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第百四十七話 ROSEの夏フェス

楽曲制作をはじめてから2週間経った。

セレーネは相変わらず机に向き合ったまま。

リリナの方は作曲を後回しにすることにした。

歌詞ができてからの方が作曲しやすいためだ。


「セレーネ、いる?」

「……」

「返事がありませんね」

「もしかして死んじゃっているとか」

「嫌なことを言わないでください。もし、本当に死んでいたらどうするんですか」

「冗談だよ。それにしても部室のカギまでかけるなんて」

「それだけ集中していたかったのかもしれません」


2週間の間、セレーネを見かけることはなかった。

ひとりで部室に籠って作詞作業をしていたからだ。


「ねぇ、セレーネ、カギを開けてよ」

「……」

「リリナです。カギを開けてください」

「……」


部室のドアを叩いてセレーネを呼んでみるが返事がない。


もしかして本当に死んでしまったのだろうか。

うまく作詞ができないことを悔やんで自殺してしまったのかもしれない。

昔の文豪とかは小説をうまく書けない時に精神を錯乱させてしまった人もいる。

そのぐらい文章を書くことは大変なことなのだ。


「これじゃあ埒が明かないね」

「窓から部屋の中の様子をみてみませんか」

「そうだね。そうしよう」


私とリリナは部室の反対側へ行って窓から部屋の中の様子を見る。

すると、机に向かってああでもないこうでもないしているセレーネがいた。


「セレーネ、いるなら返事をしてくれてもいいじゃん」

「心配したんですよ」


運のいいことに窓が空いていたのでセレーネに呼びかけてみた。


「あー、邪魔をしないでください。今、フレーズが出て来そうなんですから」

「セレーネ、ちょっと休憩をしたら」

「根を詰めるのはよくないですよ」

「煩い、煩い、煩い。出て行ってください」


セレーネはイラつきながら背を向けたまま出て行けと言い出す。


いつもの穏やかなセレーネからは想像できない姿になっている。

目の下にはクマができていて蒼白いゾンビのような顔をしていた。

恐らく飲まず食わず寝ずで作詞作業をしていたのだろう。


「セレーネ、ドクターストップよ。これ以上、続けていたら本当に死んじゃうよ」

「ひと息つけばモヤモヤも晴れますよ。だから、お願いです。部室のカギを開けてください」

「もう、邪魔しないでください。私は忙しいんです」


セレーネは声を荒げながら空いていた窓を閉めてカギをかけた。

おまけにカーテンまで閉めて外から見えないようにしてしまう。


「これじゃあお手上げだね」

「セレーネさん、大丈夫でしょうか」

「とりあえず作詞作業が終わるまでそっとしておこう」

「そうですね。今はそれしか方法はありませんよね」

「リリナちゃん、学食へ行ってお茶をしよう」

「わかりました」


と言うことで私とリリナちゃんは学食で時間をつぶすことにした。


学食は朝の6時から夜の22時まで開いている。

食事が出されるのは朝と昼と夜だけで、それ以外の時間帯はいつ来てもいいことになっている。

なので学食には宿題をする生徒やお茶をする生徒などが入り浸っているのだ。


「リリナちゃんは何を飲む?」

「私はカフェラテレにしておきます」

「なら、私も同じのにしよ~っと」

「おつまみはクッキーでいいですよね」

「うん。クッキーがいい」


私とリリナちゃんはカフェラテを作っておつまみのクッキーを持って空いている席に着く。


「ふぅ~、朝から混んでいるね」

「今日はお休みだからですよ」

「リリナちゃん、宿題をやった?」

「もう片付けていますわ」

「なら、あとでノートを見せて」

「いいですけれど丸写しじゃだめですよ」

「わかってるって」


そうリリナに言ったが実際はノートを丸写しするつもりだ。

いちいち問題を解くのは大変だからそのまま写した方がいい。

どうせ宿題を自分でやったのかは問われないから問題ないのだ。


「セレーネちゃん、大丈夫でしょうか」

「とりあえず生きていたことがわかったんだから心配ないよ」

「作曲もそうでしたけれど作詞も大変なんですね」

「まあね。私はやったことがないからよくわらかないけれどちょめ助も苦労していたみたいだよ」

「ちょめ助くんでも苦労するなんて、よほど大変な作業なんですね」

「まあ、ひとつの物語を作るようなものだからね」


著名な文豪でも作詞の作業には手を焼く。

普通に小説を書くことは大変だけどできないことじゃない。

だけれど、作詞は限られた文字量で物語を表現しないといけないから難易度が上がる。

おまけに読んだ人の共感を得ないといけないから輪をかけて難しい作業になるのだ。


「今思うとちょめ助くんはすごかったんですね」

「まあね。私達ができないことをしていたしね」

「元気でいるでしょうか」

