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第九十七話 投票状況

スマホを手に入れてからと言うもの、毎日、スマホ三昧だ。

もともと現代っ子だから当然のことだ。

とくに気になっていたのは”アニ☆プラ”の追加メンバーの投票状況だ。

投票は2週間行われて順位が決まることになっている。

得票数の多い人が追加メンバーになるのだが最終選考が残っている。

プロデューサー側がどう言う判定を下すかで追加メンバーが変わるのだ。

まあ、プロデューサ側も投票結果を無視するようなことはしないはずだ。

だから、必然的に得票数の多い人が優先的に追加メンバーとなる。


(今のところ”みほ”と”りえ”がリードしているわね)


二人とも人気アニメの声優をしていたから人気が高い。

その背景には人気アニメの影響もあるだろう。

ひとたび人気アニメの声優になれば爆発的に知名度が広がる。

人気アニメと相乗効果でうなぎ上りに人気が出るのだ。


だから、いかにして人気アニメの声優を勝ち取るかがカギだ。

ほとんどオーディションで決まるから誰に対してもフェアだ。

ただ、これまでの声優経歴があると裏付けとなるから心強い。

ちょい役でも声優経験を積んでいた方が選ばれやすいのだ。


(予想していた通りの結果だけれどまだ3日しか経っていないからね)


この先でどう言う展開になるのかはまだわからない。

最下位の人が抜きん出て勝利を獲得する可能性もあるのだ。

ちなみに今のところ最下位は”YUMI”だ。


(ダークフォースの”YUMI”だから避けられているのかもね)


歌唱力は他の候補者よりも抜きん出ているが”アニ☆プラ”のイメージと合わない。

シンガーソングライターとしてのイメージが定着しているから声優アイドルとは少し違う。

ファン達もそれを気にして投票するのを避けているのだろう。


まあでも、”YUMI”が追加メンバーになったら”アニ☆プラ”を革新できる。

それまでのカワイイグループから本格的なアーティストとして生まれ変われる。

おまけにバンド化したらこれまでにはないグループへと変貌できるだろう。


(3位は”かおり”か。順当な順位ね)


”かおり”はアニメ番組を持っているからファン層は幅広い。

アニメ番組も”かおり”がMCになったことで視聴率も上がった。

その可愛らしい見た目と相まってギャップを売りにしている。

大ののん兵衛で業界でも有名になるほどだ。

”声優、お酒”と検索をかけたら”かおり”の名前がトップに出て来る。

最近では酒造メーカーとコラボ商品を発売したことも話題になった。


(”かおり”は”ななブー”とちょっとキャラ被りするのよね)


カワイらしい見た目が被っているからライバルになる。

ただ、キャラクター面で言えば”ななブー”がピンクで”かおり”はブラックだ。

あどけない”ななブー”に対して大人びた”かおり”だ。

そこが違うから完全にキャラ被りはしないのだけど似たものがいると邪魔になる。

だから私としては”かおり”は追加メンバーになってほしくないのだ。


(”かおり”はアニメ番組のMCをやっているから、これ以上は必要ないよね)


あれもこれもだなんて欲張り過ぎる。

人間、少しは控え目の方がいいのだ。


(私、一推しの”まい”は出遅れているわね。4位だなんて低すぎるわ)


候補者の中で誰ともキャラが被らないのが”まい”だ。

今の”アニ☆プラ”にはお笑い担当がいないから面白味に欠ける。

戦隊モノでもお笑い担当がいるようにグループの中にいると面白味が増す。

”アニ☆プラ”にはないファン層も得られるから、ぜひとも”まい”に追加メンバーになってほしいのだ。


(やっぱ、まだ新人ってことが足を引っ張っているみたいね)


”まるっとプリチュア”も人気のあるアニメだが女の子向けのアニメだ。

だから必然とファン層は限られて来るのでいまいち票が伸びないのだろう。

”アニ☆プラ”はどちらかと言うと若い男子のファン層が多めだからちょっとずれているのだ。

裏を返せばまだ女の子のファン層に”アニ☆プラ”の魅力が伝わっていないとも言える。


(”まい”の票が伸びるように祈るしかないわね)


投票はひとり一票しか投票できないからよく考えて選ばないといけない。

それぞれの声優推しのファン達は自分が推している声優に投票をしている。

それ以外のファン達はどのような基準で投票をしているのかまではわからない。

できれば浮動票を”まい”に入れたいところだ。


(私の清き一票は”まい”に入れておこう。ポチッとな)


私はスマホに表示されたボタンを押して”まい”に一票入れた。

すると、専用アプリから100ポイントが付与された。


(何、これ?)


