泣き(沈んだ)面(艦)に蜂(SSM)
タイトルが読みにくいですよね
思いつかなかったんですホントごめんなさい
鎌倉 横須賀基地
神歴33年10月6日
ヒューーー パン!
小隊長「信号弾…!合図だ!みんなもっと距離を置け!」
ザザザッ
皆一斉に盾蟹から距離を置いた。
小隊長「戦争海老の突撃に備えろよ!
よし、よし、このまま行けば…」…
◇ ◇ ◇ ◇
長田「よし、ここらだな。
米倉!紐を引け!」
長田はそう命じながら走り出した。
米「はい!アンナさんは先に降りて!」
そう言うと米倉は紐を引っ張った。
ピンッ
手榴弾のピンが外れた。
アンナは救助袋に飛び込む。
柊「キャアアああーー」
アンナが悲鳴をあげながら滑り落ちていった。
米「だ、大丈夫なのかな?
長田軍曹!お早く!」
そう言うと、米倉も脱出袋に入った。長田もその後に続く。
米「うわああああ」
下に滑り降りる間、思わず声が出てしまう。
長「…楽しそうだな。」
長田が滑りながら呟いた。
タッ
地上に降り立った瞬間。
ボンッ
ドガァン
爆発音に続き巨大な物が落ちた音がした。
長田「半分は成功。残りは確認せねばな。
この建物も長くは保たん。離れるぞ!」
(良し…どうか当たっていますように‼︎)
ババババ ダダダッ
近づいてくるグロブスタを牽制しつつ、3人は塀へ向かった。
塀の上に登ると、アンナは成功を確認した。
見事に盾蟹は潰れ、敵は少しずつ後退している。
柊「やった!成功よ!」
3人が塀から降りる。
後衛部隊は歓声とともに3人を迎えた。
小隊長「ありがとう、良くやってくれた。
だがまだ終わりでは無い。残りの敵を片付けるぞ!
弾薬を全部使ってやれ!」
「「オオオオオオ‼︎」」
皆雄叫びを上げながら発砲する。
後ろから拡声器越しの声が聞こえた。
『盾蟹の弱点が判明した!
側面だ!側面を撃て!』
鎌倉の正規兵と、ハンヴィーだった。
M4A1やM39EMRで武装した正規兵達が攻撃に加わった。
その後ろからハンヴィーが機関銃を発砲する。
長「最初から参加させていれば死者を減らせただろうに…」
長田が呆れた様子で呟く。
そこに正規兵が近づいてきた。
「あなた方は甲斐国の調査員ですね?
我々と一緒に来て下さい。」
長「了解しました。
米倉!行くぞ!」
柊「あ…2人共、本当にありがとう。」
米「あ、アンナさん!この作戦は皆さんを…」
米倉が予備役達が囮にされたことを知らせようとすると、長田はそれを遮った。
長「元気でな。気を抜かないように。
…知らなくて良いこともあるんだ。米倉。」
米「…アンナさん!どうかご無事で!」
柊「ありがとう!さよなら!」
2人に別れを告げたアンナ。
ガジャッ カチン
M4の弾倉を交換する。
「…ヨシっ!」
アンナは戦闘へ戻った。
その後の展開には、そう障害は無かった。
回り込んでいた二個の正規部隊とも合流し、
後から来た応援部隊の活躍もあり、グロブスタを海へ追いやる事に成功したのだ。
しかし、全滅した訳では無い。
いつ反撃を喰らうか分からぬ為、厳重警戒の最中作戦の次の段階は速やかに行われた。
大量の機材、タンクローリー、兵員輸送車が搬入される。
しかし、兵員輸送車から降りてきたのは技術者達だった。
(私たち達予備役には、出番なさそうね。)
彼ら技術者が乗り込んでいったのは、係留されたままの巡洋艦。米海軍のCGー67「シャイロー」であった。
グロブスタによる襲撃前から、鎌倉はこの「シャイロー」の修理に取り組んでいた。
彼らが活用したかったのは「艦載兵器」であり、機関は二の次であった。
それが功をなし、今回の作戦で手早く使用可能となったのだ。
◇ ◇ ◇ ◇
アンナ達予備役を含め、非番の兵士達が兵舎の屋上に集められた。
「諸君!これまでの活躍、大変ご苦労だった!
これより!作戦は最終段階へ移行する!
諸君らの目に焼き付けたまえ‼︎」
「「「ウオオオオオオオ‼︎‼︎」」」
「海を見よ!あの水面に突き出た航空母艦こそ!
グロブスタの根城である‼︎
これより完全にあの巨艦を破壊する‼︎
刮目せよ!兵士達よ!」
「「「ウオオオオオオオ‼︎‼︎」」」
巡洋艦「シャイロー」からハープーンミサイルが2発発射された。
シュウウウウゴオオオオオ‼︎‼︎
弧を描き東南方向へ飛翔するミサイル。
兵士達が歓声をあげる。
が、しかし
ドォンドォン‼︎
ミサイルは目標近くで半ば沈んでいたCG-54「アンティータム」を補足し、着弾した。
再度、2発のハープーンミサイルが発射された。
シュウウウウゴオオオオオ‼︎‼︎
ドォン‼︎ドォン‼︎
今度は目標である、原子力空母「ロナルド・レーガン」の右舷に着弾した。
それだけでは終わらない。
今度はアスロックからMk46魚雷が4本発射された。
この魚雷は本来対潜水艦用であるが、今回は仕方なしと結論付けられ発射された。
ボシュウウウウ ボンッ
パラシュートが開き、空母手前に着水する。
そして…
ドン‼︎ ドンドン‼︎ ドン‼︎
4発着弾を確認した。
少しづつ沈んでいく空母は、とうとう2つに割れた。
そのまま爆発炎上。
まだ艦首が少し飛び出しているものの、ほとんどその姿を海中に潜めていった。
結果的に作戦は成功した。
しかし、グロブスタの進化スピードを下げたに過ぎず、彼らはまだ全滅していない。
今後も横須賀には厳重警戒が敷かれ続けるのであった。