第4話 戦闘スキル取得
埃とゴミで溢れかえった場所には人間と呼べるものは一人も居なくて、そこにあったのは骨だけだった。此処の者たちがどうして死んだのかも興味ないが、大方死体が残されている所を見るに餓死かそれに準ずる死若しくは自殺か他殺...まぁ可能性が高いのは、味方同士の相打ちだろうな。
《迷宮<盗賊アッシル一味の隠れ家>を発見しました》
《迷宮発見ボーナスとしてスキルポイントを5取得しました》
ここは迷宮なのかそれに迷宮と言う事は魔物が居ると言う事か、そう考えて先ずは足元に転がっている死体に対して、鑑定を発動させようとしたが見たくはない物を鑑定してしまった気分だった。そこにはデカデカと<スケルトン>の文字で、こいつは正真正銘死した生物の骨が魔物となった魔物であるアンデットであった。
「死した人間...まぁ所詮は魔物ただの化物だな」
そうして俺は、体術による戦闘に打って出ようとしたが相手のスケルトンの速さの方が若干早くて、それでいて尚且つ相手も持っているであろう体術かそれに準ずるスキルが自分よりも上であると実感させられた。
「しかもそれが5体...と言うか魔物って普通に下水道にいるもんなのか?
まぁどうでも良いか」
そう呟きながら体術の応戦をしているが相手はスタミナと言う概念が無いアンデット種凄まじく不利だな...だが今はこれでい今は俺の方が悪いこいつらの寝所に勝手に入ったのだからな
「だが覚えておけよアンデット種俺はお前を殺す」
そう言った途端に背後に控えていたアンデット種が首に向かって剣を振り下ろしたのが見えたが俺はそれを回避行動も防御行動も何も取らずにただ殺された。
「やっぱり死ぬのはいつまでたっても慣れそうにないな」
そう考えながらスキルの体術を鍛える行動に出た。今までの俺は戦闘能力と言う意味では完全に雑魚だがまぁそれも強くなるまで潜在能力最強と言われた力を見して貰おうか...。
「とは言った物のかなり微妙だな」
まぁそれもその筈幾ら潜在能力最強と言ってもここはゲームの世界だそんなただ一人が最強になると言うゲームバランスを崩壊させたいのかバカなのかとしか言えないような行動に出る程世界は小説の様な物じゃないだけれども...スキルは直ぐに習得できるけどそのスキルを鍛えるのが大変だんだよな~。
それもその筈でスキルを習得するのはかなり簡単だ。だがスキルを鍛えるのにはかなり苦労する場合が多いだがそれでも潜在能力最強と言われるのには訳が有る。それはステータスが最強な訳でも無く、スキルの習得速度やレベルアップの速度が異常な訳でも無い。
魔人その存在が人間界に置いて潜在能力最強と言われたのには訳が有るそれは無限にも等しい量のスキルを理論上全て習得する事が出来て、習得制限や発動制限などの限界を最初から突破しているからだ。
だがそれに気が付くのはまだまだ先の事だった。
《戦闘スキル<体術Lv4>が<体術Lv5>に上昇しました》
あれからゲーム内時間で約2時間みっちりかけてスキルレベルを5にまで上昇させた。流石にこれだけスキルレベルが有れば体術は最低限だがどうにでもなるだろうと思い次は、新たなスキルを取得してみようかと思った。
まぁ膨大な量のスキルから自分に合うスキルを探すと言うのはかなり労力が掛かって、流石に目が疲れてくるなと感じながらスキル一覧を見てみると丁度いい感じのスキルがあった。
それは<並列思考Lv1>と言うスキルでまぁマ~ジで戦闘能力は皆無だ並列思考が出来ると言うシンプルすぎる効果だが俺には分かるこれらの思考や演算等のスキルを使えば感知スキルを同時に発動させることも可能だと言う事を思いついたのだ。
それに思考や演算等のスキルを習得するのに必要なスキルポイントは1のみと言う事もあってか、かなり取得しやすいスキルと思った。
《汎用スキル<並列思考Lv1>を取得しました》
《汎用スキル<演算処理Lv1>を取得しました》
取り合えずこの2つのスキルを取得して様子見と感知スキル三銃士を同時発動してみたが、どうやらこれまでの様な嫌な感じは引いて、若干だが使いやすくなった感じがした。
使いやすくなったと同時に一つのスキルに絞って使った場合はこれまでとは比べ物にならない...程度にはならなかったが、かなり感知の精度が高くなって、演算系のスキルはこんな所も強化されるのかと思った。
「ならば先ずは残りの感知系スキルをレベル5にまで上昇させるのと後は、自分の強化だな」
そう考えながら感知系スキルの特訓をした。
《汎用スキル<命力感知Lv4>が<命力感知Lv5>に上昇しました》
《汎用スキル<体力感知Lv4>が<体力感知Lv5>に上昇しました》
感知系スキルがレベル5になってから今度は自分自身の強化をしようと思ったから、取り合えずスキル一覧を確認してみる事にする。そうして色々確認してみるとどうやらスキルを絞って確認できるらしいと言う事に気が付き取り合えず戦闘スキルと魔法スキルで試してみる。
そうして見てみると戦闘と魔法だけでもかなりの数が有って、どうしたものかと悩んでいた。そうして暫く考えてから色々見てみた結果とあるスキルを取得する事にした。
《戦闘スキル<格闘Lv1>を取得しました》
《戦闘スキル<腕力Lv1>を取得しました》
《汎用スキル<スタミナLv1>を取得しました》
取り合えずこのスキルで様子見して、後のスキルポイントは取り合えず残しておくことにした。それから取得したばかりのスキルのレベル上げをしないと行けないな
そう考えてから1時間は、みっちり特訓...とは行かずに一度現実世界に戻って1時間の間少し早めの昼飯を食べたり適当にゲームに関しての書き込みを見て時間を潰してからこの世界に再び降り立った。
それから1時間は特訓に捧げた。そのお陰で格闘スキルがレベル4になって腕力と言う筋力を強化するスキルはレベル3になった。後のスタミナはレベルが2に上昇した。
因みにスタミナだけ異様にスキルレベルの上りが遅いのは、それが体力を強化するもので、その効果がかなり強くてスキルレベルの上昇速度も比例して落ちている...がまぁ適当に特訓してたらいつしか上がるだろうと思いながら特訓を止めて、これからのプレイスタイルについて考える