「ちょめ助のことなら心配しなくてもいいよ。今頃ヘラヘラして過ごしているはずだから」


私の中のちょめ助のイメージはそんじょそこらのことじゃまいらない。

たとえプロデューサーを降板されたとしてもショックを受けていないのだ。

きっと暇ができたから嬉しがっていることだろう。

まあ、暇ができたらできたで誰かのぱんつを奪っていいるのだろうけど。


「そうだ、ルイミンちゃん。セレーネちゃんの作業が終わったら外出しませんか」

「それはいいアイデアだね。このところ街に出ていないしね」

「どうせなら近所の公園ではなく遠くに行きたいです」

「そうだな。じゃあ、王都の中央にある国立公園はどう?」

「それいいですね。滅多に行かないですからね」

「なら、決まり。あとでセレーネにも話しておくよ」


次の目的が決まったことで私達の楽しみが増えた。

今まで苦労したのだからゆっくりする権利はある。

気分転換を兼ねればセレーネもいつものセレーネに戻るだろう。


そんなお喋りをしながら私とリリナちゃんは1時間ほど寛いだ。


「もう、そろそろいいかな」

「だね。セレーネの様子を見に行こう」


私は残っていたクッキーを口に咥えるとリリナといっしょに席を立つ。

そしてコップとお皿を返却して学食を後にした。


「セレーネ、終わった?」

「……」

「セレーネさん、入っていいですか?」

「……」


相変らず外から呼びかけてもセレーネは返事もしてくれない。

まだ作業に没頭しているのか居眠りしているのかわからない。

なので悪いとは思ったが黙って部室に入ることにした。


「カギは空いているよ」

「お邪魔します」


私とリリナが部室の中に入るとセレーネは机に突っ伏していた。


「セレーネ!本当に死んじゃったの!」

「セレーネさん、起きてください!」

「うぅぅん。勝手に殺さないでください」

「なんだ、起きてたのか。死んだのかと思っちゃった」

「けどよかったですわ。セレーネちゃんが無事で」

「私って、そんなに頼りない人間に見えるのですか」


セレーネは目の下にクマを作っていたが意識もはっきりとしている。


「で、作詞は終わったの?」

「一応はね」

「その言い方だと満足していないのですね」

「そうよ。何か違うんですわ」

「どれ、見せて見て」


私は机の上に置いてあったセレーネが書いた歌詞を手にとる。

そしてはじめから最後まで一通り歌詞の内容を確めた。


「いいじゃん、うまく書けてる」

「恋愛をテーマに書いてみたんですけれど何か違うんですわ」

「そんなことないと思います。ストーリーもしっかりしてますし」

「何と言うか”ファニ☆プラ”のイメージと合っていないんですわ」

「それは”ぱんつの歌”のイメージがついているからじゃない?」

「それもありますけれど、全体的に”ファニ☆プラ”とは合っていないんです」


セレーネがそう感じるのは恐らく私達がまだ恋愛を知らないからだろう。

恋愛の歌を歌うならば少しでも恋愛経験があった方が説得力が増す。

歌詞はいかに読者の共感を呼ぶかが肝になるからだ。


「イメージなんて後からいくらでも変えられるよ」

「それはそうですけれど、やっぱり納得はできないんですわ」

「セレーネちゃんのこだわりは何となくわかります。私達が考えていることよりもファンの人達が求めていることを重視しないといけませんからね」

「それじゃあ私達は犠牲になればいいってこと?」

「そうじゃありません。ファンのみなさんを元気にさせるために尽力するんです」


リリナは至極まっとうなことを言って来る。

アイドルはファンを元気にさせる存在でなければいけない。

そのためならばどんな努力を尽くすのがアイドルの役割なのだ。

ファンがいるからアイドルでいられることを肝に銘じないといけない。


「リリナちゃんって真面目。まあいいや。歌詞は書き終わったんだから気分転換しに行こう」

「私は遠慮しておきます。まだ、作詞は終わっていませんから」

「セレーネちゃん、これ以上続けたら倒れちゃいますよ」

「それでも歌詞を書きあげないといけないんですわ」

「作詞なんて後回しでいいじゃん。それより今日は国立公園へ行くよ」

「気分を変えればまたいいフレーズが思いつきますよ」


と言うことでセレーネは承知しなかったが強引に連れ出して国立公園へ向かった。


国立公園へ来ると公園の中はたくさんの人でいっぱいだった。

休日だからかと思ったが違うようだ。

集まっている人は黒いドレスを着てピンクのつけ毛をつけている。

しかも、同世代の女子ばかりで男子の姿は全く見られなかった。


「何かイベントでもしているのでしょうか」

「つぅ、マズった。今日は”ROSEの夏フェス”がやっていたんだ」


さっき不意に国立公園のフレーズが降りて来たのもこのことがあったからだ。

私の中ではすっかり忘れていたことだけど記憶の片隅に残っていたのだろう。