画面をスクロールしてポイントの説明記事を読み進める。


(へぇ~、”アニ☆プラ”のファンクラブのポイントなのね。”アニ☆プラ”のグッズを買うときやライブのチケットを買う時に使えるのね。お得~)


1ポイントあたり1円だから100ポイントで100円と言うことになる。

100円って聞くと、それっぽっちかと思うが貯めればそれなりになるのだ。


(これからは専用アプリでポイントを貯められるからポイ活しよ~っと)


思わぬ楽しみが出来た。

ポイ活は女子にとって楽しみのひとつだ。

ほとんどのポイ活している人は女性が多い。

おばさん根性から来るものだから全ての女子が持っている性質だ。

ポイントを貯めてお得感を感じて幸せになるのだ。


(”アニ☆プラ”の特設サイトにコメントをすると1ポイントもらえるのね)


コメントにいいねがつくといいねの数×1ポイントもらえる。

リツイートされると3ポイントもらえるようになっているようだ。

ただし、コメントをできるのは1日ひとつまでの制限がある。

コメントを乱用してポイ活しようとする人を制限しているようだ。

まあけどいいポイ活方法でもある。


(よ~し。毎日コメントを残してポイ活するぞ)


”アニ☆プラ”も応援できるし一石二鳥だ。

その日から私は”アニ☆プラ”の特設サイトにコメントを残すことを日課にした。


「ねぇ、ちょめ太郎。毎日何をしているの」

「ちょめちょめ」 (スマ活よ)

「スマ活って?」

「スマホで情報を集めたりすること」

「スマホって、その四角い板のこと?」

「そうよ。これがあれば世界のあらゆる情報にアクセスできるの。すごいでしょう」


スマホが人類が発明した技術の中で群を抜いて秀い出ている。

スマホがあれば電話もできるし、情報収集もできる。

おまけにGPSで自分がどこにいるのかもわかるのだ。

こんなに便利なツールは他にはない。

最近ではキャッシュレスや投資までスマホで出来るのだ。


「私、そんな魔導具を見たことないよ」

「ちょめちょめ」 (これは特注品だから滅多にないものなのよ)

「ねぇ、ちょめ太郎。私にもスマホをいじらせて」

「ちょめちょめ」 (ダメよ。これはとても壊れやすい物なの。簡単には触らせてあげられないわ)

「ちょめ太郎のケチ」

「ちょめちょめ」 (ケチでけっこうよ)


そうでも言っておかないとミクがスマホを触ってしまいそうだったか嘘をついたのだ。

スマホは頑丈にできているから滅多なことでは壊れない。

私がこのスマホを使ってから3年たつけれど、まだ一回も壊れたことがない。


すると、ミクの部屋の窓から顔を出してルイが声をかけて来た。


「お姉ちゃん、おやつの時間だって」

「もう、そんな時間。ちょめ太郎、行くよ」

「ちょめちょめ」 (私、いらな~い)

「おやつ食べないの?」

「ちょめちょめ」 (今、スマホをしているから後でね)


私は空返事をしてミクのお誘いを断る。

おやつも大事だけど今はスマホをしているからスマホが一番なのだ。

おやつは後ででも食べれるけれど情報は瞬く間に更新されて行くのだ。

最新の情報を入手するためにもスマホから手が離せない。


「ちょめ太郎、どうしたの?」

「スマホをしているからおやつはいらないって」

「なら、ルイがちょめ太郎の分をもらうね」

「後でちょめ太郎が怒るよ」

「気にしない。おやつの時間なのに来ないのが悪いんだよ」

「それもそうね。ちょめ太郎はほっておこう」


そう勝手に決めてミクとルイは部屋を出て1階のダイニングまで向かった。


(さて、お邪魔虫がいなくなったところで投票状況よ)


あれから1日経ったので投票状況も変わっているはずだ。

はじめは”みほ”と”りえ”が独走していたけれどどうなっているか。

私の希望としては”まい”が抜きん出ていて欲しい。

そうすれば”ななブー”の地位は安泰なのだ。


私は専用アプリを使って投票サイトを表示させた。


(あーっ!”かおり”がトップに踊り出てる)


しかも2位の”みほ”に大幅な差をつけている。

昨日までは”みほ”と”りえ”がトップを争っていた。

それなのに1日で順位が入れ替わるなんて驚きでしかない。

どんな魔法を使ったのか私には理解できなかった。


(なんで”かおり”がトップなのよ。おかしいじゃない)


普通に投票しても1晩で順位が入れ替わることはない。

だとしたら何かのきっかけで”かおり”の得票が伸びたことになる。


私は検索バーに”アニ☆プラ、投票、後田かおり”と入れて検索をかけた。

すると、つぶさに検索されて関連する記事や動画が表示された。


私は動画を選んで再生させてみた。


(”かおり”がMCをしているアニメ番組じゃん)


しばらく見続けていると”かおり”が番組の中で投票を呼び掛けていたことがわかった。


(ズル~。そんなのアリ。自分の番組を使うなんて卑怯よ)


