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声劇台本 オールスターズ

2人と1人

作者: 鎌瀬 狗

よろしくお願いします。

緑:♀ 新婚夫婦の奥様の方


悠:♂ 新婚夫婦の旦那様の方


花凛:♀新婚夫婦の……お家にやって来た姪



緑「私が買い物から急いで帰ってくると、今日も我が家にはあの子が来ていた。旦那と私、ふたりの愛の住処にあの子が来ている


嫌いではない……けど、何か嫌だ。


ーーー早く帰ってくれないかな」


リビング


花凛「もう1戦!もう1戦しよ!」


悠「もう1戦?仕方ないなぁこれでラストだよ?」


花凛「やったあ!次は絶対イかせてあげるからね!」


悠「それ何回目?さっきも同じ事言ってなかった?」


花凛「次こそは!」


悠「しょうがないなぁ……またイかせてやるよ!」


花凛「……くっ、あっ、激しい…でも、まだ、イかな……っ…もう…だめっ!あぁぁぁっ!」


緑、玄関からリビングに飛び入る。


緑「さっきから卑猥すぎない!?

バーチャンファイターやってるだけだよね!?」


花凛「あ、おかえりなさい、緑おばさん」


悠「おかえり、緑。そんなに顔を真っ赤にしてどうしたの?


……あ、もうすぐ午後ショーの時間だっけ?

はっはーん、だから走って帰って来たとか?」


緑「いや、まぁ、そうだけど、そうじゃないの!」


悠「ん?」


緑「側から聞いてたら酷いのなんの!」


悠「酷いって何が?」


緑「もう色々と!」


悠「よく分かんないけど買い物から帰って来て疲れたでしょ?お茶飲む?」


緑「ありがと……って、違う!」


花凛「バーチャン……私のトミコバーチャンが………何で勝てないの…」


緑「……はぁぁぁ。なんで、また、花凛ちゃんが家に来てるのよ!」


花凛「コンボ?それともカウンターが下手だから?ガードが甘過ぎた……んーーっ!もう1戦!もう1戦しよ!」


悠「何で……って、バーチャンファイターやりに来てるからじゃないの?


花凛ちゃん、流石に休憩しようよ、僕もう疲れたよ」


花凛「えー、悠お兄さん……もう1回、しよ?」


緑「それだよそれ毎回毎回!花凛ちゃん?うちの旦那を誘ってるの?」


花凛「誘ってるよ?」


緑「うちの旦那のことが好きなのか!」


花凛「好きだよ?」


悠「そういうのはお父さんに言ってあげなよ、喜ぶよ?」


花凛「アレはやだ、臭いもん」


悠「アレって……」


緑「うちの兄貴が臭いのは認めるけどさぁ。

それはそれとして、ウチにほぼ毎日通わなくたっていいじゃん」


悠「だから、家に通ってるのはバーチャンファイターの為だとおもu……」


緑「(遮って)黙ってて!」


悠「はいっ!」


緑「花凛ちゃん。花凛ちゃんも、もうお年頃だから言わせてもらうけど私たちは新婚のラヴラヴ夫婦なの。


その家にズカズカと入って来たら迷惑だと思わない?」


花凛「だって……その……」


緑「花凛ちゃんもさ、学校の友達と遊んだりとかしなよ、ね?」


花凛「友達……」


緑「ん?」


花凛「友達………その……居ないし……」


悠「あー、墓穴掘っちゃった」


緑「作ればいいじゃん」


花凛「ひぅっ、緑おばさんが凄い無茶を言ってくるよぉ………」


悠「緑さん……貴女は鬼でいらっしゃいますか……」


緑「え、ちょ、なんで悠くんまで」


悠「僕も……ほら、ネットにしか……友達居なかったし」


花凛「私と悠お兄さんは同じ穴の貉というか……なんというかで……っ」


悠「それで僕が新しい友達ができるまで友達になろうと思って……」


緑「それでバーチャンファイター?」


悠「そう、対戦格闘ゲームならお互いに心の素の部分で話せると思ったし、それに遠慮もなくなると思って」


緑「はぁぁ……。なるほどね。わかったわかった。

さっきはごめんね、花凛ちゃん、怖かったでしょ?」


花凛「と……とても」


緑「でもさ、いつまでもこの家に来てたら友達を作るどころじゃなくなるでしょ?だから今日で最後」


花凛「………えっ」


緑「踏ん切りつけないと、いつまでも変われないよ?」


花凛「か、変わる必要なんて……」


緑「バーチャンファイターもさ、色々な人とプレイして沢山経験して強くなっていくんだよ。そうしたら、悠くんにも勝てるようになるよ。絶対に」


花凛「ほ、本当に!?」


緑「うん。私、嘘はつかないよ」


花凛「……なら、ちょっとだけ、頑張ってみようかな」


緑「その調子!じゃあ勇気が付いたお祝いに、私もバーチャンファイターやろうかな?」


悠「おー、いいね。3人でバーチャンファイターやろうか」


花凛「はい!負けません!」


悠「何回も僕に負けてるのに?」


花凛「次は絶対勝ちます!」


緑「私が2人まとめて倒してあげよう!」


悠「まずは操作を覚えようね」


緑「はいはい」


花凛「緑おばさん……その、私のために……その、ありがとうございます」


緑「なんのこと?私は自分のために言ったの、ただの旦那ラヴの緑おばさんよ」


花凛「はい……」


緑「ところで、なんで私にはおばさんなのに、悠くんにはお兄さん呼びなの?」


花凛「だってパパが緑にはちゃーんと、緑おばさんって呼んであげなさいって言ってたので」


緑「あんの、臭兄貴ぃぃぃぃ!」



悠「僕と花凛ちゃんは緑の怒りのコンボラッシュに、なすすべなく倒されたのでした。めでたしめでたし……」


緑「っしゃあ!!!」



ありがとうございました。



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