「リリナちゃん、ここはマズいから他の公園へ行こう」

「ええっ、せっかく来たんですし見て行きましょう」

「私も同じ意見です」

「ダメだよ。こんなところにいたら心が汚れちゃう」

「クスッ。ルイミンちゃんは面白いことを言うんですね。なら、心が汚れるまで楽しんじゃいましょう」

「心が汚れたら何かいいフレーズが思いつくかも」

「ちょ、リリナちゃん、セレーネ」


私の思いとは裏腹にリリナとセレーネは楽しそうに駆けて行く。

その後を追い駆けながら私は周りにいるバカギャル達を避けた。

そして最前列まで行くと目の前にド派手なステージが目に飛び込んで来た。


「うわぁ~、すごくカワイイ」

「だいぶお金をかけているようですわね」

「もう、リリナちゃん、帰ろうよ」


ステージは黒ベースで指し色にピンクがあしらわれた”ROSEカラー”になっている。

証明は思いっきりピンク色でステージに立っている”ROSE”のメンバーを照らしていた。

ステージのあらゆるところにマカロンやクリームなどお菓子のオブジェが置いてある。

それがファンシーさを演出していてダークな”ROSEカラー”とマッチしていた。


「あっ、ナコルちゃんだ。おーい、リリナだよー。こっちを見てー」

「これはこれでありですね。とても勉強になります」

「セレーネ、そんなことメモに取らないでよ。リリナちゃんも帰ろうよ」


リリナとセレーネはすっかりアーヤの演出振りにほれ込んでしまっている。

確かに”ファニ☆プラ”ではやったことのない演出だから目を惹かれるのも当然だ。

だけど、”ROSE”にはナコルがいるから認めてはいけないのだ。


「今日は”ROSEの夏フェス”に来てくれてありがとう。私達もみんなの顔を見れて嬉しいよ」

「「キャー!ほへとー!」」

「盛り上がっているか!」

「「ワー!」」

「ぜんぜん足りないな。盛り上がっているかー!」

「「ワー!」」


ほへとがステージの中央に立ちマイクパフォーマンスをする。

ファン達はほへとの呼びかけに呼応しながらテンションを上げていた。


「今日はみんなにプレゼントがある」

「「えー!」」

「聴いてくれ、新曲で『Disorderly World』」


ほへとが新曲のタイトルを叫ぶと新曲のイントロが流れはじめる。


「新曲だって。すごい」

「リリナちゃん、感心しないでよ。あいつらは私達のライバルなのよ」

「”無秩序な世界”だなんて興味惹かれるタイトルですね」

「セレーネまで、もう」


”ROSE”がどんな新曲を披露しても私達が満足してはいけない。

それはライバルを認めたら私達の負けが確定してしまうためだ。

私達ですら新曲の作成に手間取っているのに”ROSE”が用意しているだなんて問題だ。


曲調が変化するとイントロを終えてAメロに入って行く。


”ひどく怯えた目をしている 子供達は何を見つめる”

”暗闇に沈んで行く 大人達の影を追う”

”崩れていく秩序の中で 逃げる自由を追い駆けて”

”不均衡なものの道理と 不公平さを学ぶ”


”進むべき道標はない 未来もなければ夢もない”

”矛盾して夜だけが過ぎて 繰り返される日々”

”感じない 何も感じない 記憶だけが最後の頼り”

”薄れ行く意識の中で 違う明日を見た”


「今まで以上にダークな世界感です」

「ティーンの心の闇を歌詞にしているんですね」

「もう、感想なんてどうでもいいよ。それより帰ろうよ」


リリナとセレーネは”ROSE”の新曲に感動しながら聴き入っている。

ちょっと聴いてみてもこれまでの楽曲とは一線を画しているような仕上がりだ。

恐らくアーヤがティーンを囲い込むために彼女達の視点から世界を描いたのだろう。

ティーンの共感を買えば”ROSE”のファンが増えるからだ。


集まったファン達もアーヤの描いた世界観にどっぷりとハマっている。

体を揺らしてリズムをとりながら合いの手を入れて盛り上がっていた。


そしてAメロが終わるとBメロへと移って行く。


”誰もがみんな 恐れている”

”誰もがみんな 憂いている”

”誰もがみんな 沈んでいる”

”誰もがみんな だから”


「叫ぶように歌っているのでより印象的です」

「しかも、同じフレーズをリフレインさせて強調していますわ」

「もう、そんな分析なんていいよ。帰ろうよ」


すっかりハマっているリリナとセレーネは歌詞の分析をはじめる。

それだけ学ぶことが多いのはけっこうだがよりによって”ROSE”の新曲だなんて。

私にはナコルを認めているような気がしてすごく嫌な気分になった。


ほへとがファンに歌詞のリフレインを煽るので会場は震えていた。

”恐れている、憂いている、沈んでいる、だから”はファン達が歌うポイントなのだろう。


そして会場が温まったところでサビへと移る。


”「たとえ世界が変わっても あなただけは変わらない」”

