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110.褒賞(1)!!

改稿しました(2022年8月26日)

 リリさん達と一緒に王城へと戻った。アザレアさん達とは、王城前で別れて、リリさんと一緒に国王様のいる部屋へと向かった。


「リリウム、良く戻ってきてくれたのう。ここに来たということは、外の敵は一掃出来たようじゃな」

「はい。数名ほど取り逃がしましたが」

「うむ。残党の捜索は、別の騎士団に任せる事にする。アルカディアの様子はどうじゃ?」


 国王様は、リリさんにアルカディアについて尋ねる。


「崩落したのは、アルカディアの四分の一程です。移動集落の方々とお話ししましたが、現在の範囲でも今まで通り暮らすことは出来そうとの事です。念のため、崩落した現場を色々と調査する必要があるかとおもいます」


 どうやら、アルカディアの移動集落は、通常通りに暮らすことが出来るみたい。本当に良かった。


「一週間の休暇の後に、再びアルカディアへと向かい調査を進めてくれるかのう。結果が出た後、帰還せよ」

「はっ!」


 リリさんは国王様達に一礼してから、部屋を出ていった。国王様からの指示を部下の皆さんに伝えるためだと思う。


「ルナもご苦労じゃったな」

「いえ、私のやるべき事をしたまでです。一応、騒動が終わったので、外にぶら下げている異界人を解放してきます」

「うむ。こっちでも進めておる。一人だけ廊下に寝かされていた者もおったようじゃが?」

「情報をくれたので、そこら辺に寝かせておいたんです」

「その周りは、血だらけだったという報告も受けておる」


 私は思わず目が泳いでしまう。身に覚えがありすぎる。


「ええっと、先程も言ったとおり、手加減が出来なかったので……」

「そこは良い。メイド達が手を焼きそうだがのう」

「あははは……」


 確かに、あんなに血が飛び散っていたら、掃除はかなり大変だと思う。メイドさん達には、本当に悪い事をしたと思う。心の中で誠心誠意の謝罪をしておく。


「それが終わったら、元の世界に戻っても良いぞ。さすがに夜も遅くなってきたからのう」


 国王様の言うとおり、もう日付が変わりそうな時間になってきている。よくよく見てみると、アリスちゃんは、メアリーさんの膝の上で眠ってしまっていた。子供は眠くなる時間帯だから仕方ないね。


「分かりました。そうさせてもらいます」

「そうじゃ。それともう一つ、ルナは、明日もこっちに来られるかのう?」

「はい、大丈夫ですが……何かあるんですか?」

「今回の騒動による褒賞を与えるつもりじゃ。そのことで、いくつか打ち合わせておきたいことがあるのじゃ」

「……褒賞ですか?」


 予想だにしない事で、私の頭は一瞬だけ真っ白になった。いきなり褒賞がどうとか言われたら、そうなるのも仕方ないと思う。現代で暮らしていたら、あまり聞く機会はないだろうし。それに、今までだってそんな話が出たことないしね。


「うむ。色々と考えてはおるが、悪いようにはしない。楽しみにしておれ」

「はい。分かりました」

「じゃあね、ルナ。また明日」

「うん、また明日」


 シャルやメアリーさんに手を振って、部屋の外に出る。そして、私がぶら下げたプレイヤー達を解放させに行く。拘束を解いて、王城の外に置くだけで、自分から起こすという行動はしない。どうせ、揉めるだけだから。


「ふぅ。これで最後っと」

「お疲れ様です、ルナ殿」


 いつもの門番さんが労ってくれる。


「いえ、私がやった事ですから。では、私はこれで失礼します」


 門番さんに一礼してから、噴水広場に向かう。その途中で、いきなりウィンドウが現れた。


「なんだろう? アップデートのお知らせかな?」

『イベント報酬配布のおしらせ。イベントでの成績で、報酬獲得の権利を得ているプレイヤーにのみ通知しております。お待たせしてしまい大変申し訳ありません。報酬の配布は、一週間後を予定しております。報酬となるスキル、特典武具も決定済みなので、予想外の事態が起こらない限り、予定通りに配布致します』


