13話 バイトせーかつ!!
「じゃ、これくらいでここの説明はやめて、早速働いてもらうわよ」
おねーさんはあたし達に言う。
今日から一ヶ月、バイトをすることになった。
その間、おねーさんの家へ居候をさせてもらう。
一石二鳥、金儲けとただで居候。こんな良い事は無い!!
と、引き受けたのですが・・・
予想外な事が。
「ちょ、きついですっ・・・!休ませてくださいっ!」
この仕事、凄くきつい!!
注文があれば聞きにいった後、厨房へ伝えに行き、料理が出来たらそれを運び、食べ終わったお皿を片付ける。
一見普通のレストランのウエイトレスだけど、これを一人でずっとやるのだ。
体力的にも精神的にもかなりきつい。
「まったく。だらしないなぁ、君。私の所は普通アルバイト雇わないようにしてるけど、仕方なく雇ってあげたんだよ?しかも、1500ギルで。出血大サービス。分かる?だから、もうちょっと働いてくれないと。」
おねーさんはそう言いながら、てきぱきと手を動かして料理を作っている。
・・・うん。あれだ。おねーさんはかなりのドSに違いない。うん。絶対そうだ。あたしの勘がいってるもん!!
それに、なんでレイは居ないの!?
何が、
「ショッピングに行ってきまス!」
だ!
少しは働けよ!!
・・・コホン。取り乱してしまった。
あたしはまた集中して、ウエイトレスの仕事に戻った。
「あのー、注文、いいですかー?」
「あ、はーい!!」
***
「お、終わった・・・」
あたしはどさりとソファーにもたれかかる。
「疲れたー・・・。」
全国のウエイトレスさんの気持ちが分かったような気がする。
ああ、アルバイトをなめていました・・・。
ごめんなさい。全国のアルバイトさん・・・。
「おつかれー!よく働いてくれたねー!助かったよ!次もよろしくね!」
あたしがしみじみとあっちの世界を思い浮かべていると、おねーさんが仕事からあがってきた。
「あ、はい・・・。って、明日もやるんだー・・・。この仕事・・・。」
「あはは!まあ、がんばって!ていうかさ、君、名前なんていうの?」
あたしは、おねーさんからのいきなりの問いかけに一瞬驚く。
そして、意味が分かると
「あ、沙良です。」
と答えた。
「へー。沙良って言うの。あたしはカナ。呼び捨てでいいよー!これから一ヶ月、よろしくね!」
スッ
カナはあたしの前に手を差し出す。
「ほら、握手!」
「えっ!あ、はい!」
あたしは差し出された手を受け取る。
「ふふ、じゃあ、唯一の店員を教えたいと思います!でてきてー」
ちょいちょいと手招きをされて出てきたのは青年だった。
楓に負けないくらいのかっこよさだ!
「よろしくお願いします。ルーズです。」
ぺこり、とルーズは礼儀正しくお辞儀をする。
「沙良です。よろしくお願いします。」
それに対し、あたしもお辞儀をする。
「じゃ、ゆっくり休んで。好きに使っていいから。この部屋。」
あたしとルーズのあいさつが終わった後、カナとルーズはそう言って出て行った。
楽しい一ヶ月になりそうだなー!
あたしはそう思いながら、ベットに寝転がる。
ああ、眠い・・・。
眠気に襲われたあたしは、そのまま眠りについた。
月曜日に更新できなくてすみませんっ!
ちょっと忙しくて・・・。
本当に申し訳ございませんでした!!