四話「冒険者ギルド」
四話投稿です。少し文字数多くしました。感想などお待ちしています。
「あの、アポポポの町に入りたいんですけど」
いざアポポポの町へ入るべく大きな門の前に立っていた門番さんに話しかけた。
「冒険者ですか?」
やはりファンタジー物には冒険者といった仕事があるのだろうか
「えっと、よくわからなくて...ここで冒険者登録みたいなのはできるんですか?」
「できますよ」
「では、お入りください。ようこそ、始まりの町アポポポへ」
少し身なりなどを見られたがちゃんと防寒具は事前に脱いでいたし、その下はパーカーなので問題はない。多少珍しがられたが。
「すごいな...THEファンタジーって感じだ。」
見渡すとアニメなどで見る宿や建物が並んでいた。大きな剣を持っている人や耳が特徴的なエルフを見たときはすごい感動した。なんか異世界最高。
思いきってエルフの女性に話しかけてみた。
「あの~、冒険者登録ってどこでするんですか?」
「?」
おかしい、さっきの門番さんにには通じたのに、言語が通じていないような雰囲気だ。
「まじか...これは想定外だ、まさか言語が通じないとは...」
「ユキ...わかる...できる」
どうしようと考えているとユキが袖を引っ張りそう言った。
「本当に?じゃあ冒険者登録はどこでするんですか?って聞いてもらえる?」
「ん...なつも...できる」
「え?それってどういう」
「あたま...」
ユキは腕をクイクイしてる。かわいい
「あたま?しゃがめってことか?」
よくわからずにしゃがむとユキが俺の頭に手を差し出した。
「なんなんだ?」
すると一瞬ユキの手を包むように光りが放たれ、それと同時にあたまの中に膨大な量の知識のようなものが流れ込んできた。
「なんだ.......これ...」
あまりにも膨大な量の知識に記憶が飛びそうになった。
「はぁ、はぁ、キツッ」
「できた」
悪意がないと言うのが恐ろしい。改めてユキの凄さを身をもって感じた。
「でも...わかる」
目の前のエルフの女性は何がなんだかわからないような顔をしていた。
「えっと、すいません、冒険者登録ってどこでするんですか?」
俺がそう言うと、一瞬エルフの女性は驚いたようだがちゃんと道を教えてくれた。
「ありがとうございます。」
しっかりとお礼をいい、冒険者登録や依頼を受けることができる場所、冒険者ギルドへ足を向けた。
「それにしてもユキって本当にすごいんだな」
「ん...」
まだ馴れてないのか、あまり口数が多くないユキ。
(俺が頑張ってなんとかしなくちゃな)
「ついた...ここが冒険者ギルドか...」
熱くなる気持ちを堪えて扉を開けた。
「すっっげ」
いかにもというようなムキムキの人やナイフをなめている人や、リザードマンといった種族がたくさんいた。
「あの、冒険者登録をしたいんですけど」
俺は少しびびりながら足早に受付の人に声をかけた。
「冒険者登録ですね、ではまずこちらに名前の記入を」
「あ、はい」
そうして名前を書き終わってから気ずいた、
(あれこれ登録料とかとられたらどうしよう金持ってない...)
「では次に少々お手数ですが血を一滴頂戴いたします。」
血を使うのか、いたいのはやだな
「わかりました」
「そちらのお子さんもご一緒ですか?」
「あ、そうだユキ、冒険者登録する?」
「ん...なつがするならする」
「わかった。血が一滴必要らしいけど大丈夫?」
「だいじょうぶ」
ユキから血をとるのは少し心が痛む。というかドラゴンの血って大丈夫なのか?
「ではこちらをお使いください。」
受付の人が小さなナイフを差し出してきたので最初に俺が指を少し切り血を差し出した。
「いてっ」
次にユキにナイフを差し出すと、思い切りナイフを腕に振り上げようとしていたので急いで止め、俺が切ってあげることにした。
「大丈夫?いたくない?」
「このぐらい....だいじょうぶ」
あれでいたがっていた自分はなんなんだろう。
「はい、確かに頂戴いたしました。少々お待ちください。」
奥の方へ受付の人が走っていき、ほんの二分ほどしたら戻ってきた。
「お待たせいたしました。こちらが冒険者の証となる物でございます。」
渡されたのは自分の名前が掘ってある水色の透き通った石板のようなものだった。
「これが...」
「依頼の発注や受理はあちらのボードでできますので」
「ありがとうございました。」
早速何か簡単な依頼を受けたかったのでボードの前に行った。
「結構たくさんあるな」
「何か気になるのはあるか?」
ユキに聞いてみると届いていないが指を指した。
「えーっとなになに.....ボルケーノウルフの大群討伐...難易度s」
難易度がどの基準なのかはわからなかったがとにかくやばそうなのて却下した。
「これとか難易度Fで簡単そうじゃないか?ゴブリンの討伐」
俺の中でのゴブリンは弱いイメージしかないし、それにこっちにはいざとなったらドラゴンのユキもいるし自分の力が通用するかも試したいし。
「この依頼を受けたいんですけど」
依頼書を持って再び受付に行った。
「承知いたしました、冒険者の証の提示を」
「はい」
俺とユキの証を受付の人に渡したら、受付の人が石板の上にてをかざし文字を書き始めた。
空中で光る文字を見て
(さすが異世界だな)
と感動した。
「完了いたしました。それではご健闘を祈ります。」
いざ戦闘に向かうべく勢い良く扉を開けた。
次回は戦闘です。うまくかけるかすごく心配ですががんばります