村人2
ルミとカオリはまた違う村人に聞き込みをした。
彼の名前はムラカミというらしい。
カオリが尋ねた。「ムラカミさん、この日記のことについて何か知っていることはありませんか?」
ムラカミはしばらく黙って考え込んだ後、口を開いた。「その日記の話は何度か聞いたことがあります。昭和61年の3月3日、村の少年ユウヤが突然謎の光に包まれて消えたという話です。村全体が彼を探しましたが、結局見つかりませんでした。」
ルミが興味津々で訊ねた。「何か、他に奇妙なことはありませんでしたか?例えば、光の正体やその後の出来事など。」
ムラカミは首を振った。「光の正体については誰も分かりません。ただ、ユウヤが消えた後、村で奇妙な事件がいくつか起きました。例えば、村人たちが突然血液型が変わったり、記憶が曖昧になったりすることがありました。」
カオリが驚いて言った。
「血液型が変わるなんて…そんなことが本当に?」
ムラカミは真剣な表情で頷いた。
「ええ、医者も理解できないと驚いていました。でも、それがユウヤの失踪と関係があるかどうかは分かりません。しかし、奇妙な共通点として語り継がれています。」
ルミは日記を見つめながら言った。
「ユウヤの失踪と村人の奇妙な変化…何か重大な秘密が隠されているような気がします。」
カオリも同意した。
「そうね。もっと調べてみる価値がありそう。ユウヤの失踪の謎を解くことで、村の奇妙な事件も解明できるかもしれない。」
二人は更に情報を集めるため、村の他の住人たちにも聞き込みを続けることに決めた。何か手がかりが見つかることを祈りながら、彼女たちは次のステップへと進んでいった。