日常
初めまして、咲羅です。これを読んでいただけたらと思っているのでよろしくお願いします!
無、それは人の声もざわめきも、姿さえも無い。そして、産まれるべきでない少女が起こした神の審判[ディヴァインコール]は首都はおろか、世界の殆どを壊滅へと導いた。
「パパ?どうしたの?何処へ行ってしまったの?」
空しく響く少女の声は誰の耳にも届かず霧散するばかり。
「ボクはどうして生まれたの?何をすればいいの?」
そんな事を知りたがる少女の目からは涙が溢れ出ていた。
頭が痛い。またあの夢を見てしまった。畜生、今日は大切な入学式なのに・・・・。
そんなどうだっていい事を考えつつベッドから重い身体を起こす。そう、志音咲也ことオレは今日から高校生という立ち位置に立つ大切な日なのであった。
「あー、なんで入学式の朝から嫌な夢見ないといけないんだよ。ホントにいい加減にしてくれよ。」
階段を降りていつものリビングに入る。親は仕事で滅多に家に帰らないのでほぼ一人暮らしだ。もちろんペットも居ない。
オレが住むこの街には、昔からこんな言い伝えがあった。
神の審判がある時、世界はまた壊滅へと導かれる。
意味が分からない。こんな言い伝えを信じるのは無駄だと、思いながら従っていた。すると
「おーす!なーに朝から考えてんのさっ!」
騒がしい幼馴染みは酒井信助、かなりの付き合いだ。
「うるせーよ、何も考えてねぇよ。」
「まっさかぁー?朝からエロい妄想か?この発情期めー(笑)」
「考えてねぇよ!エロ坊主はテメェだろうが!」
いつもの事だ、慣れているが流石にうざいぞ。
「っつーか、酒井。今日テストあるんだろ?」
「えッ!?あったの?!嘘だろォ!?」
こんな事だからコイツは・・・・。バカとしか言えない・・・・。
「ま、まぁ、大丈夫だ!問題無い!」
死亡フラグ立ておって、昨日何してたんだコイツは・・・・。
こんな日常が始まるのだと、そう思いたかったのに。その日起こった事件はオレの日常をガラリと変えてしまった。
1話、始まりましたねぇ・・・・。短いですが・・・・。とりあえず、少しずつ進めていくのでよろしくお願いします!