表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の働き方改革  作者: 望月大佐
第1章ー其は黒の精神なりー
8/125

力を貸してやる、頭だけな。

その後の神子試験と言うトーナメントを勝ち抜いた俺。


どうやって勝ち抜いたのか?


・遅延呪文を主体とした肉弾戦

・始まりと同時に相手を眠らせる奇襲

・物理で殴る


以上の3つで勝ち上がった。


神子試験と言うだけあって、相手は女子が多い。

女子故の弱点をつけるのは内面がおっさんの俺からしたらラッキーなのかもしれない。


ーーただ今より、準決勝戦を執り行う!ーー


あぁ、出番が来たようだ。


ーールシア・ファルアード!!前へ!!ーー


このアナウンスやってるおっさん、うるせぇなぁw


ーーシャミア・エルンスト!!前へ!!ーー


「はぁーい」



ゾワッ



なんだ?アイツ……



目が合っただけで背筋がゾワゾワした。



シャミア「かわいい…とってもかわいい子ねぇ。壊してしまいたい…」



あ、コイツ見た目は天使で中身は悪魔の奴だな?



「全力で参ります。」


シャミア「いいわぁ…楽しみましょぉ?」



ーー始め!!ーー



「〈唄え〉〈芽吹け〉〈命の水を以って〉」


これまで同様、初手から遅延呪文を準備しておく。

使う魔法は回復魔法。


打撃でダメージを与え、動けなくしてから回復させる。

目の前のシャミアはニタニタと笑みを浮かべている。



何考えてるかわかんねぇなぁ…



シャミア「クスクス…〈あなたの罪を問う〉」


ズシン!!


「っ!?」


突如身体が重くなった!?

重力操作魔法か!?

くっ…そ…立てない…!



のし掛かる圧に耐えきれず膝をつく。



シャミア「立てないでしょぉ?その魔法は発動者の罪悪感を形にして相手にぶつける魔法なのよぉ?」



つまり…コイツは罪悪感で押し潰されそうってか?

飄々としながらよく言うぜ…。



シャミア「かの世界から呼び出された住人はすべからく強大な力を持っているから反発するようなら…殺すしか無いのよぉ。」




は?コイツイマナンテイッタ?




「い、いま…なんて……?」



シャミア「天界にとって重要なのは、かの世界を攻略し、移り住むこと。かの世界の住人が犠牲になったところで天界に損害はないでしょう?」


シャミアの声はとてもとても冷たかった。


「なる…ほど。これが【支配派】と【共生派】の揉めた理由になるのかもね。」



ようやくわかった。

自分達に損害がなければ何をしても構わない。

そう考えたからこそ、地球人を召喚し兵器とする。


なんてバカげた真似が出来るんだ。



俺はコイツを……殺す。

じゃないと地球人が巻き込まれる。

それが……ゼウスやヘラ、天照との約束だから!



そこで意識は途切れた。


チリンチリーン


??『力が欲しいか?』


「え、だれ?」


??『応えよ、力が欲しいか?』


「……いる!欲しい!!くれ!アイツをぶん殴らないと!」


??『いいだろう、我が名はアレス。我が権能存分に振るえぃ!…ただし頭だけな。』


「は?頭!?」


「ガァァアアアアア!!!」


シャミア「ぶふぁっ!?」



謎の声が聞こえてから俺は、シャミアに頭突きをしていた。

頭の中にあったのはただ一つ。



「コイツを殺さないといけない」


それだけ。



シャミアは鼻血を吹き、背中から倒れた。

シャミア本人は頭突き一発で意識を失ったようだ。



しかし俺はそのシャミアに馬乗りになって顔面を殴った。


「ガァァアアアアア!!!」


ーールシア・ファルアード!やめなさい!ーー


母「ルシア!!もう試験は終わったのよ!?」


父「ルシア!!」


多くの公衆の面前で俺はシャミアの顔面をひたすら殴り続けた。

自分の手が血に染まっても、服が返り血で染まっても、殴るのをやめなかった。



ーー天兵諸君!ルシア・ファルアードを捕縛せよ!ーー


自分を取り囲む武器を持った大人の天使たち。

その光景を見て、ようやく冷静になってきた。


チラチラと見える自分の髪の毛は真っ赤に染まっている。

本来ルシア・ファルアードの髪色は金色だ。

しかし赤に染まっていると言うことは、返り血なのだろう。



あぁ、やり過ぎたんだ。



どうしようかと迷っている内に眠気に襲われた。

俺はこの眠気に身を任せることにした。


「こりゃ…天照に連絡取るどころじゃないなぁ…」


ドサッ


ーールシア・ファルアードを捕縛せよ!!ーー


おっさんうるせぇww




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