野暮用から生じる永久(とこしえ)なる日々
【再来】
明日は冬のソナタを彷彿とさせる日。
「黙れザマス!!」近所の松田ぁ!!はそう口に出すがそれは儚く地球も体積の一部となった。
「あっそうそう、明日からお前スペードの6な」
私にそう話しかけるのはブラジルに住む呉漢君。
フランス人と交流を保つのはとても緊張するが、耐えなければならない。このビッグウェーブ……
世界は滅亡した。
【繰り返しの果てに】
ロケット花火に見出した俺たちの青春に唾をつけるとは何事か……何事か……
いざ粛清の時、漫画によく出てくるオルゴールを片手にいざ粛清。
俯きがちのあの子もいきり立つ13日の月曜日、夢によく出てくるあいつをいざ粛清。
粛清の対象は白蓮スミレだ。
スミレは逃げ惑うもゲルマニウム紅蓮伽藍物質の一つと成り果てる。
回想と走馬灯に現れるは我が兄アジサイである。
8世紀の日本の文化は確か天平文化。
スミレは願う、もう一度やり直したいと。
だがあゝ絶望要塞レクレフェリング。
【あゝ絶望要塞レクレフェリング】
今日は文化祭。
クラス達が挙っと挙る今日に限ってはフランス人の介入は許さない許可しない。
でも通行証があれば許すというのはここだけの話。
私立高校の恐ろしさを舐めてるあいつらを用いガーゴイルに目に物を見せてやる。
しかしガーゴイルに私立高校を舐めてる奴らが敵うわけがない。
何故人は歴史から学ばない。
学んでいるのであれば私立高校の恐ろしさを舐めてるあいつらを用いるはずがない。
フランス人は侵攻をやめない。
いまだいまだと文化祭に介入しようとしてくる
何が彼らを駆り立てるのか。
私立高校を舐めてる奴らは全員ガーゴイルの餌食となった。
ああ、森羅万象チョコ。
今こそあゝ絶望要塞レクレフェリングの出番である。
あゝ絶望要塞レクレフェリングを扱いこなすのは勿論松田ぁ!!である。
あゝ絶望要塞レクレフェリングはフランス人とガーゴイルを滅多打ちにする。
フランス人は痛いのが嫌という理由でフランスに帰ったが、ガーゴイルはそれでも文化祭に介入しようとする。
何故なのか、何がガーゴイルを駆り立てるのか。
17世紀に及ぶガーゴイルとドイツ人の決着は今日もつきそうになく、5世紀の時日が流れる。
【決着】
レフェリーが止めた試合は過去に三回ある。
一回目はオーストリアがやばいことになったからである。
でもそれは言い訳に過ぎない。
江崎さんもそう言ってるし、間違いない。
言い訳はダメだ、許される行為ではない。
言い訳する奴は粛清対象だ。
スミレはよく言い訳を言っていた。
だがあのグングニルの前には誰しもが無力。
敵うのはガーゴイルだけ。
粛清はできない。
よって粛清派の敗北でその時は決着がついた。
【日常】
スミレは今日も朝ご飯を優雅に舌鼓し、学校に行く。
学校には私立高校を舐めてる奴らがいる。
でも今日はランドセルに大量の軍事費を詰めたので安全である。
用意周到、切磋琢磨、虎視眈々。
学校に着くとまずやることは勉強、それこそが学生の本分と言わんばかりに主張するのはわが風鬼委員長クスノキ様である。
スミレはクスノキ様がどうも苦手である。
理由は単純明快、全裸だから。
服は着ても着られるな、わかったな?
学校が終わると家に帰る。
下校途中は危険が伴う。
寄り道の誘惑、誘拐の危険性、その他諸々。
今回の敵は谷底から助けを求めてる犬の存在である。
下校途中は寄り道をしてはいけない、だが谷底から助けを求めるあの犬を助けずにはいいられない。
罠である。
スミレはまんまとガーゴイルの餌食となってしまった。
助けを呼ぶもそれは届かず、唯一の良心であったアブレイユの祝日ですらポケットからは失せていた。
薄れゆく意識の中思う。
「悪貨は良貨を駆逐する」と。
【変質】
スミレがガーゴイルに飲み込まれるところを目撃しかけたクスノキ様は唯々諾々と下校していた。
目撃したら助けざるを得なかっただろう。
しかし目撃しかけただけなのでセーフである。
「今日未明、フランクフルトを見上げた彼らが何を思ったのか専門家に聞いたところ、調査班は全員私立高校を舐めてる奴らに狩られてしまいました」
用語解説
フランクフルト≒エグゼプロフェッサー
あの家から聞こえてくるニュース音声を聞き流したクスノキ様は最早と思い急いで帰宅した。
やはりそうだ、託されていた。
民衆の夢と願いと希望を、一心に、クスノキ様は託されていた。
それに応じない手はないと。
しかしリスクが大きすぎると。
この一件に深き関わりすぎると、インディアンが、さらにいうとインド人やフランス人が介入してくる恐れがある。
こうなったらエグゼプロフェッサーに頼る他あるまい。
クスノキ様は決心する。
用語解説
エグゼプロフェッサー=フランクフルト国際空港
【過ち】
人は何故過ちを繰り返すのか。
クスノキ様は繰り返した過ちを。
償えきれないほどの過ちを。
その危機に駆けつけたのが12メートル級の松田ぁ!!であった。
クスノキ様が過ちを悔いているところ、やってきたのだ。
しかしクスノキ様が相手していたのはまさにガーゴイル。
まさにガーゴイルであった。
敵うわけがない、スミレのグングニルでも敵わないガーゴイルに。
12メートル級の松田ぁ!!も例外ではなかった。
敵わなかった。
希望儚くとも散り得たり。
【再終焉】
如何だっただろうか。