表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実世界でチートだった男が異世界に行ってもほぼチートだった件  作者: 松本隼龍


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/26

邂逅と復讐

3/19現在 祝 1000PV達成致しました! ご愛顧に感謝致します。

今回からの新キャラも登場!よろしくお願いします。

「ひえ!なんだこいつは!?」

降ってきたのはマントにフードを被った輩。手に刃物を持っている。

「暗殺の方ってところかな?どのようなご用件で?」

そう聞きつつ、俺は腕を取り関節を極め、取り押さえていた。そのまま刃物も奪い取る。自衛隊の課業後の格闘錬成でよく極められて叫び声上げさせられてたなぁ。と当時身体に叩き込まれた技を無意識に掛けて極めていた。

「とりあえず何か話してもらえるとこちらも対処を考えるんだけど?」

そう言った瞬間、輩のマントが翻り、バサッ!っと翼が開いた事で俺は手を離してその直撃を避ける。

「やれやれ、これが魔人族なのですかね?お兄さん。」

尻餅をついている壮年の男に問う。恐ろしいものを見て怯えているのか、あぁ‥あぁ‥と今にも気絶しそうなくらいだ。その男が答える代わりに輩の方が口を開いた。

「何故私の邪魔をする?私はこの男を殺しにきたのだ。」

あら綺麗な声。先程関節を極めて握った筋肉と骨格の感触から女性である事は分かっていたがお兄さんが悪者?まぁ腹いせに憂さ晴らし仕掛けてくるやつならありうるか。

「関わり合ってしまった以上乗り掛かった船という事で咄嗟に止めさせて頂いただけだ。少し理由を伺っても?」

腰が抜けているのかその場から動かない男を見てから輩は答えた。

「こいつは囚人だ。ソーアの都市でこいつはどさくさに紛れて牢から逃げ仰せた。私の姉を死に追いやった張本人でありながらな。」

おやおや疎開ではなく脱獄逃亡だったか。空から女の子が降ってきて素敵な事が始まるのかと思ったがこれは穏やかでは無さそうだ。事実ならペッポの実を渡さなきゃ良かったな。

「こいつの正体は少数民族を売り捌くドレイ商人だ。人間国の間でドレイ制度は廃止されたが、国境近くの私達の種族に目を付けて手下をけしかけ、私を庇った姉は捕まり、ガサに売られた。ガサに潜入し、兵となって足取りを追ったが姉はすでに無惨に亡くなり、この男は捕まってソーアに収監。手が出せないでいる所に今回の侵攻計画があり、私はそれに便乗し、追ってきたというわけだ。」

「なるほど、おそらくそこのお兄さんは脱獄後、国境を越えて一安心した所で俺に絡んできたってわけですか。そこにこの男を見つけたあなたが来たと。」

女兵士は頷く。聞けば聞くほど気分の悪い話だ。この男を助ける義理はなさそうだな。

「この街で見失っていたがな。強い魔力の反応を感じて念の為に確かめに来たら‥といった所だ。だがまさか女と絡んで楽しんでいる男に取り押さえられるとは思わなかったよ。魔力を「そこ」から感じるぞ?色男。」

そうして指を差されたのは左の頬。イセの魔力がキスの上に乗せられていたって事かい。可愛い女のマーキングでバレるって。

「まぁこれは楽しんでいるわけではなく、俺も不意打ちだったものでね。残念ながらお兄さん。悪運もここまでって事で。」

「えっちょっそんな?!見殺しにすんのかよ!?」

「この人の目を見るに嘘は言っていない。同族として助ける義理はあっても義務はない。やっていた事が事実なら俺も貴方を許せない。以上、話終わり。」

それを合図として女兵士は男の襟首を掴み翼を広げて飛び上がる。男の首が一気に締まり苦悶の声を上げた。

「同じ種族だろう?良いのか?」

「俺も弟の為に生きてきた時間が長いもので。」

「フッ‥そうか。私はド・メキ。今はガサの兵士だ。あんたは?」

「加成剛志。ベルレ・ガルアから来ている。カナリで結構。」

「カナリか。引き渡し感謝する。もう会う事も無いだろうが達者でな。」

「こんな綺麗で可愛い女性とはすぐにでも再会したい所だがね。」

「ばっ!アタイが可愛いわけないだろ!」

気を抜いたら一人称がアタイになっちゃう時点でもう可愛いよね?

「鍛えられた四肢、カッコいい翼、綺麗な髪と声とその反応。充分魅力的だと思うけど?」

「‥‥お前、やっぱり女と絡んで楽しんでるだろ?」

じとーっとした目でこちらを睨み、メキは呆れ返る。

「そんなつもりはないが、復讐がこれで終わるなら、今度一度相談に乗らせてくれないか?俺はそういう役目も担っている者なのでね。」

「ハッ! もし次会えたらな!」

そう言って、もはやよだれ垂らして気絶してる男を連れてメキは飛び去る。


「‥ふう。この先あんなのが待ってる情報が手に入ったのもラッキーだったな。」


すぐにでもの再会。それは冗談でも何でもなく明後日には実現となるだろう。まだこちらの能力を見せる事なく終えられたのは幸いだ。これからの道中、2人から得られた情報で対策を練りながら向かうとしよう。



「さぁみんな。連れてきたぜ。」

夜明け前、ミヤーザとクマポンの国境のクマポン側の山中にメキは降り立った。そこにはメキと同じく翼の生えた者が10数人いて例の男を取り囲む。

「この伸びてる男が下手人か。」

「あぁ、あんたの弟を攫って売ったやつだ。弟の行方は?」

「未だつかめていないが、こいつがいる情報を聞いて駆けつけた。」

男はガサから情報を集め、弟がクマポンにいるかも知れない事を突き止め、戻ってきた所でこの話を聞きつけたのだ。真っ先に下手人の手足を縛り、平手打ちをかまして叩き起こす。

「うっ‥あっ?」


こいつが母を‥こいつが妹と弟を‥こいつが‥こいつが‥こいつが!こいつが!こいつが!!!こいつが!!!!!


男は目を覚ますと同時に全員の怨嗟の視線に囲まれ「ひぃ!」と情けない声を上げる。

そこからは容赦ない一族の復讐劇が繰り広げられた‥。


 

 男の断末魔が終わり、メキは一息ついて一族の者達に言い放つ。

「これで復讐は成された!これから何をするにも皆の自由で、頼りたい時にはこの私ド・メキと、ここにいる者達を頼れ!」

族長家として生き残ったメキが宣言し、一族は解散して新たな道へと飛び立って行った。

全員を見届けてメキも飛び立つ。兵士として戦地へ帰り、戦果を上げる為に。上って来た朝日を見て、一族の皆の希望の光となって欲しいと願いながら‥


「この戦いが終わったら‥今度はアイツを探してみるかな‥。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