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第十四話 『どうやら虹色の魔導師はケモミミのロリなのに軍服ブルマらしいんだが、その話を聞いて欲しい』

「もし、彼の言っている事が本当ならば、伝説色です。おそらく翠玉エメラルド色かと」

その言葉に何度か頷きながら、場を整えようと再度木槌を打ち鳴らすゴールドスミス。


カーン!!


「静粛に願おう」

すると乱れかけた一同が改めて背筋を伸ばした。

「ロラルル。何か最後にありますか?」

ゴールドスミスは丁寧かつ平静に、ロラルルに尋ねた。

「はい。もし彼が伝説色の根源者、【翠玉エメラルド色の根源者ソーサー】であるならば、これ以上ない戦力の拡大になります。直ちに登録、魔導師許可証ライセンスを発行し、ウェッルジーナの民としてこの地に居住する事を」

とそこまで言うと、太鼓腹の男がロラルルの発言に被せるように言い放つ。

「『偉大なる市民』ゴールドスミス氏、この者は魔導師協会の定めたルールを破った者であります!!然るべき対応を、そしてまだ!!この者が蟲王の、又は冥帝のスパイである可能性がある事をおー忘ーれーなーきように」

部屋中に響く声で、その体全体を使い、十分すぎる主張。

演説慣れしたような抑揚に、まるで正論を言っているかのような、そして自分の方が悪いのではないかという居心地の悪さを与えるような口調。

その心地にキャスケット少女は「もう我慢出来ない」と小声で言うと、その帽子を叩きつけて皆の座る長机の上に登ると、太鼓腹の男を指差した。

「おいゼクトっっっ!!!キモいんだよ、さっきから!!!!」

「なっっ!!虹色アルカンシエルの!!貴様口を慎め、小娘が」

「ナニー( *`ω´)」

キーと唸りながら、三毛猫のように斑色をした癖っ毛の中から猫の耳が突然生え、その怒りからかピンと張った。怒りを露わにした顔もとても可愛らしく、クリッとした大きな瞳と八重歯に自然と目が行く。

「おおおお、ケモミミ!!」

セイは思わず立ち上がり、興奮する。

悔しさのあまりその場で何度かジャンプするが、その背丈の低さと身の軽さから、長机はビクともしない。

少年のような雰囲気もあったが、机の上に立つ彼女はやはり上着だけ着ており、下はかぼちゃバンツのようなポテッとしたブルマを履いていた。

そこから伸びる発展途上とも言える脚とそれを包むニーハイソックスが、彼女が少年ではないという事を証明していた。

「退廷」

ゴールドスミスは静かに言い、カン、と木槌を打ち鳴らした。

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