表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/59

第3話《寝室までついてる子供部屋》

―――《2話の続き…》――――

子供達が軟禁されていたらしき場所の中で、ポチが

「さてと…」

あらためて、少年の方に目を向けると

シャルムは、目を離しているあいだに…

ビスケットみたいな物が、何枚も乗せてある皿を用意していた…

シャルム

「食べていいよ。」

それを見て、ポチが

(シャリムといい…

子供なのに…何でそんなに手際てぎわが良いんだ?お前らは…)

などと…考えていると

シャリム

「お茶の用意が出来ましたよ。」

白いローブを着た少女が、手際の良い動作で、2人のマグカップと…

ポチに頼まれた皿をくばっていく

円形のテーブルの上で…シャリムのカップは、

シャルムのカップの左隣にあり…

ポチのアップルティーを入れた皿の向かい側にある

つまり席に着くと…シャリムとポチは、向き合うようになっていた…

そして、シャリムが

「お茶でもしながら…お話ししましょうね。」

…そう言ってから

お茶を乗せていた、おぼんを置いて…椅子に座ると…

ここにいたるまでの殺伐さつばつとしたものが消え…

ほのぼのとした雰囲気が、ただよう…

ポチ

(…たぶん…この子のせいなんだろうな…)

左手にマグカップを持って、お茶を飲んでいる少女を見ながら…そう思う…

ポチ

(しかし…)

ポチには、他にどうしても気になる事があった…

ポチ

「この皿、重いけど…

いったい何で出来てるんだ?」

それに…白黒でぼやけた視界なので、見間違いかもしれないが…

ポチには、皿がキラキラしたもので…出来ているようにも見える…

そして、それについては…シャリムの隣の席に座っていた、シャルムが

「ああ…実は、その皿、金で出来ているんだ。」

…そう言うので

ポチ

「金で?なんで、そんな高価な物が…」

席に座ったままで…不思議そうに、ポチがたずねると…

シャルムは、チラッ…と金の髪の少女の横顔を見て

「実は、シャリムは…右手に宿る金の光を解放すると…

石化のように…触れるものすべてを…金に変える事が出来るんだ。」

ポチ

「うぉふ?」

話の内容が不思議すぎて…よく分かってないポチに、シャルムは

「やっぱり…口で言っても分からないか…」

…そう言ったあと

右手に持ったマグカップを、ポチの右手に手渡して、重さを確認させると…

今後は、ポチからマグカップを返してもらって

その返してもらったマグカップを…さらにシャリムの右手にあずけたあとで…

「シャリム…」

シャリムに声をかけて…それでシャリムが、

「はい。」

・・・・・・

両目を閉じて、意識を集中させると…

なんと、シャリムの右腕のまわりに黄金の光が輝くではないか…

そして、その金の光が…シャリムの右手から、フッ…と、おさまった時

シャルムは、シャリムに預けたマグカップを返してもらって

シャルム

「ほらっ、持ってみて」

その返してもらった、マグカップを、もう一度ポチの右手に手渡す…すると

・・・・・・

ポチ

「うおっ!?確かに重くなってる!」

それに、白黒のポチの視界にも…

マグカップがさっきより…ピカピカになっているように見えた…

シャルム

「これが…僕達が、ここに軟禁されていた理由の一つさ…」

椅子に座ったままで話す、シャルムの隣で…

少し疲れた顔で、シャリムが

「でも…あまり大きな物は、金に変える事は、出来ないし…

ほかの魔法より何倍も魔力を消費するから…

連発できない欠点があるんですけどね…」

そう話してから…左手に持った自分のマグカップに、口をつけて…

それをカタンと、テーブルの上に置くと

「それより…ポチさんは、どうして?ここのろうに、閉じ込められていたのですか?」

ポチが何故あそこに、閉じ込められなければいけなかったのか?

その理由が知りたいと、聞いてくるので…

ポチ

「もう気づいてるかもしれないけど…

実は、俺は自然にうまれたコボルトではなく…

かつては、ここから…はるか南の方にいた部族の人間だったんだ…」

シャリム

「それがどうしてコボルトに?」

そんなシャリムの問いに、ポチが

だまされた…」

…それだけ言うと…

シャリムは、すべてを悟ったように…両目を閉じながら

「わかりました…」

…それだけ言って…両目をひらくと

もうポチに…それ以上、尋ねようとは、しなかった

《第4話へ続く…》



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