17話 なんかやばいかも?
あたし達が歩き始めてから、何時間が経過した事だろう。かなり長い間歩いていた気がする。ああ、足がいたい…。
「ねぇ〜…そろそろ休憩しない?疲れた…」
あたしは情けない声を出しながら先を歩いていたレイに訴えるが、レイはキッと私を睨みつけ、
「ダメでス!情けないですヨ!」
と言った。なんだこの子、悪魔か?
「けち!もう何時間も歩いてるんだよ⁉………多分。」
あたしは必死に訴える。が、レイは今度はあたしを見向きもせずに、「まだ5時間しかあるいてませんヨ」と言った。
……え?まだ?まだ5時間っておかしくない?もう5時間じゃないの⁉
『主…本当に体力がないのぉw』
あんじゅが言った。言葉の語尾についているwがとてつもなくあたしをイラつかせてくる。笑ってるだろ!!
『いや、あきれとるだけじゃ』
そーですかそーですか!ふんだ!←
……何歳児だよ、あたし…。
はあ、とため息をつき、私はレイの背中をみて歩く。レイはすごいなあ…全然疲れてないのか…。
…と思っていたら。
バタッとレイが前のめりに倒れた。
「えっ、レイ⁉どうしたの⁉」
あたしは慌ててレイに駆け寄る。もしかしたら、病気ーー⁉
「……足が…もう動きませン…」
…この人、私より体力ないよ。
理由を聞き、あたしはほっとすると同時に苦笑した。
「…ほら、立って!」
あたしは手を伸ばす。が、レイはうつ伏せで寝たままピクリともしない。
「…おーい、無視?しかとですかー!!」
あたしはしゃがみこんだ。すると、ふっと視界が暗くなりーー
「え、ーーー」
私が後ろを向くと、目の前には尖ったナイフが迫っていた。
すんごい久しぶりですね…。
だいぶためていて、申し訳ありません!