秘密企画、新たな知り合い
約一ヶ月半更新しないでいてすみません! 内容忘れちゃってたらさらにすみません!
こんな作品でも、感想くれると嬉しいです!
『よかったね……。これからも、煉馬と笑いあえるよ』
『………そう、だな』
『うわぁ、まるで他人事みたいな言い方……すっごくムカつくんだけど』
『うるさい』
『ひっど! 折角心配してあげてるのに! ……まぁ、気持ちはわかるけど、さ』
『じゃあ黙れ』
『だから、それはさすがに傷つくよ!? あ、そういえばあの事なんだけどさ……――無理しすぎて、短くなっちゃったって』
『……………』
『まっ、短くなってもまだ時間はたっくさんあるし、楽しく過ごそうよ!』
『………ああ……』
((そんな余裕なんてないって、わかってるんだけどさ))
*
「………コホンッ」
『……………あ』
小鳥遊君と霧谷君の友情に感動していると、どこからかわざとらしい咳払いが聞こえてきた。
その方向を見ると、そこにはニッコリ笑っている麗奈さんがいた。
………でも、目が全く笑ってないです、はい。忘れてて、ごめんなさい。
そんな私達の心情が伝わったのか、麗奈さんはため息をつきながら、再び手帳をパラパラと捲り始めた。
「んー、お次は何にしようかしら? やっぱり今のよりも衝撃的な方がいいわよねー………あ」
「え? こ、今度は何……?」
麗奈さんが急に喋るのを止めたので、小鳥遊君がおずおずと聞いた。
しかし麗奈さんは「なんでもない」と言って手を振り、再び手帳を捲った。
すると今度は面白い事を発見したかのようにニヤリと笑い、大声でこんなことを言った。
「わー、びっくりだなぁ! まさか後夜祭の前に『ドキッ☆愛の告白大会』なんて企画があるなんてぇー!」
「「はへ?」」
「告白……大会……?」
「なんやそれ……?」
麗奈さんの言葉に、私達は思わず間抜けな声を出してしまった。
だって私達生徒に渡された文化祭のプログラムには、そんな企画なんて書いていなかったから。
訳がわからなくて首を傾げていると、不動院君がポンッと手を叩いた。
その横で小雪ちゃんが「燐がポンッて、手をポンッて……! 可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い愛くるしい愛くるしい愛くるしい愛くるしい愛くるしい愛くるしい愛くるしい愛くるしい愛くるしい愛くるしい愛くるしい愛くるしい飼いたい飼いたい飼いたい飼いたい飼いたい飼いたい飼いたい飼いたい飼いたい飼いたい飼いたい飼いたい可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い……」とブツブツ言っているが、怖いから無視しよう、うん。
私がそう思っていると、霧谷君が不動院君に聞いた。
「なー燐、お前なんか知ってんのか?」
「……風の噂だったから皆には話さなかったが、この前クラスの男子が『生徒会が生徒に内緒で何かを企画している』と言うのを聞いた」
「なるほど、そういうことか……」
「つか、生徒会…!?」
不動院君の話に小鳥遊君は呆れ、霧谷君は顔をひきつらせた。
その光景を見ていると、逢歌が近寄って話しかけてきた。
「なぁ実乃里、あの2人って、生徒会と因縁があるんかな?」
「え? わからないけど、確かに……」
さっきの2人の言葉は、どう考えても昔に何かあったとしか考えられない。
でも、何があったんだろう? そう思った時だった。
「やっとその気になってくれたか! 小鳥遊透、そして霧谷煉馬!」
「「「え?」」」
「……あ」
「うわっ!? この声、まさか…!?」
「めんどくさいのが来た……」
それぞれ思ったことを口に出すと、突然目の前に人影が現れた。
驚いてその人をまじまじと見ると、その人物は花吹雪学園生徒会長の比嘉崎恍先輩だった。
比嘉崎先輩はフッと笑い、勢いよく小鳥遊君と霧谷君の肩を掴んだ。
「先輩、離してください」
「小鳥遊透に霧谷煉馬、やっと俺の代わりに生徒会長、そして副会長をやる気になったんだな!」
「そんなつもりはさらさらねぇ!」
「わかっている、それも照れ隠しだな? 安心しろ、俺はお前達以外にこの座を譲るつもりはないからな!」
「先輩、話を聞いてください」
「「……………」」
「ねぇ燐、これってどういう状況なの?」
「……俺にもわからない」
私達は、ただあの3人の会話を聞いてることしかできなかった。
心のどこかで、小鳥遊家の真実は文化祭終了後になるんだろうなぁ、と暢気に考えながら。