 まさかの報酬についての知らせだった。


「そういえば、二回目のイベントで優勝したから、報酬を貰えるはずだったんだよね」


 結構長引いていたのは、私達のスキルから、必要となるものを精査していたからとかなのかも。私自身、すっかりと忘れていた。


「私は何になるんだろう? ちょっと楽しみだなぁ」


 そんな風に思いつつ、私は現実に帰って行った。


「予想よりも早く片が付いた感じがするかな。早めに寝て、明日に備えよう。はぁ、明日が休みで良かった……」


 私は一度身体を伸ばしてから、ベッドに入って眠りについた。


 ────────────────────────


 翌日、たっぷりと睡眠をとった私は、手早く家事を終わらせて、昼からログインした。久しぶりに自分のスキル確認してみた。


 ────────────────────────


 ルナ[暗殺者]:『銃術Lv70(ユ)』『短銃術Lv25(ユ)』『長銃術Lv12(ユ)』『銃弾精製Lv85(ユ)』『爆発物精製Lv24(ユ)』『リロード術LV77(ユ)』『体術Lv58』『短剣術Lv22』『捕縄術Lv7』『投擲Lv32』『暗視Lv51』『潜伏Lv62』『気配遮断Lv30』『消音Lv62』『消臭Lv31』『隠蔽Lv15』『聞き耳Lv55』『速度上昇Lv52』『防御上昇Lv50』『器用さ上昇Lv51』『防御術Lv52』『回避術Lv62』『軽業Lv80』『急所攻撃Lv63』『防御貫通Lv44』『超集中Lv27』『見切りLv20』『気配感知Lv49』『弱点察知Lv49』『潜水Lv11』『泳ぎLv11』『登山Lv47』『痛覚耐性Lv53』『気絶耐性Lv20』『言語学LV58』『地図作成Lv10』


 EXスキル:『解体術Lv40』『採掘Lv15』『古代言語学(海洋言語)Lv30』『古代言語学(地底言語)Lv25』『古代言語(魔界言語)Lv10』『古代言語(草原言語)Lv15』『精神統一Lv28』『クイックチェンジLv11』『暗殺術Lv18』


 職業控え:[冒険者][狩人]


 ────────────────────────


 戦闘系のスキルが軒並み上がっている。あれだけの戦闘を繰り返したら、それも当然か。新しい技も増えているだろうし、後で少し確認をしてみないといけないかな。ここまで多くなってくると、スキルの把握も一苦労だ。


「ここに新しいユニークスキルが追加される可能性があるんだよね。こうして見ると、私って結構強い分類に入るのかな? 他のプレイヤーをあまり知らないから、なんとも言えないけど」


 実際のところどうなんだろう。いつもプレイヤーを一撃で仕留めているけど、あれは弱点である頭や心臓を狙っているからだし。それが無効になったら、どこまで対抗出来るんだろうか。少し気になった。まぁ、今のところプレイヤー最強は、ジークだと思うけど。

 そんな事を考えている内に、王城の近くまで来ていた。周辺に、プレイヤーの姿はあるけど、街の損傷を見て困惑しているところから、革命派の協力者では無いことが分かる。あの時捕まえた人達は、ここにいない。もう王都から離れたか、ログアウトしているんだと思う。


「少しずつ元に戻ってくれると良いんだけど」


 王城の門まで来ると、一度門番さんに止められた。


「すみません、ルナ殿。入城する人の顔をきちんと確認するようにとのお達しなので、ご協力ください」

「あんなことがあったばかりですもんね。良いですよ」


 門番さんは、私の顔をじっと見てから、一回頷いた。


「はい。正真正銘ルナ殿ですね。どうぞ、中にお入りください」


 私は王城の中に入っていった。


「さすがに、いつも通りにって訳にはいかないみたいだなぁ。でも、王城の中に不届き者を入れるよりかはマシなんだよね」


 ちょっと面倒くさいけど仕方ない事だから、しばらくは我慢しないといけないね。そのままの足取りで、シャルの執務室に向かう。ノックをすると、すぐにシルヴィアさんが出てきた。


「お入りください」


 シルヴィアさんは私だと確認すると、すぐに中に入れてくれた。


「ありがとうございます」

「いらっしゃい、ルナ。父上のところに行きたいんだよね?」

「うん。昨日、どこにいるかとか聞きそびれちゃったから」


 そう。国王様と話すという事は決まっていたけど、どこでというのは話し合っていなかったのだ。あの時は、事態の収拾を急ごうと思っちゃったから、そこまで頭が働かなかった。


「今は、執務室かな。シルヴィア、案内してあげてくれる?」

「かしこまりました。ご案内致します」

「ありがとうございます、シルヴィアさん。じゃあ、シャル、また後で来るね」

「うん。行ってらっしゃい」


 シルヴィアさんの案内で、国王様の執務室まで案内して貰う事になった。今回の事で貰える褒賞。一体何なんだろうか。

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[気になる点] スキルに草原言語はないんでしょうか?
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