新しい人
「新しい人」
ねむたげな朝がきみのことをよんでいる。
死にたい人と死んでいない人が同じ電車に乗って進んでいく。
モノポリーのように、各駅停車に乗って。
新しい人、新しい人。
古くなったあとに捨てられる人
暗闇をてさぐりで進む人よ。
どうか、転んでも構わないから
新しいきみのこと教えてよ。
きみは比較的若くして、
この世の真理を知りました。
絶望なんて言葉じゃ言い表せない、
つらいことを考えました。
それでもきみは泣きながら、ベッドの上で目覚めました。
新しい人、起き上がる人。
死にたい朝焼けを過ごした人
暗闇をてさぐり進む人よ。
いつか、穏やかに立てるように
いつか、新しい人のように。
新しいこと、新しいもの
新しくなれないひとのこころ
新しい世界は真っ暗だ
それでも、すすめ新しい人
傷ついた人。弱すぎる人。
自信のない人。下を向くひと。
いつか、そんなのって笑いながら
あのときの話をねえ聴かせてよ