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SISTER××COMPLEX  作者: 佐倉桜
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教室にて

翌日。

いつも通り学校へ行くため駅へ行く。

駅のホームで電車を待っていると、ポンと肩を叩かれ、振り向くとそこにはひかるが立っていた。


「おはよう」


「あ、お、おはよう!」


昨日から僕らは友達になったのだ。

なんだか照れくさい。



「昨日、課題ありがとうね」


「いやいや全然!」


男の友達ですら全くできない僕が、まさか女の子と友達になるなんて。

しかもこんなに可愛い子だなんて…!しかもあかりちゃんの妹だなんて…!


ひかるは鞄から本を取りだし、本を読み始める。



…ひかるは本当に本が好きなんだなあ。

僕には到底理解できない難しそうな本をいつも読んでいる。



「ひかるって、いつも本読んでるよね。本好きなの?」


「読んでる時に話しかけないで」


「あっ…ご、ごめんなさい」



…と、友達って難しい。



そういえば、今日もあかりちゃんと一緒じゃないんだな。

入学式のときは一緒に電車に乗ってたけど、

2人は住んでる所も違うみたいだし普段は一緒に登校しないのかなあ。ていうかひかるが避けてるのか。


結局、電車に乗ってる間ひかるはずっと本を読んでいて、僕らは特に会話をすることもなく駅に着いた。

駅に着いてからも特に会話をすることも無かったが、僕らは肩を並べて一緒に学校へ向かった。



学校に着き、一緒に教室へ入る。


すると教室にいたクラスメイト達は数人、驚いた顔で僕らを見ながらひそひそ話し始めた。


「ねえ…なんで丸山と間宮さん一緒に来てんだろ」

「え、もしかして付き合ったとか?」

「でもどーゆー組み合わせ?」



ううう、何かひそひそ言われてるよう。

注目されるの嫌だなあ。怖いよお。


僕はガクブル状態だったが、ひかるは何食わぬ顔して席に着く。クラスメイトの事なんてまるで眼中に入っていない様子だ。



「…ひかる!」


大きな声で、焦ったような表情であかりちゃんがひかるの席に走ってくる。


ひかるは無表情で顔を上げた。



「…何?」


「…ひかる、どうして理央くんと登校してるの?」


「どうしてって…友達になったから」


「私とは全然登校してくれないのに…!どうして!」


「あかりとは一緒にいたくないからよ」



その言葉を聞くと、あかりちゃんは顔を真っ赤にして教室を飛び出して行った。


「ちょ、ちょっとひかる…今の言い方はさすがにきついんじゃ…」


「理央には関係ない」


ひかるはそう答えるとそれ以上は何も喋らなかった。



…あかりちゃん、大丈夫かな。傷ついてそうだ。

何か完全に誤解されてそうだなあ。

後で、説明した方がいいかな…。

でも僕なんかの話を聞いてくれるかなあ。


そんなこんなでチャイムが鳴り、先生が教室に入って来て授業が始まったが結局あかりちゃんは戻ってこなかった。

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