第8話 魔導書
あれから普通に晩御飯を食べて、お風呂に入ってから寝て朝起きて朝食を食べてからすぐさまゲームにログインした。なにせ昨日は本当に良いところで、ログアウトしたから本当に色々気になって仕方が無かったのだ。
それから魔導書を色々見てみたがやはり数が多く読み切れるのかと心配になったところだ。だが時間も限られている事だしと手始めに基礎魔法と呼ばれる無属魔法に手を出して見ようかと思い立ち本を読み始めた。
《魔法スキル<無属魔法Lv1>を習得しました》
《<無属魔法>より<魔力弾><魔力球><魔力槍><魔力壁><魔力手>》
初期に取れた魔法は5つでまぁ読んで字の如くになる唯一魔力手だけは効果が読めないがまぁ今の魔力でも発動しようものなら一瞬で気絶する事が確実と思い取り合えず耐性スキルのレベル上げがてら下水道で特訓しようかと思った。
《耐性スキル<悪臭耐性Lv4>が<悪臭耐性Lv5>に上昇しました》
《耐性スキル<気絶耐性Lv9>が<気絶耐性Lv10>に上昇しました》
《耐性スキル<気絶耐性Lv10>が<気絶抵抗Lv1>に進化しました》
《スキル進化ボーナスとしてスキルポイントを5取得しました》
あれから気絶して目が覚めては再び気絶してと言う事を繰り返して、どんどんスキルレベルは上がり何時しかレベルが10になって、それから気絶抵抗にスキルが進化していたのだ。後はスキルポイントが5だけだけど取得できたのは嬉しかった。
それから悪臭耐性のスキルもレベルが5に上昇した影響で、ある程度はこの場所で動くことが出来るようになった。それに気絶をするのに魔力枯渇を利用したから魔力量がかなり上昇した。
それとスキルポイントを5消費して、新しく種族スキル<心臓Lv1>と言うスキルを習得して、どうやら魔力の回復力を向上させてくれるらしく便利スキルになる予感がしてならない
そうしてスキルの特訓を終えて取り合えず魔法の練習に行こうと平原に出た。ここにはラビット種などが主に生息していて、比較的穏やかな場所だが魔法の練習をするにはぴったりの場所だと思い取りあえずは魔力弾を使ってみた。
そうすると頭の中に見たことも無い文字列が浮かび上がってきて、魔力でこれを掛けと言われているような気がしたから魔力操作を用いて書いてみる。そうすると魔法陣が出来上がりそこから放たれた魔法は一つの弾丸となって、ホーンラビットを貫いた。と言う事は無く弾丸と呼べるのかすら怪しい形状をした魔力は、明後日の方向に飛ぶことも無く地面に落ちていった。
「魔法...使いにくい」
そう呟きながら図書館で読んだ魔法の原理を思い出す。確か魔法は脳内に浮かび上がった魔法文字を現実に魔力操作を用いて陣を描くことで発動すると言う事だった。
それでいうならこれは魔法陣を描くのに失敗したと言う事かと言う事ならあのスキルが役に立つのかな?
《生産スキル<作業Lv1>を取得しました》
このスキルは元々作業は所謂鍛冶とかそういう系の生産作業の時に用いるスキルでもしかしたらこれを使ったら魔法が真面に使えるようになるのでは無いかと言う希望を込めて、また魔力弾を発射してみる。
そうすると今度はさっきまでと違い割かしスムーズに書くことが出来て、それでいて魔法の方も最初よりは真面な形状で、真面に飛んで行ったのだ。まぁホーンラビットに当てる事は出来なかったがこの線は上手くいったと思った。
「これは掲示板に乗せた方が良いな」
魔法は素の状態だったら使いにくい事この上ないが、作業を取ったら結構簡単に行きそうだったと言う情報は魔法職の人間にとっては喉から手が出る程欲しい情報だろうと思い情報を投下するのに若干躊躇してしまう。
と言うか人間や魔物の俺以外の全てはこんなに悩んでいないなと思い立った。何せ板を見る限り魔法を使う職業を取ってある奴は、魔法を発動するのに魔力感知と魔力操作を取得するだけで良くこんな面倒な事は必要ないんだったと気が付いた。
まぁ戦士職の人間はそもそも魔法を使えないから仕方ないしこんなやり方の魔法使いは居ないだろうと確信しながら情報を上げるのをストップした。と言うか俺と他の人間で差が有りすぎるだろそう思わずにはいられなかった。
それから精密作業のスキルレベルを3にまで上げてから取り合えず魔力操作のスキルレベルも3に上昇させたから町の探索に入る
町にはいまだ活気があって、ただ歩いているだけでも有意義な物となっている。因みに今の俺が偽装の副作用で死なないのはレベル5まで上がったスタミナスキルのお陰もあるがどうやら気絶抵抗も関わって、レベルが4まで上がった苦痛耐性の存在などで、今俺は倒れずにいるが戦闘になるとホーンラビット程度なら問題は無いけど、それ以上の敵には勝てない程度にまで強くなった。
どうやら偽装スキルの発動中も経験値自体は入るが恐ろしく効率が悪いのだ。それでいて偽装の副作用のせいで入る経験値の量自体も低下してるのにここまで上がったスキルにはどんだけ酷い副作用なんだと思いながら探索を続けていた。