79.西の森へ!!
改稿しました(2022年2月1日)
古代言語の習得とシルヴィアさんとの修行を続けていき、ソル達とユートリアの西側を攻略する日がやって来た。
私達は、いつも通り、噴水広場で待ち合わせをしていた。
「さてと、皆、準備はいい?」
皆に確認を取ると、三人とも頷いて返事をした。今の私達のスキルはこんな感じだ。
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ルナ[暗殺者]:『銃術Lv50(ユ)』『短銃術Lv5(ユ)』『銃弾精製Lv53(ユ)』『爆発物精製Lv5(ユ)』『リロード術LV47(ユ)』『体術Lv45』『短剣術Lv10』『投擲Lv15』『暗視Lv40』『潜伏Lv51』『気配遮断Lv5』『消音Lv45』『消臭Lv15』『聞き耳Lv45』『速度上昇Lv47』『防御上昇Lv40』『器用さ上昇Lv40』『防御術Lv43』『回避術Lv50』『軽業Lv55』『急所攻撃Lv50』『防御貫通Lv29』『集中Lv55』『見切りLv10』『気配感知Lv35』『弱点察知Lv33』『潜水Lv11』『泳ぎLv11』『登山Lv35』『痛覚耐性Lv42』『気絶耐性Lv20』『言語学LV50』
EXスキル:『解体術Lv35』『採掘Lv15』『古代言語学(海洋言語)Lv25』『古代言語学(地底言語)Lv15』『古代言語(魔界言語)Lv5』
職業控え:[冒険者][狩人]
ソル[侍]:『刀術LV53(ユ)』『抜刀術Lv45(ユ)』『暗視Lv38』『聞き耳Lv39』『速度上昇Lv45』『器用さ上昇Lv40』『受け流しLv10』『防御術Lv40』『回避術Lv40』『軽業Lv40』『防御貫通Lv5』『集中Lv42』『見切りLv38』『気配感知Lv30』『弱点察知Lv38』『疲労耐性Lv10』『痛覚耐性Lv10』『言語学Lv25』
EXスキル:『採掘Lv15』
職業控え:[冒険者][剣士]
シエル[人形遣い]:『人形術(熊)(狼)Lv55(ユ)』『人形合体Lv5(ユ)』『従者強化Lv49』『暗視Lv30』『潜伏Lv48』『聞き耳Lv5』『集中Lv37』『騎乗Lv30』『気配感知Lv25』『言語学Lv15』
EXスキル:『採掘Lv2』
職業控え:[冒険者]
メレ[歌姫]:『歌姫Lv40(ユ)』『歌唱Lv45』『効果範囲拡張Lv40』『潜伏Lv5』『暗視Lv9』『速度上昇Lv10』『言語学LV5』
職業控え:[冒険者]
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新しく『短銃術』『爆発物精製』『短剣術』『気配遮断』『見切り』『古代言語学(地底言語)』『古代言語(魔界言語)』を修得した。短銃術と爆発物精製は、それぞれ銃術と銃弾精製が一定レベルまで上がったことで修得した上位ユニークスキルだ。気配遮断も潜伏の上位スキルになる。
短剣術は、シルヴィアさんとの修行で黒影を使っていたら、習得する事が出来た。これは、最初の修得者じゃないみたいだから、ボーナスは付かなかった。
ソルやシエル、メレも新しいスキルを手に入れたみたい。メレは、元々守られていたから、あまりスキルを修得出来ていなかったみたいで、私達と行動し始めてから、基礎的なスキルが増えた。もう少し、色々とスキルを修得してもらいたいけど、メレの戦い方では、あまりスキルを修得出来ないみたい。こればかりは
仕方ない。
「よし! 出発!」
私達は、ユートリアの西側に向かって進んで行った。今回は、いつ戦いになるか分からないので、プティに乗らないで移動する。
「じゃあ、メレ、よろしくね」
「はい」
メレが沈静の歌を歌い始める。そして、メレには、念のためガーディに乗って貰う事になった。少しでも、歌に集中してもらうためだった。これで、仮にモンスターに襲われても、避ける事が簡単になると思われる。ただ、一つ気になる事があった。
「いつの間に、ガーディに鞍なんて付けたの?」
「王都の裁縫屋で、見つけたんだよ。狼用の鞍みたいで、ガーディにぴったりだったんだ」
「狼用の鞍って……」
何でそんなものが売っているのか、疑問に思ったけど、取りあえず流しておくことにした。
鞍が付いているおかげで、メレはガーディの上でも、きちんとバランスが取れている。この前のプティの時みたいにはならないと思う。
「プティの分はなかったの?」
「熊用はなかったね。作ってもらうことも出来るかもだけど、プティは攻撃してもらうから、動きにくくなるのは困るなぁって」
「なるほど」
私達はそんな会話をしながら、平原を歩いていき、霧がかる森の前まで着いた。ここまでは、メレの歌の効果が発揮されるから、一度も交戦せずに来られた。
「ここからが本番だね」
「メレの歌の効果が発揮されれば、どうにかなりそうだね」
ソルの言うとおり、メレの歌の効果が発揮されれば、安全に移動出来るはず。でも、メレの歌が通用しなければ、即戦闘になる可能性もある。警戒は、厳にしておいた方がいいね。
「じゃあ、行こう」
私達は、覚悟を決めて中に入る。森の中に一歩踏み入れるだけで、周りが霧に覆われた。大体半径一メートルくらいしか、視界を確保することが出来ない。こんな状況で、モンスターに襲われてしまえば、ひとたまりもない。
「何か、気配感知が変だよ?」
ソルが頭を押さえながらそう言った。気配感知は、頭の中にレーダーが映し出されるような感覚なので、つい触ってしまうのだろう。
「確かに、何か、靄が掛かった感じがする……」
「うん。私も」
私もシエルも、ソル同様に変な違和感を感じていた。気配感知が上手く作動しないのだ。レーダーに靄が掛かって、範囲の距離が短くなったような、そんな感じだ。
「……でも、聞き耳は使えるみたいだよ。一応、遠くの音も聞こえるから」
「じゃあ、前と同じように、音で索敵するしかないね」
気配感知を得る前にやっていた、音を頼りにした索敵で進んで行く事になった。
「少し物音はするけど、遠ざかってるかな」
「メレの歌が効いているってことだね」
シエルの言うとおりだと思いたい。このまま何事もなく、ボスのところまで行けたら良いんだけど……
「まぁ、そう上手くはいかないよね」
さっきまで遠ざかる音だけだったのに、一部のモンスターが、こっちに走ってくる音が混ざった。
「皆! 来るよ! 警戒して!」
私達は、この森の恐ろしさを体感することになる。