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SISTER××COMPLEX  作者: 佐倉桜
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学校

それからすぐ僕達のクラスの担任が教室に入って来て、ホームルームが始まった。

まずは自己紹介を始める流れだな。


「出席番号1番、阿部あかりです。よろしくお願いします!」



…あかりちゃん。



「なぁ、あの子可愛くね?」

「めっちゃ可愛い」


男子も女子もあかりちゃんを見てざわめく。


やっぱり誰が見ても美人で、

おまけにフレンドリーときた。

絶対モテるだろうな。


そんなことを思っているとあかりちゃんはこっちを見てにっこり微笑んだ。


僕はドキッとした。



「…あかりのこと好きなの?」


「…え、えっ!?」


突然あかりちゃんの妹がこっちを睨みながら言う。


「ち、違うよ!そんなんじゃ!まだ出会ったばっかりだし!」


「…そう。」



彼女はそれだけ言った。



…なんだ、なんなんだ。この子。

いきなり話しかけてきたと思ったら…



そして自己紹介の順番は巡っていき、彼女の番となった。


「…間宮ひかるです。」


彼女はとても小さな声でそれだけ言うと席に座る。



「なぁ…あの子、阿部さんと顔そっくりだよな」

「双子?でも名字違うし…」

「それにしても阿部さんと違って愛想ないな」

「まぁでも美人だけど…」


ざわめく教室。


するとあかりちゃんが席を立った。


「ひかるは私の双子の妹なの!色々あって名字は違うだけよ。仲良くしてあげてね!」


そう言ってあかりちゃんは席に着く。



…やっぱり双子だったんだな。

名字が違うってことは親が離婚でもしたのだろうか。


そんなことを考えていると順番は僕の番。


「あっ、丸山理央です…よ、よろしくお願いします」


…ううう自己紹介ってやっぱり苦手だ。



そんなこんなでクラス全員の自己紹介も終わり、

入学式の為体育館に移動することになった。


あかりちゃんは、もう友達が出来たのだろうか。

クラスの女子数人と楽しそうに話している。

コミュ力が高いってすごく羨ましい。


間宮さんはというと…1人で教室を出ている。



間宮さんはあんまり人と話すの、好きじゃないのかな。





僕は、ドキドキしていた。これから始まる新しい高校生活。




──これから始まる、悲劇も知らずに。

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