それは私の中の判断基準であって投票のルールではない。

だから候補者がどのメディアを使っても問題はない。

ある意味、選挙と同じルールにのっとっていると言っていい。

候補者はさまざまな媒体を使って国民にアピールして得票を稼ぐのだ。

”後田かおり”がとった手法は何らルール違反をしていないのだ。


だけど――。


(これじゃあ”まい”が不利じゃない。順位も変わっていないし逆転が見えてこない)


”まい”は相変わらず4位で得票数もあまり伸びていない。

上位の3人からぐっと得票数を引き離されていた。


(これじゃあ私の計画が台無しよ。もし、”かおり”が追加メンバーになったら”ななブー”は終わりだわ)


キャラクター性も便が立つところも圧倒的に”かおり”が有利だ。

”ななブー”はカワイイけれどお喋りは得意じゃないから”かおり”にとって代われるだろう。

そうなったら”アニ☆プラ”の中で”ななブー”の存在が薄くなってしまう。

それだけは絶対に避けなければならない。


(こうなったら浮動票を取り込むしかないわ。まだ、誰に投票するか決めかねているファン達の票を集めるのよ)


そのためにはいかに”まい”が相応しいかをファン達に説明しないといけない。

そこで私は”アニ☆プラ”の特設サイトに”まい”を応援するコメントを書くことにした。

いいねがつけばポイントも稼げるし、一石二鳥だ。


(まずは”まい”がいかに優秀な候補かアピールしないとね)


ただ、これまでの”まい”の声優経歴を書くのは止めておいた。

そんなこと調べれば誰にでもわかることだから無駄になるからだ。

それよりも”アニ☆プラ”に欠けている要素を持っていることをアピールした方がいい。


今までの”アニ☆プラ”は可愛らしさとファンタジーで売って来た経緯がある。

なので”まい”が持っているお笑いのステータスは何も持っていないのだ。

”まい”が”アニ☆プラ”でお笑い担当になることで”アニ☆プラ”に幅ができる。

可愛らしさとファンタジーに面白味が加わることになればパワーアップできるだろう。


(”まい”のウリはお笑いよ。声優の経歴じゃないわ)


私は”アニ☆プラ”の特設サイトに”まい”をアピールするコメントをつけた。


内容はこうだ。


”渡良瀬まいのウリはお笑いだと思います”

”今のアニ☆プラには面白味が欠けています”

”カワイらしさとファンタジーだけでは競争に打ち勝てません”

”アニ☆プラがさらに成長するためにも渡良瀬まいが欠かせないと思います”

”投票に迷っている人はぜひ、渡良瀬まいに清き一票をお願いします”


これを見たファン達がどんな反応をするのかはわからない。

だけど、これで確実に1ポイント稼ぐことができた。


(これだけじゃ不十分ね。SNSを使って情報を発信しよう)


私は自分の×(ちょめ)のアカウントを使って情報を発信することにした。

×(ちょめ)では”アニ☆プラ”関連の情報を発信しているから多くのファン達と繋がっている。

だから、投降すればつぶさに拡散されて広がって行くのだ。

ちなみにフォロアーは3万人もいる。


(×(ちょめ)ではまた違った情報を発信した方がいいわね)


角度を変えて”まい”を肯定するコメントをすることにした。


内容はこうだ。


”渡良瀬まいって面白いですよね”

”自己紹介のギャグなんて特に”

”あれで侍の格好をしていたらもっとウケる~”


いいねをされたりリツイートされたりするのが目的なので短めにしておいた。

そしてしばらくそっとしておくとさっそくといいねが付きはじめた。


(まあ、最初はジャブ程度にできれば十分だわ)


次いで、こうコメントを書いた。


”誰に投票しましたか”

”私はがぜん渡良瀬まいです”

”彼女以外考えられません”

”もう、彼女にぞっこんです”


すると、私と同じように”渡良瀬まい”に投票をしたファン達からコメントが付きはじめる。

私と同じように”渡良瀬まい”の面白さを理解しているファン達ばかりだ。

自己紹介ギャグを工夫したらもっとウケるなどのコメント並ぶ。


しばらくするとそれが話題の中心になってどうやったらウケるか議論になった。


私が提案したように侍の格好をするのはいいアイデアだとのコメントが付く。

それにさらに輪をかけるように落ち武者にした方が面白いとの声も聞かれた。

まあ、実際に”渡良瀬まい”がそんな格好をする訳じゃないけれど議論は盛り上がった。


(いい感じで温まって来たようね。後は集まったファン達に”渡良瀬まい”へ一票を入れてもらうだけ)


