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ヒノモトノタビ〜東方軍人録〜  作者: イチ
第1章 甲斐国 2人の二等兵
3/17

終戦記念日にはほうとうを

登場人物

飯野ユウジ 二等兵 本編主人公

立野リュウヤ 上等兵 飯野の世話役



甲斐国 新府城

神歴33年9月16日



長い列を並び、ようやく夕食を受け取る。今日はほうとうだ。


「ずいぶんと豪勢な食事ですねぇ。今日は何かありましたっけ?」


「バッ…カお前…今日は日本帝国との終戦記念日だろ?」


そうだ忘れていた。今日は日本帝国との和平から丁度5年目だ。


「あ〜〜、そうでしたね。あの頃はガキでしたし、実感湧く前に終わりましたからね〜」


「それも上官方のおかげだろ?まったく、しっかりしてくれよ…」


ズゾゾ

会話を止め、ほうとうを啜る。


座学で習ったな…

…日本帝国。旧東京、埼玉及び神奈川北部を支配する帝国だ。

元々小さな地下都市国家だったが、東京メトロ全駅を掌握したことにより力をつけた。


現在は積極的に地表にも拠点を置き、他勢力の取込、制圧を繰り返している。

真偽は定かではないが、『神皇』という存在がいるらしく、自国を前日本国の正式継承国だとしている。


しかし、西にあるという「大和神国」も、『天の帝』の存在から同様の主張をしているそうだ。

まあ、意見がぶつかっても遠すぎて戦争にもならんだろうが。


ズゾゾ ズズッ


「しかし、先の戦争で我が国は帝国の直接的支配は受けずに済みましたけど、結局工業品関係は頼っている部分が多いですよね。」


「んまーね。それでも ウチはウチ!ってとこ守れたのはデカイと思うがね〜」


そう言うと立野上等兵は汁を飲み干す。

マズイ、早く食べ終わらなければ!


「うちが帝国に勝てた理由って言えば、

周りを囲む自然要塞 山!

負けしらずの最強騎馬隊!

そしてなにより…」


ジジジジガ〜ジジッジジッ


救援信号だ。


「警報発令。C区の農村が野盗に襲われている。

規模は不明、野盗は銃を所持しているとのこと。

現地警備兵が対処中。」


たしか騎馬隊は出払っているよな…


「第2歩兵分隊、狙撃第1班、衛生第1班出撃用意。大手門前。」


「さあ出番だ飯野!行くぞ!」


「はい‼︎」


急いで具ごと汁を飲む。申し訳ないが片付けは他の者に任そう。





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