序章~始まり~
初めまして。ヤヨイと申します。駄文ですが、読んで頂ければ幸いです。
剣と剣が交わる音が鳴り響く。大地は血で紅く染まっていた。ふと後ろから風を切るような音がした。後ろを振り向くと剣を構え、走って1人の男がこちらへ向かってくる。しかし、その男は僕がたっている所に辿り着く前に、横から飛んできた火の玉に呑まれて消えた。
「殿下。ご無事でしょうか。」
横から走ってきた女性は尋ねてきた。僕は黙って頷いた。
「お〜い?目が覚めたかの?」
その声に気付き、目を開ける。どうやら、夢を見たようだ。いつも見る夢を。誰の夢かも分からない夢を。
周りを見れば、いつも見てきた家だった。体を起こして立ち上がり、部屋を出ると祖母が朝食を作っていた。
「起きたのか。丁度朝食が出来たところじゃ。」
そう言うと祖母は机の上に朝食を置いた。僕は頷き、椅子に座る。そして、僕は朝食を食べ始める。しばらくすると、
「今日も町へ行くのかい。」
祖母はそう尋ねてきた。
「あぁ、今日も仕事があるからね。」
と僕は答えた。祖母は心配そうに僕を見つめている。
「そうかい。」
と呟いた。祖母には僕がどんな仕事をしているか教えていない。
僕は、黙々と朝食を食べる。
「ごちそうさま。」
と手を合わせ、立ち上がり食器を片付ける。そして自分の部屋に入り、寝巻きから仕事用の黒い服に着替え、かけて合った黒いローブをきる。
「行ってくる」
と家を掃除していた祖母に声をかけて、家を出た。
読んで下さりありがとうございます。
次回をお楽しみに。