”そんなキザな台詞言っている 私はバカ”

”強くなりたいのは偽善 みんな弱い生き物”

”だから 群れて 徒党を組んで 騒いでいる”


「私もそうだな。こんな感じなのよね」

「自分を否定することでやりきれない思いを晴らそうとしているのですわ。まさに10代の葛藤ですわね」

「サビまで聴いちゃったじゃん。もう、1番が終わったんだから帰ろうよ」


確かにアーヤの歌詞は絶妙だと思う。

けれど、この歌を歌っているのは”ROSE”だ。

ナコルが所属している以上、認めてはいけない。

たとえどんな曲を用意して来ても受け入れてはダメなのだ。


そして間奏を挟んで楽曲は2番へと続く。


”昨日のことを忘れて アルコールに溺れている”

”向けられる暴力に 怯える幼き子供”

”理不尽な大人のルールに なんど涙をみただろう”

”心に刻まれた痛みは 墓場まで持って行く”


”頼るべき神様はいない 力もなければ愛もない”

”絶望した朝だけが過ぎで 繰り返される日々”

”聞えない 何も聞こえない 絆だけが最後の頼り”

”消えて行く 想いの残り香に 同じ明日を見た”


「聴いているだけで涙が出て来ます」

「2番では大人達を強く否定することで悪を強調しているのですね」

「もう、そんなの反抗期だからだよ」


反抗期の時は周りのことに強く反発してしまうものだ。

とかく親ともなれば距離が近いだけに強調されてしまう。

けっして親が悪くなくても反抗期の時は悪に見える。

ただ、そこには大人になるための心の形成がある。

周りのことに葛藤しながらだんだんと大人になるのだ。


そんなことを考えてしまった私もいつの間にか新曲にハマっていた。

これがある意味、アーヤが仕掛けた罠なのだろう。


そして曲はファン達と合唱する2番のBメロに移る。


”誰もがみんな 嘆いている”

”誰もがみんな 悔やんでいる”

”誰もがみんな 涙してる”

”誰もがみんな だから”


「共感します。すごく共感しますわ」

「主人公の心の声を表現しているから共感するのですわ」

「だろうね。私もジンジン来ているわ」


自分の中の心の声を代弁してくれているように聞えてしまう。

それは私がすっかりアーヤの描いた世界にハマっているからだろう。

とかく10代は葛藤が多いから悩んだり迷ったり憂いたりするのだ。


”「俺が守ってやる お前だけは守ってやる」”

”そんなクサい台詞言っている あなたはアホ”

”男が強いのは偽り 女がいるおかげ”

”だから 荒れて 虚勢を張って 溺れている”


「彼氏に守ってもらいたいのは女子の憧れだけれど守れないってことも知っているんですよね」

「ただ、カタチだけでもそうして欲しいと思うのが女心なんですわ」

「実際に強いのは女子の方だからね」


女子は男子が思っているよりも強い。

腕力では男子に敵わないけれど精神的には強いのだ。

だから、赤ちゃんを産めるし、子供に愛情を注ぐこともできる。

けれど女子は精神的に不安定になることが多いから男子に支えてもらいたいのだ。


アーヤは歌詞の中で男子を完全否定しているけれど本音は逆なのだ。

そんな風に思えてしまうのは私だけではないだろう。


そして再び間奏に入るとファン達のテンションもマックスになる。


”「たとえ世界が変わっても あなただけは変わらない」”

”そんなキザな台詞言っている 私はバカ”

”強くなりたいのは偽善 みんな弱い生き物”

”だから 群れて 徒党を組んで 騒いでいる”


”「未来はあなただけのものだから 夢は忘れないで」”

”そんなダサい台詞言っている 大人はウソ”

”未來がほしいのはきっと 今が盲目のせい”

”だから 逃げて 目を背けて 闇に染まる”


「結局、アーヤさんは主人公も彼氏も大人も否定してしまいましたね」

「自分と自分を取り巻く世界を否定することで全て無にしたいんですわ」

「だからタイトルが”無秩序な世界”なのね」


何だかんだ言って最後まで聴いてしまった。

おまけに感想までしっかりと言っているし、私もバカだ。

だけど、これはアーヤの描いた世界に共感しただけだ。

けっしてナコルを認めたわけじゃない。


「ようやく迷いが消えました。これなら新しい歌詞をかけそうですわ」


セレーネは何しらヒントを得たようで作詞活動に新しい光が見えた。


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