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調査中間報告

マギコックローチ大量発生事件中間報告。


マギコックローチ大量発生における原因と思しき廃墟通称『林の砦』における調査結果は下記の通り。


【林の砦】

風化による損傷が激しく、詳しい年代は不明。

残されていた機材の様式から推測するに年代は300~500年ほど前と思われる。

恐らく大戦後期の砦の一つ。

内部は中心部に研究施設、周囲には隠蔽系魔術を施した外壁。


【外壁】

すでに崩れ去っているが、隠蔽系魔術を制御するためのコアは現存。

術式は破壊されているが、破壊の方法は最近のリヒト系解呪魔術と思しき痕跡が多々見受けられる。

術式は解析中、修復が終わり次第追記予定。


【研究施設内部】

残されていた薬品類を解析は終了済み。

禁術指定品32品目、準禁術指定品125品目。

一覧は巻末資料参照。

残された白骨や保存されていた血液の解析レポートなどから、魔術薬による生物の強化などの研究施設だと思われる。

中でも新たに発見された薬品『ヒュドラ』は筋力、魔力、増殖力の上昇など摂取した生物を兵器と呼べるまでに強化する。

が、欠陥品であり、増殖した生物の制御は不可能。

増殖後は周囲を食い荒らし食えるものが無ければ共食いを始める。

人間に投与した場合、発狂もしくは廃人と化すか、人ではない化け物と化すことが予測される。


【マギコックローチ】

固体のサイズは通常種よりもやや大きめ。

残った死体で計測した魔力値も通常種の1.5倍から3倍までの数値を示す。

個体数は共食いにて減った分を差し引いても1万弱。

なお、四季の魔女の魔法によって殲滅されたもの以外のみからとった統計からの逆算となるので若干正確性に欠ける。

が、通常期の大量発生と比較しても異常な数字であることは明らかである。

故にこのマギコックローチは何らかの要因で解放された【林の砦】内部に進入、複数個体が『ヒュドラ』を摂取。増殖したものと思われる。

体の半分以上を灰と化しながらも蠢き再生しようとしていた事からサンプルの回収を断念。

確認できる全個体は焼却し、以降定期的に林に調査部隊を派遣。

残党の有無を確認し、一年間増殖などが見られなければ殲滅したとみなす。

調査部隊については別途資料参考。



以上のことより。マギコックローチ大量発生の要因は遺物によるものと考えられる。

遺物解放は四季の魔女およびカフェ・ミズホ常連客、東大陸ギルド情報部、冒険者マツヨイ、他数名の証言によりリヒトシュタート女司祭ブリーキンダ・ベルの仕業だと思われる。

現在、詳細を調査中。詳細が確認出来次第別途資料にて報告。



事務担当官総括 ラウラ・ベルネット





報告書の書き方って、どんなでしたっけ……orz

伝票は書きまくってますが、正式書類から離れて久しいため、めっちゃ適当です。

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