8話 そろそろさよならだー・・・お城さん。
頭が痛い・・・
あんずに試験を受けさせられた後、膨大な知識が頭の中へと流れ込んできた。
闇の魔術というものはとても恐ろしいものだ、と、実感した。
しかし、
ある物は仕方ないよね!!あたしは、全てを受け入れる。
魔王であろうと。なんであろうと、あたしの目標はただ一つ。
楓をぶっ殺す。
それだけなんだ。
***
「ん・・・」
あたしは目を覚ました。あたりは真っ暗で、何も見えない。
「ココは・・・あの、魔道書の中なのかな・・・?」
「そうじゃ。」
あんずの声がし、あたりをぐるりと見回す。
「よく戻ってこれたの。関心じゃ。」
こういいながら、あんずは闇の中から出てくる。
「・・・こんの・・・くそ守り神ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
あたしはあんず目掛けて一直線に飛び蹴りをする。
と、
ひょいっ
どっさー!
よけられて落ちました。
「戦闘能力はないようじゃが、まぁ、その精神だけは認めてやろう。どうじゃ。わらわの主にならんかのぉー。」
・・・あんずの主?
《沙良の脳内》
あんずの主=あんずより上=あんずに好きなだけやり返せる!!
「なる!!ぜひならせて頂きます!!」
はいはいっ!!と、手を上げたあたしを呆れながらも、あんずは膝をつく。
「よろしくお願いいたします。主。わらわは一生、貴方をお守りすることを約束します。」
・・・すっごく気持ちいいー!!
あたしは、よろしくね。といい、また、眠りに落ちていった。
***
目が覚めたら部屋にいた。部屋は薄暗く、もう夕方近い時間帯だ。
「もう6時か・・・。」
あたしはそう呟きながら、電気をつけた。
『主。聞こえておりますか』
「うわっ!!」
突然、頭に響いたあんずの声に、あたしは驚く。
「え!?なんで!?」
『守り主と契約している場合、ずっと共鳴しているような物なので、以心伝心が可能となるのです。』
「あー・・・なーる・・・って、あたしの考えていること、あんたに駄々漏れなの!?」
それはそれで嫌だー・・・
『まぁ、それは見てみぬフリをすればいいでしょう。』
「なんか、それも嫌だよねー・・・」
『それより、早く出たほうがよさそうですよ。』
流されたことに軽くショックを受けつつ、あたしはあんずの注意を聞く。
『周りに5,6人の魔道士の反応が見られます。おそらく、主の闇魔法を恐れて消し去ろうと思っている魔法使いでしょう。この速さだと、後4、5分で着くことでしょう。』
マジっすか・・・。あたしはあんずの注意を聞き、逃げる準備を始めた。
・・・そういえば、あたし、どうやって元の世界に戻るのかな・・・??
戻れなかったら、楓、怖いぞー・・・楓にお城を壊されないようにがんばれー!
なんて、のんきに考えてる沙良でした。
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ダメだしでもいいので・・・