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異世界でタロと一緒に冒険者生活を始めました  作者: ももがぶ
第二章 動き出す何か
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第二十四話 一緒だよ

 ギルマスとの会談と言うか相談も終わり、部屋から出ようとしたところで、気付く。


「あ、今日泊まるところをまだ決めてないや」

「あら、そうなの。じゃあ、私が紹介してあげるわ。何かリクエストはある?」

「『ご飯が美味しいところ!』」

「あら、タロ様まで。うふふ」


 ノエルさんの申し出に俺とタロでご飯が美味しいところがいいと要求(リクエスト)するが、アオイは黙って頷くだけだ。


「アオイちゃんは何かリクエストはないの?」

「俺は特にないぞ。コータと一緒にいられれば、それでいい」

「ふむふむ、アオイちゃんはコータ君と一緒に寝られるところね」

「ちょ、ちょっと待って! なんだかイヤな予感がするんだけど」

「あら、どうしたの?」

「ねえ、ノエルさん。ちゃんとした宿を紹介して貰えるんですよね?」

「ええ、そうよ。そのつもりだけど?」

「何もヘンなことはしないですよね?」

「ヘンなこと? 例えば?」

「……もう、いいです」


 ノエルさんがアオイの返事に対してのなんだか妙な言い回しに背中がゾクッとしたのでノエルさんに大丈夫だよねと確認したが「例えば」と聞かれた時にノエルさんが「ふふふ」と笑いながら俺がなんと言うか面白がっていたので、何を言っても揶揄われると思い、白旗を揚げた。


「そんなに警戒しないでよ。ちゃんとした所だからね。はい、これが紹介状よ。宿のニャルに渡してね」

「ニャルさんですね」

「そうよ。じゃあ、また明日お願いね」

「はい」

『ワフ!』

「世話になった」


 冒険者ギルドを出てから、ノエルさんに紹介してもらった宿を探す。


「確か、ギルドを出てから右に進んで直ぐに()()とベッドの看板が目印で……あ、あれかな?」


 なぜに『肉球とベッド』なのかと不思議に思ったが、そこは従魔と一緒に寝泊まりが出来る宿のようで宿に入ってすぐの受付カウンターの前には鳥などの小型の従魔や、タロみたいなオオカミ系の従魔を連れている人達が宿泊手続きをしていた。


 俺もカウンターの前で順番を待っていると、前の人の手続きが終わったのでカウンターの向こう側にいるお姉さんに「こんばんは」と挨拶をする。


 受付のお姉さんは猫耳に茶髪のショートカットで宿のロゴが入ったエプロンを着けていたが、なんだろうかエプロンの胸元のロゴがもの凄く強調されている気がする。


「はいはい、興味がある年頃だとは思うけど、ガン見はよくないよ」

「あ、すみません。あの~ノエルさんから、この宿を紹介してもらいました」

「ノエルから……そう」


 肩掛けバッグからノエルさんからの紹介状を取り出し、ニャルさんに渡して欲しいと言うと対応してくれたお姉さんがニャルさん本人だったようで、そのまま紹介状を開き読み始める。


「確かにノエルからの紹介ね。じゃ部屋に案内するわね」

「あの料金は?」

「一泊二食付きの五千ギルで従魔と一緒だと追加で千ギル、二人一部屋の従魔と一緒で一泊一万でいいわよ」

「え?」

「ん?」

「いや、二人一部屋なんですか?」

「あら、ダメだった?」

「ダメというか、他に部屋は空いてないんですか?」

「空いているわよ」

「なら「あ~ノエルから言われているの」……へ?」

「そちらのお姉さんがね。ちょっと世間知らずだから、同じ部屋にしてねって。ほら、ここ。ね、ちゃんと書かれているでしょ」

「……ホントだ」


 ニャルさんが俺にノエルさんが書いた紹介状を開いて見せてくれ、そこには確かに『二人一緒の部屋に』と書かれてあり、その横には『一緒にいる女性は取り扱い注意』と書かれていた。


「もういい? じゃお部屋に案内するわね」


 受付から出て来たニャルさんの案内で一階奧にある階段で三階まで上がると、廊下の奥の部屋『三〇三号室』の前で止まるとニャルさんが鍵を差し込んで回す。


「はい、ここよ。鍵はコレ。もし宿を出る時は預けてね。あ、そうだ。聞き忘れていたけど何泊の予定かな?」

「あ、えっと二泊でお願いします」

「そう、二泊ね。分かったわ。あと、食事は一階の食堂ね。朝食は六時から十時までだからね。夕食は五時から十時ね」

「はい、ありがとうございます」


 ニャルさんは俺に鍵を渡すと踵を返し、廊下を進む。俺達は部屋に入り部屋の中を確認する。


 入ってすぐに目に入るのは二つ並んだベッドとその足下に従魔用と思われる大きめのクッションが用意されていた。お風呂やトイレに洗面台も部屋の中に用意されていたのはありがたい。


 アイテムボックスに収納していたアオイが買ってきた物をベッドの上に置く。


「片付けるのは後にしてご飯にしようか」

『ワフ!』


 タロは俺のご飯に反応しシッポをブンブンと勢いよく振っている。アオイはと言えば、食べたいのかどうか不明だが、お腹を少し触ると「うん」と頷くので俺は軽く笑って一階へと皆で降りる。


 そこで俺は思い出す。宿の食堂で絡まれるのもテンプレだよなと。

『肯定します』


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