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訓練の成果

※本作品は独断と偏見により書き進めております※

 冬1の月の13日。エディとの一戦の後、初めて1人で依頼(クエスト)をこなすことを認められた。


 現在のギルドカード一覧。

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【タカヒサ・ガレシア】

 年齢・17歳 誕生日・春1の月の20日(現実換算3月20日)


 登録日・2042年夏1の月の4日(現実換算6月3日) 登録場所・ガレシア


 依頼達成数・244件 特殊任務達成数・0件 R/G P0

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【ファルコン】

 年齢・21歳 誕生日・夏1の月の4日(現実換算6月3日)


 登録日・2043年夏3の月の21日(現実換算8月21日) 登録場所・ガレシア


 依頼達成数・0件 特殊任務達成数・0件 R/G P0

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 そう、エディと依頼をこなしていたためにポイントが入っていないのだ!


 採取依頼を受けに行く。受ける前に採取したものは質が悪い可能性があるために対象にされない。


 どうやって記憶するのか聞いてみたことがあるのだが、このギルドカードが認識するらしい。なんでも神様に流時叔父さんが頼んで作ってもらったとか。


 流時叔父さんが来てから随分と近代化が進んでいるため、俺は特に不便にも感じていない。


 採取Dランク依頼のいくつかを受ける。いや、G~Eランクの採取依頼は既に全部クリアしてるんだ。単に受ける依頼がないんだ。


 既にポイント以外の条件はクリアしてるんだ。Eランクまでならひとっとび、今回の採集でDランクまでもいけるだろう。


 とにかくポイント!次に討伐以来を受けに行く。これは素直にF~Eランクの依頼を受けておいた。


 依頼一覧を並べてみた。


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#ゴブリンの涙・R/D。ゴブリンが落とす魔石の中に入っています。5個で40Pと4銀貨。期限は1日。依頼者:鍛冶屋。

#オークの肝・R/D。オークが落とす魔石の中に入っています。3個で30Pと3銀貨。期限は1日。依頼者:酒場。

#魔の花・R/D。魔の森に咲いている魔の花を取ってきてください。20個で100Pと10銀貨。期限は1日。依頼者:ギルド。

#ウィップカルゴ討伐・R/E。魔の森のウィップカルゴを討伐してください。100Pと1銀貨。期限は7日。依頼者:ギルド。

#ゴブリン連続討伐・R/E。ゴブリンを討伐してください。10匹で20Pと2銀貨。期限は3日。依頼者:ギルド。

#ブラウンウルフ連続討伐・R/E。ブラウンウルフを討伐してください。5匹で20Pと2銀貨。期限は4日。依頼者:ギルド。

#スライム連続討伐・R/F。スライムを討伐してください。20匹で20Pと1銀貨。期限は2日。依頼者:ギルド。

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 全て魔の森のクエストだ。


 張り切っていってみよー!


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 俺は西門から街の外へ出て魔の森へと向かう。


 もちろんてくてく歩いていくなんて面倒なので魔法を使う。


 下級魔法の【ウィンドギフト】。風属性の付与魔法だ。体が軽くなった感覚に頷くと次の魔法を発動させる。


 中級魔法の【バブルクラッチ】、中級魔法の【マッドショット】を組み合わせる。水属性と土属性だ。


 【バブルクラッチ】で包まれた【マッドショット】が動かなくなる。


 俺は一気に助走をつけて、飛んだ。


 足元にある【バブルクラッチ】と【マッドショット】を踏みつけて空中を飛ぶ。


 これを繰り返して魔の森までの道を一直線に駆ける。


 普通なら魔力消費が大きすぎるのだが、今回の依頼で魔力を使う予定がないのでいいだろう。


 こうして、魔の森まで10分ほどでたどり着いた。魔法便利だわ~。


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 魔の森に入る手前に透明色のなにかが動いている。


 今回のターゲットのスライムだろうが、範囲がおかしい。


 ざっと100メートルほどの幅でうにょうにょ動いていた。


「まさか・・・増殖?」


 増殖時は能力が大幅に下がる、つまりスライム唯一の防御力が低下するのだ。


 チャンスだとばかりに駆ける。


 棍を振りかぶって横に凪ぐ。数十匹が吹っ飛んで10個ほどの魔石が落ちる。


 すぐさま回収して攻撃、回収して攻撃。


 10分後には100個程度の魔石をバックの中に入れていた。


「スライム討伐終了、最優先は魔の花とウィップカルゴの捜索だな」


 そのまま奥に進んでいった。


 そのまま数分歩いていると、横から獣の声が聞こえたため棍を横に振る。


「グギャン!」


 おそらくブラウンウルフだろう。足を怪我していないところを見ると、かばったのだろう。


「グルルルル・・・」


「かかって来いよ、バカ犬」


 その声に反応してか、もう一度飛び掛ってくる。


 エディの速度より明らかに遅いそれを棍で横から叩いてカウンターを浴びせる。


 そのままブラウンウルフは砂となり、魔石を残していった。


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 そんなこんなで数十分。スライム100体程度、ブラウンウルフ50体程度、はぐれゴブリンを10体程度倒した時にようやくお目当ての魔の花の群生地に到着した。


