理科室に行ってしまうからだ。

だけど、他の教室の生徒もいないのはおかしい。


「朝礼でもしているのかしら」


私は廊下を進んで体育館のある棟まで向かった。


体育館の重い扉を開けると生徒達が並んで座っている。

壇上には校長らしき人物がマイクを使って長話をしていた。


「やっぱり朝礼だったのね。にしても、可哀想ね。校長の長話につきあわされているのだから」


ありがたいことを話しているのだが校長の話はとにかく長い。

生徒もそれをわかっているので欠伸をしながら適当に話を聞いている。

どうせ校長の話などすぐに忘れてしまうから問題ないのだ。


私もあっちの世界の朝礼では、そんな態度で校長の話を聴いていたのを覚えている。


「とりあえずここにいても仕方ないわ。生徒達がいない間に軽音楽部の部室を探そう」


私は回れ右をして再び教室がある棟へ戻る。

そして片っ端から教室を覗いて軽音楽部の部室を探した。


「誰もいない教室に入るのって結構ドキドキするわ」


いけないことをしているようで興奮して来る。

まあ、荷物を物色するわけでもないから何も問題はない。

どうせ入っているのはお弁当ぐらいだから物色しても意味がないのだ。


「けど、ここの女子生徒達は男子を意識しているわね」


きちんと荷物を整理しているし、机の中もキレイに整えている。

これで地を出してだらしなくしていたらすぐに男子に嫌われてしまうだろう。

女子生徒しかいないセントヴィルテール女学院と比べるとすごく違いがわかる。


「きっと女子生徒は男子生徒の前では猫を被っているんだわ」


笑う時には”クスクス”と小さく笑ってみせたり、応援する時は”頑張れー”って声援を送ったり。

素の女子であるならば”ガハハ”と笑ったり、”テメー本気出せや”と叫んでいるはずだ。

何せどんな女子もおばさん遺伝子を持っているから素はおばさんそのものなのだ。


「恋人同士の時は気づかないけれど結婚をしたとたんに女子の本性を知るのよね」


そして男子は女子に減滅をして恋心が冷める。

あとはお給料を稼ぐ人形となって男子達は働き尽くすのだ。


「恋は盲目って言うけれど本当なのよね。男子にとっては」


その分、女子は計算高いから付き合っている時から将来のことを計算している。

どんな相手と結婚したらどれだけ楽をできるのかばかり考えて将来設計しているのだ。

いくらイケメンでも経済力がなければ結婚の相手としては選ばれない。

逆にブサメンでも経済力が高ければ結婚相手に選ばれるのだ。

だから、世の中のブサメンはとにかく経済力をつけることを薦める。

そうすれば独身貴族から卒業できるのだ。


「まあ、私には関係ないけどね」


まだ中学生だし、結婚はまだまだ先だ。

その前に元の姿に戻らないといけないけれど。


私は次から次へと教室を覗きながら軽音楽部の部室を探す。

しかし、どこの教室を見ても軽音楽部の部室らしきものはなかった。


「何で軽音楽部の部室がないのよ。普通なら音楽室の近くにあるものでしょ」


その方が楽器をとりに行きやすいから何かと便利だ。

音楽室が空いている時は音楽室も使用できる。

なので、音楽室の近くに部室を作った方がいいのだ。


「もしかして外にあるって言うの」


学院の中の教室は全部見て回った。

だけど、軽音楽部の部室が見つからない。

消去法で考えても校舎の外にあると考えた方が確かだ。


「音が漏れるから外に部室を設けたってのも考えられるわ」


さすがに部室まで防音設備を設置するわけにもいかないだろう。

お金もかかるし、贅沢すぎるし、学院には似合わない。


私は2階の窓から校庭を覗いて他に建物がないか探した。


「あった!プールの横に小さなプレハブ小屋があるわ」


校舎から離れているからあのプレハブ小屋が軽音楽部の部室に違いない。

他にそれらしき建物は見つからないからそこしかないのだ。


私は校舎から出てプールの横の小さなプレハブ小屋の前まで来る。


「ここが軽音楽部の部室よね」


恐る恐る窓から中を覗くと楽器が並べて置いてあった。


「ようやく見つけたわ。こんな離れに部室があるなんてね」


私は軽音楽部の部室のドアノブを回して扉を開ける。

すると、ぽわんとタバコ臭い匂いが漂って来た。


「うへっ、くさ~。何でタバコの臭いがするのよ」


それは部室の中に入ってすぐにわかった。

テーブルの上に吸い殻の山の灰皿が置いてあったからだ。

恐らく軽音楽部の部員が吸ったタバコだろう。


「タバコを吸っているだなんて軽音楽部の部員は不良なのかしら」


不良の集まりだから部室を追われてこんな離れた場所に部室ができたのかもしれない。

あっちの世界の一昔前の不良の姿を現しているかのようだ。

とかく不良はバンドの影響を受けていて自分達もバンドをしたがる。

音楽センスはなくてもとりあえず楽器を持てばバンドマンに成りきれる。

それが楽しくて仲間達とつるんでいるのだ。


おまけに不良と言えばタバコが代名詞だ。

禁止されていることをあえてすることで自分達を抑えつけているルールに反抗する。

そうすることが唯一できる反発だからどの不良もタバコを吸うのだ。


「タバコなんて吸っても臭くなるだけなんだけどね」


体にもよくないし、依存症になるから吸わない方がいいのだ。

もちろん私もタバコを吸ったことはない。

まだ中学生だし、興味もないからだ。

そんなことをしてる暇があるなら推し活をしていた方が楽しい。

まして社会に反発しても社会の波に飲まれるだけだから無駄なことはしない方がいい。

どうせひとりで反発しても社会は何もかわらないのだ。


「となるとガイも不良ってことになるわ」


ますますリリナに近づけてはならない人物のようだ。

リリナに悪い影響が出てしまったら問題になる。

”ファニ☆プラ”のイメージダウンになるから遠ざけた方がいい。


すると、部室の外が騒がしくなって徐に部室の扉が開かれた。


私はすぐさま擬態を使って姿を眩ますと部室の隅に移動する。


「まったくかったるいよな、校長の話」

「やたらとなげーんだよな」

「こんなことならバックレた方がよかったな」

「次からはそうしようぜ」


部室に入って来た生徒達はポケットからタバコを取り出して火をつける。

そして深く吸い込みながら灰の中にタバコの煙を入れた。


「ぷはーっ、うめー」

「ひと仕事終えた後のタバコはうまいよな」

「ひと仕事なんてしてねーだろう」

「ガハハハ」


不良たちはタバコを吸いながら馬鹿話をしている。

タバコがうまいだなんてロクな人生を送っていないようだ。


「そう言えば次はCクラスの水泳の授業だよな」

「更衣室を覗きに行こうぜ」

「うまく行ったら裸が見れるかもな」

「うぅ……生おっぱい。たまんねーな」

「おい、カメラを用意しろ」


急に不良たちは色めき出してスケベ顔になる。

荷物からカメラを取り出すと軽やかに部室から出て行った。


「なんて奴らなの。女の敵だわ。こうなったらとっちめてやる」


私は肩を怒らせながら不良たちの後について行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