ウォルフ・グレイズ
ウォルフ・グレイズ
[基本情報]
綴り/Wolf Greys
呼び名/灰鉄(グレイ、もしくはグレイ=アイアン)
出身/魔力世界 イギリス
誕生日/1921年8月1日
年齢/97歳
所属/常駐部門 パンドラの檻
職業/魔法使い、元【討伐隊】隊員
[能力]
“人狼の呪い”
等級/B
掌握度/S
危険度/A
概要/
世界で最も知られている呪いの一つ。〈魔力世界〉のみならず、〈現世〉でも創作物としてこの呪いは一定の知名度がある。詳しくは[人狼]の項目を参照。
十歳の頃人狼に噛まれ呪いに感染し、細胞変性を耐え生き延びた。人狼となったことで身体は急速に成長し、十七歳で【学院】に入学する頃には背丈のほどおよそ190cmまで伸びていた。また細胞レベルで身体とその成長システムが作り替えられたため、彼と同程度の体格・筋肉量の人間とは比べ物にならない程の膂力を有する。
精神状態は安定しており、満月でなくとも自分の意思で狼の姿へ転化することが可能。精神鑑定で異常は認められないが、人狼の呪いは常にその獣性と狂気がつきまとうものであるため今後も定期的に精神鑑定を行う。
追記:ウォルフ・グレイズの転化した際の大きさはおよそ三メートルだが、人狼狩りで薬を打ち込まれ、無理矢理に転化させられた際は最高六メートルまで成長した。終転人狼への移行が懸念されたが、強制転化を乗り切り正気で生還したことから掌握度がAからSへと引き上げられた。
[身体情報]
性別/男
身長/203cm
体重/108kg
目/金
髪/焦げ茶(転化時の体毛も同様)
その他/背中に人狼証明の刺青あり
魔力属性/分類不可(*1)
性質/波及
音は振動である。振動は円となって周囲を揺らす。魔力も同じだ。この性質の魔力で使う魔法は周囲に影響を及ぼしやすく、その範囲はかなり広い。距離が長ければ減衰するが、遠く遠くまで響くのだ。
握力/200㎏以上(*2)
ベンチプレス/360kg
最高走破距離/約400km(*3)
注記:人狼の呪いによる細胞変性によって身体能力も飛躍的に上昇している点に留意すること。
(*1)呪いによって魔力の属性が歪み、分類不可となっている。言霊の魔法を使うことから、元の属性は「音」ではないかと推測される。
(*2)上限200kgの測定器が故障したため正確な数値は不明
(*3)狼に転化した状態での記録
[近縁者]
父 “灰銃”ダライアス・グレイズ
母 アンジェラ・クリスティーン・グレイズ
義母 マリアン・グレイズ
弟 フレドリック・グレイズ
妹 “灰花”フローラ・グレイズ
弟 フィリップ・グレイズ
義妹 イザベラ・グレイズ
異母弟 ケイン・グレイズ
異母妹 キャサリン・グレイズ
[経歴]
1921年 出生
1931年 人狼に噛まれ呪いに感染、自身も人狼となる。
1939年 【学院】中等部に入学
1945年 【学院】卒業、【討伐隊】第二師団入隊
1948年 第二次魔力世界伝播大戦勃発。連合軍へ志願、入隊する。
2000年 【討伐隊】除隊、【人魔境界式保全機関】“パンドラの檻”へ正式加入
2019年1月 【討伐隊】との合同任務に参加、終転人狼“カミロ”討伐
[特記装着物]
『埋め込み式拘束マズル』
種別/拘束具
概要/
人狼は周期外の転化が起きた時の為に拘束具の着用を義務付けられており、拘束マズルもその一つ。拘束具は人狼を無力化させる仕込みがされているが、それの発動はその人狼の管理者に一任されている。ウォルフ・グレイズは言霊を扱う魔法使いであるため、喉に埋め込むタイプとなっている。仕組みが発動すると喉から拘束具が突き破る形でマズルが形成される。喉を突き破るための切開部分に銀が使われており、それによって言霊の使用に必要な喉部分が傷害されるため言霊を封じることが可能となっている。
強制転化で拘束具が対応できる体躯の大きさを超えたため破損した。現在は修理中。
[総評]
人狼でありながら錬金術と言霊の魔法を手繰る前衛型の魔法使い。魔力世界のイギリス出身で、【討伐隊】のうち人狼狩りを主とする第二師団の総司令であるグレイズ家の長男。本来ならば当主の座に就くべき人物だが、人狼であることから自ら継承権を放棄している。
性格は粗暴。警戒心は強いが一度懐に入れた相手には意外にも面倒見の良さを発揮する。主義も誇りも無いように振舞うが、弱者をいたぶる者や道理に反する者は許さない捻くれた正義漢。七人兄弟の長男、討伐隊の出ということもあり戦場でのリーダーシップに優れる。グレイズ家は貴族でもあるため普段の言動からは伺いにくいが教養や礼節も備えており、大聖堂に預けられ市民と同じような生活をしていた時期もあることから魔力世界の情勢に関しては部門の中で最も見識が深い。
実戦では錬金術で錬成した鉄で強化した爪を武器に軍隊格闘術での近接戦闘がメイン。呪いによって身体能力が飛躍的に上昇しているため高い攻撃力を有し、喉を貫かれても立っていられるタフネス、巨大な人狼の口をこじ開けたばかりか引き裂く常人離れした膂力と、人狼である点を考慮しても規格外な身体能力を持つ。事実、強制的に転化させられ獣性に呑まれた時は、全身といわず身体の内までもが炎に焼かれていたにも関わらずベテランの人狼狩人二人を瞬時に戦闘不能状態に追い込むという凶悪さを見せつけた。