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旅は道連れ



「旅出る言うたって、親許してくれるんかいな」



 新学期。今年もクラスになった友人の鉄朗に春休みでのことを一通り話すと、そう言われた。



「まだ聞いてないけど、免許は取ってええって」


「爺さんの代わりに日本縦断ねぇ。そらええことやろうけど」


「バイクもくれるっちゅうしな」


「……うーん」



 と言って、昼飯の弁当を眺めながら鉄朗は唸った。



「ほんじゃあ、わしも付いて行くわ」


「なんでやねん」


「いやいや、ボケてへんわ。ほんまやって。昔っから旅はしてみよう思てたし。これも縁やろう。夏までに免許取って、バイクは家の借りて行くわ。一人旅は何かあったらって心配されるけど、二人なら少しは安心するやろ」


「確かに一理あんな」


「百里ぐらいあるで」


「漢字ちゃうぞ。しょうもない。まあ、ほんじゃあ家帰ったら聞いてみてくれや」


「楽勝やろ」



 実際には、互いの家の両親を説得するのに一ヶ月掛かった。


 それから原付免許を取るのにゆっくり一ヶ月。寝袋や調理道具、テントとかの装備道具を準備していると、いつの間にか梅雨が過ぎて、夏が来た。


 夏休みを丸々使うため、夏休み初日から五日間、オレの家に泊まり込んで宿題を片付けることにした。既に着替えや装備は準備済み。


 あとは課題を終わらせて、旅に出るだけ。



 その前日の夜に、事件は起きた。


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