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SISTER××COMPLEX  作者: 佐倉桜
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編み物

「それじゃあ全員の自己紹介も終わったことだし、部活の活動内容を説明していくよ〜ん」


部長は教卓の上に並べられている数々の作品を指さす。


「活動内容は名前の通り手芸をする部活さ。これが我々部員達が作った作品。どうだい?ミスター丸山」


「あ、はい…!すごいですね…!マフラーとか、手袋とかいろいろ作ってるんですね」


「そうだろうそうだろう、編み物はとても楽しいぞ〜!ミスター丸山。君達にもこういったものを作ってもらう」


編み物とかやった事ないけど、僕も頑張れば

こんなふうにマフラーとか手袋とか…いろいろ作れるようになれるかな。

何だかわくわくしてきたぞ。



「私たちの活動内容はそんな感じで、ただ黙々と手芸をする部活だにゃん。オーケーだにゃん?」


ウインクをしながらねこみんが確認をとる。



「はい…!これからよろしくお願いします!」



こうして僕らは手芸部に入部する事になった。



「じゃあまずは〜最初だし、丸型かお花型かハート型のモチーフを編んでもらおうかな〜」


部長はそう言いながら僕達に道具を渡す。


「この2つが、かぎ針、とじ針。編み方はねこみんと真田に教えてもらってね〜ん」


僕は真田さん、ひかるはねこみんに教えてもらうことになった。



「…よろしくお願いします。では、編み方を教えます。はい。こんな感じです。真似してください」


真田さんは超高速で編み始める。


「い、いや!!真似できるわけないじゃないですか!」


「あぁ、失礼しました。ではこんな感じでどうですか?」


さっきよりもスピードは下がったが超初心者の僕からしたら結局全然分からない。


「いや…全然分からないです…」


その後も真田さんの教え方は全く理解できないような教え方ばかりだった。


全然理解できないどうしよう…。僕が理解力なさすぎるだけなのか…?


ひかるはどうだろうと思い、ひかるの方を見てみる。



「うわ〜すごいにゃん!ひかにゃんセンスあるにゃん!その調子だにゃん!」


編み物をするひかるの横で、拍手をしながらぴょんぴょん飛び跳ねるねこみん。

ひかるは順調に編み物を進めており、もうすでに丸型、お花型、ハート型のモチーフを何個も編み終えていた。


いや、すごすぎる。ひかる才能ありすぎだろ…。



「もう私が教えることはなさそうだにゃん…。あかにゃん、さなにゃ〜ん!」


ねこみんはあかりちゃんと南雲さんの方へ走って行き、3人で編み物を始めた。


全然出来てないの…僕だけだ。やばい。



「焦らなくて大丈夫ですよ。最初はみんな初心者です。僕も始めたばかりの頃は何も編めませんでした」


落ち込む僕を、真田さんが励ましてくれる。


「ありがとうございます…真田さん…」


「お礼を言われるようなことは別にしていませんよ。さて、もう一度編んでみましょう」



それから1時間、真田さんに教えてもらう。

真田さんの教え方は相変わらずめちゃくちゃだったが何とか丸型のモチーフを編むことに成功した。



「出来た…!ありがとうございます真田さん!」


「良かったです。この調子で明日からも頑張りましょう。」


喜ぶ僕を見て真田さんも笑顔で返事をした。



そして最終下校時間になり、部活は終了。

みんなで部室を出て下駄箱へ行き靴を履き替え、学校を出る。



そんなこんなで部活初日は無事に幕を閉じた。

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