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第4戦《破魔の閃光》

《これまでのあらすじ》

シャルムの着ている黒いローブより足元のたけが短い…膝上までしか丈のない白いローブを着たシャリムは、

3回連続の後転や…かまいたちのようなものをまとった右足で蹴りを放つなど、したあとで…

左足を前に出して…腰の右側に、左手に持った剣をおさめる

3メートル以上前の方で向き合っている…黄緑色の骸骨剣士と同じ構えをとっていたが

腰の右側に置いた、左手に持った剣を、自分の左上に切り上げた時

剣が自分の左手から離れてしまう

はたして、回転しながら黄緑色の骸骨剣士を飛びした、その剣を追うように飛び出したシャリムの運命は…


剣が左手を離れたすぐ後に飛び出したシャリムは…

黄緑色の骸骨剣士が左手に持った刀を払い斬りをする直前に

「ビジョン!!」

駆け出す自分の前に、自分のまぼろしを出現させて…ライトボーンがシャリムの幻の首を切っている一瞬のあいだを利用して

…その後ろにいたシャリム自身は、一度は固まりかけていた右手首の血を、急に自身の体温を上げる事で、またポタポタと流れるようにすると…

バッ…と、傷口を広げるくらいの勢いで、右手をはらう事で

刀を払うライトボーンの足元をシャリムの血で広げたあと…

続けざまにシャリムから見て…ライトボーンの足元の左側の方にスライディングして

ライトボーンの右側をすべけると

それから…1秒も立たないうちに立ち上がって、そのまま駆け出し…

その5メートル先で立ち止まると

回転したせいで滞空たいくう時間が少し長かった剣が…目の前に回転しながら落下してくるので

それの持ち手の所を左手で、パッ…と、うまく取りだしてから

意思の力で右手から流れ出る血を止めて…

ライトボーンのいる、後ろの方に身体を向けると同時に

(ライトボーンさんの足元から道のように続く血の線を伝って…)

左手の剣を逆手持ちにしてから、その持ち手に右手を加えて

(剣の刃に冷気をまとわせて…)

剣の刃先から地面に突き刺すと

剣を突き刺したところから…ライトボーンの足元に広がる血の場所まで…血の道にそって、冷気がほどばしり

それから、0コンマ何秒もかからないあいだに…

シャリムは地面に突き刺さった剣から両手を離すと

そのすぐ0コンマ何秒後に…突き刺さっているその剣を

今後は左手のみで、地面から引き抜いて

そのあと…1秒のあいだに左手に持った剣に自分のちからを集中させて

(このわずかな時間では…真空のやいばで斬る事は出来ない…)

「けど!」

腰の右側に剣を納める…真空刃の構えをとった、シャリムは

(魔力を加えた剣の風圧で 打撃を与える事ができる!)

真空刃を放つための剣をななめ上に振り上げると…

それによって生じた風圧の打撃は

背を向けている…黄緑色の骸骨剣士が、刀を振るために踏みこんだ左足の膝の裏に直撃して

シャリムが突き刺した剣から放った冷気によってこおった、たくさんの血が残っている場所の上に立って事もあり…

バランスをくずして前に倒れそうになったが

とっさに左手に持った刀を下に向けてから

その持ち手の部分に、右手を加える事で

刀の持ち手のところを右手で逆手持ちにしてから…

一度、左手を離し

そのすぐあとに左手を加える事で…両手で逆手持ちにした刀を、

地面に突き刺すまでの間に…両足の膝を地面につけながら…

地面に刀の刃先を突き刺して、前に倒れるのをふせぐと

魔力によって生じた熱を地面に突き刺した刀を使って送りこみ…

凍っていた…足元に広がるたくさんの血を、その刀の刃に伝わる熱で溶かす

…それが…目を離したポチがシャルムに声をかけられてから…事態じたい把握はあくするまでに起こった事であるが…

その10秒後…

そんなポチの隣で、それまで、それを目を離さずに見ていたシャルムが、今度は、驚く番だった

突然!ポチ達の7メートル先にいる黄緑色の骸骨剣士の…前、後ろ、右横、左横…と、等身大の4つの炎の五芒星が、刀を地面に突き刺したライトボーンの周りを囲むように出現して

ポチの隣で、シャルムが

「これは、結界魔法陣」

膝をついた状態から…立ち上がろうとしているライトボーンの周りを囲む、4つの炎で燃える五芒星について、口にするので

それを聞いていたポチが

「なんだ?その結界魔法陣って…」

右手に光の球を持ちながら…シャルムに聞くと…

シャルムは

「結界の中に敵を閉じ込めながら…魔法を発動させる攻防一体のわざだよ。

でもいつの間に、こんなものを…」

そう言って、不思議がるが…その隣で、リュックを背負うポチは

(いや…俺の耳には確かに聞こえていた…

あれは…俺がシャルムに声をかけられる直前の事)

―――――――――――

ライトボーンが両足の膝を地面につきながらも…両手で逆手持ちにした刀を地面に突き刺そうとした時

ライトボーンの4メートル以上うしろの方で…

突き刺した剣から両手を離したシャリムは

前の方に突き出した左手のこうに、手の平を広げた右手をつけて

両手を重ね合わせると

「我が敵の前にラファエル、敵のうしろにガブリエル、敵の右手にミカエル、左手にウリエル。我が敵の周りに五芒星は燃え、敵の頭上に六の星が輝く」

―――――――――――

…そんな…わずかに前に、犬のような耳に聞こえた時の事を思い出していたポチの隣でシャルムは

刀から両手を離してから…立ち上がったライトボーンの2メートルくらい上の方に…光り輝く六芒星が回転している事に気づき

「ライトボーンの頭上に六芒星が!」

(まさか?あれは…)

「だけど…あれには、膨大ぼうだいな魔力の量が必要なはず…」

一体どこでそんなものを…と考えるシャルムが、ライトボーンの足元を見ると

先ほどシャリムが右手を振って飛ばした血の他に…

ライトボーンの周りを囲むように…血の円が広がっている事に気づき

(血のブラッディーサークル…そうか!?マーキングで…」

だが…シャルムには、ふにおちない事が1つあった

それは空中に浮かんだシャリムが左手に持った剣で、ライトボーンの刀と打ち合っていた時の事

(流れ出る血で円を作りながら…動かしていた右手は、あの五芒星を作り出す為のものなのかな?)

しかし、そんなシャルムの考えは…次の瞬間に、すぐ打ち消される

まるでライトボーンの動きを封じるように配置された五芒星の魔法陣のところに…

前にラファエル、後ろにガブリエル…右の位置にミカエル、左にウリエル…と、4人の天使の姿が一瞬、浮かび上がり…

その姿を見たシャルムが

「四大天使…」

その言葉を口にした瞬間

ライトボーンの頭上の六芒星の回転が止まり…

回転が止まったその六芒星からライトボーンに向かって、光が発射されて

少し間を広げた両足の膝を曲げながら

突き刺さった刀の持ち手に両手をかけて、その聖なる光にそなえたライトボーンに

…前に突き出した両手を、今度は、上に突き出した…シャリムの

「降りそそげ!!

フォオリィルァイッ!」

叫びと共に、頭上の六芒星から放たれた光が直撃して!

光の円柱が、黄緑色の骸骨剣士のすべてを包み込む

はたして、そのまばゆい閃光に、たまらず目を閉じたシャルム達が、その後に見たものとは

《つづく…》



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