序章~始まり~
僕と祖母が住んでいるのは、町外れの森の中にある一軒家だった。いつも通る道を通り、町へ行く。この町はあまり大きくなく、店も品揃えもあまり良くない。いつものようにギルドへ入り、仕事を受けようと、ギルド会館の扉を開けた。すると、この町では見かけない5人組のパーティが居た。彼らはギルド会館のカウンター近くの円テーブルを囲んで座っていた。僕は珍しさから、少し興味が湧き、わざとそのテーブルの脇を通りすぎる。彼らは、何かを相談しあっている様だったが、内容は聞き取れなかった。そのまま、依頼が貼ってあるボードの前に立つ。
「さて、今日もあるかな。」
僕は年齢の性で、魔物討伐も出来ず、武器も売って貰えなかった。
「これお願いします。」
僕はいつもやっている薬草納品の依頼を受けようと紙を出す。
「はい。分かりました。」
と受付嬢は、慣れた手つきで依頼の手続きを済ませる。僕はその紙を受け取り、出口から出ようと、カウンターに背を向ける。
「そういえば、最近依頼などの盗難が多いようです。どうかお気をつけてください。」
と、受付嬢が教えてくれた。
「ありがとう。気をつけるよ。」
と言い、今度こそ依頼へ行くため出口から外へ出る。そして、いつも薬草を取っている森に続く道を歩く。しばらく歩くとよく薬草を取る森についた。僕は薬草を探し始めた。