ここが一番難しいところだ。

命令口調になると避けられてしまうからだ。

あくまでファン達が自分達の意志で投票をするように誘導しないといけない。

そのためにも”アニ☆プラ”に何を加えたらパワーアップするか議題にあげるのだ。


私は×(ちょめ)に次のようなコメントを書いた。


”みなさんはアニ☆プラに何が加わったらパワーアップすると思いますか”


その質問をアップするとつぶさにコメントが乱立して行った。


私と同じ意見の人は”渡良瀬まい”が持つお笑いだと指摘する。

別の意見では歌唱力が弱いから歌唱力のベースアップだとの声も聞かれた。

確かに”アニ☆プラ”は設定をウリにしているところがあるので歌唱力が弱い。

歌が下手と言う訳じゃないけれど歌唱力にやや不安を感じるのだ。

歌をメインにする声優アイドルグループならばある程度の歌唱レベルは必要だ。

でないとただ、カワイイだけの声優アイドルグループに成り下がってしまう。

”アニ☆プラ”ファンの私としては受け入れがたいことだ。


すると、集まったファン達の中にアンチが潜んでいて否定コメントをつけて来た。


”アニ☆プラ”はキャラ推しの低レベルな声優アイドルグループだと意見が出る。

中には声優アイドルの名を汚している最低のグループだと否定的な言葉が散見しはじめた。

追加メンバーの投票をやって売名しているだけだとかネタに尽きたから投票をしているのだとの声も聞かれた。


(何よ、こいつら。好き勝手言いたい放題じゃない。ムカつく)


”アニ☆プラ”の何たるかも知らないくせに知った風な口を聞かないで欲しい。

どうせ炎上をさせることが目的だから強い口調で否定しているのだ。

だけど、異世界にいる私にはノーダメージだ。


×(ちょめ)が炎上しようがしまいが異世界にいると客観的になれる。

ネットの中で起こっていることを俯瞰できるから冷静でいられるのだ。


(世の中にいるのよね。こう言うくだらない奴ら。炎上させて楽しんでいるのだわ)


×(ちょめ)が炎上しても裏アカがあるから問題ない。

フォロアーは減ってしまうが情報は発信できる。

後はアンテナを張っているファン達と繋がれればいいだけだ。


(同じコメントの仕方をしていると捕まっちゃうから少し変えないとね)


裏アカは”アニ☆プラ”ファンと繋がっていないから情報の発信の仕方を変える。

直接、特設サイトで追加メンバーの投票が行われていることをアピールすることにした。


内容はこうだ。


”アニ☆プラの追加メンバーの投票がはじまっているよ”

”投票すると100ポイントがもらえるよ”

”清き一票をお願いね”


そのコメントの下に特設サイトのリンクを張っておいた。


これで興味のある人はリンクをクリックして特設サイトに飛んでくれる。

そして投票に繋がれば私の仕事も終わりだ。


狙い通り”渡良瀬まい”に投票してくれるとは限らない。

けれど、より多くの人の関心を向けることができればそれで十分だ。


(後は結果がどうなるか待つだけだわ)


投票の締め切りは1週間後だ。

結果は特設サイトで公開される。

その後でプロデュサーサイドの選考があって追加メンバーが決まる流れだ。


今の流れだと”後田かおり”がトップ当選してしまう。

そうなったら”ななブー”の終わりも近い。


(どうか”かおり”が当選しませんように)


後は神頼みしかない。


私は×(ちょめ)からログアウトしてスマホの電源を切った。


(さてと、おやつでも食べに行くかな。今日のおやつは何だろう)


私は壁をよじ登り窓からミクの部屋に入り込む。

そこへおやつを食べ終えたミクとルイが戻って来た。


「おやつ美味しかったね」

「2つも食べたからお腹いっぱい」


ルイは少し膨らんだお腹を摩りながら満足そうな顔を浮かべる。


「ちょめちょめ」 (あっ、ミク。おやつは?)

「おやつ?食べちゃったよ」

「ちょめちょめ」 (私の分もあるのでしょう)

「ないよ」

「ちょめちょめ」 (えーっ、何でよ)

「ルイが食べちゃったんだもん」


私のおやつを食べるなんてルイは何を考えているのか。

私はけっしておやつはいらないと言ったわけじゃないのだ。

後で食べるから今はいらないと言っただけだ。


それを――。


「ちょめちょめ」 (私のおやつを返してよ)

「そんなことできないよ。すぐ来ないちょめ太郎が悪いんだから」

「ちょめちょめ」 (酷い。酷すぎるわ。私のおやつを食べちゃうなんて。グスン)

「泣いてもおやつは出て来ないよ」

「ちょめちょめ」 (わかっているわよ)

「明日まで我慢だね」


何も言い返せない。

今さら騒いでもおやつは帰って来ない。

ミクが言うように明日まで待つしかないのだ。


悔しくて悲しくていたたまれない気持ちになった。


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