「取りすぎてもアレだし、20個ちょっとでやめておくか」


 指定の量より少し多めにとり終えて袋に入れ腰から下げる。ちょっとした保険である。


「確かウィップカルゴもこのあたりだったはず・・・」


 ウィップカルゴは魔の花を主食としていて、よく食べに来るらしい。


 注意深く観察していると、木の幹になにかの模様が浮かび上がっている。


「あれは・・・!!」


 俺はこっそりと模様の側に近づいて、そこを棍で殴打した。


 バキィと殻が砕ける音がして、中からナメクジみたいなものが出てきた・・・うげぇ・・・。


 こっそりと目玉を引きちぎって準備してあったガラス瓶の中に入れる。


「ゴブリンとオークを残すのみ!」


 勘と勘で巣の方向へと向かう。あっているかは知らない。


 しばらく歩いていると、茂みからゴブリンとオークが3体ずつ飛び出してきた。


 すぐさま眼に向かって突く、突く、突く。


 オーク2体の目を潰したところでバックステップ。先ほどまで俺がいた場所にはもう1体のオークの槍が刺さっていた。


 俺は腰から剣を抜いてオークへと投げつける。その剣が目の潰れたオークに突き刺さると、オークが崩れ落ちて魔石になる。


「あと5・・・!」


 棍を頭上で回転させてその勢いごとゴブリンに叩きつける。


 ゴブリンは成すすべなく潰れ、その姿を砂に変える。


「あと4!」


 棍に乗って飛び上がり、近づいてきたオークの顔に蹴りを入れる。


 そのまま棍の上で逆立ちになり、逆方向へかかと落しを決める。


 オークとゴブリンが顔をゆがめて呻く。


「ゴルァァァァア」


 目潰しされたオークが槍を振り回しているため放っておいて、蹴りを入れたオークの口の中に棍を突き刺す。


「ゴブョッウ!」


 あっさりと喉を突き破り砂になる。


「3!」


 飛び掛ってきたゴブリンの攻撃を受け流し、呻いているゴブリンに当てる。


 くるくると回転させて勢いをつけたままゴブリン2匹を棍で叩き潰す。


「ラストォ!」


 槍を振り回しているオークに近づいて槍を弾き飛ばす。


 オークの足を棍で殴って転ばせ、頭を蹴り抜く。


 グチャと頭が割れ、すぐに砂となる。


「おわった・・・」


 すぐに魔石を回収し始める。


 オークの魔石を『オープン』してみると、運良くオークの肝を3つ手に入れることが出来た。


 ビンの中に1つずつ入れて立ち上がると、視界の端にゴブリンが見えた。


「もしかして・・・」


 予感と共に気づかれないようについていく。


 しばらく歩いていると、ゴブリンの巣を発見した。


「ふぅ・・・」


 すっと心を落ち着かせる。


 巣には数十体のゴブリンが出入りしていることから考えてかなりの数いるだろう。


 魔法を使うつもりはなかったけど・・・。


「仕方ないか」


 俺はスッと空中に五芒星を描き、魔術文字で【マッドショット】と表記する。


 そしてそこに魔力を流し、ゴブリンの巣めがけて発射した。


「ギギィッ!?」


 ゴブリンたちは突如埋まった巣に混乱している。


 その隙にゴブリンたちへ【マッドショット】をぶつけていく。


 ゴブリンたちは泥にとらわれて動けなくなる。


 それを確認して四芒星を描く、【ボルトアロー】。


 指をゴブリンたちに向けて魔力を流す。指から極小の電撃が放たれて飛んでいく。


 2~3発を口の中や頭、目玉に当てるとゴブリンたちは砂となって消えていく。


「よし、回収に行こう」


 全てのゴブリンを倒し、50個程度の魔石を集めて森の出口に向かう。


「手前に強いやつが出ないっていいよな~」


 気楽に森の外へ出て、再度行きと同じ方法を使い飛ぶ。


 よっ、ほっ。と、どこか楽しそうな雰囲気で家路を急いだ。


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「スライム107匹で100P、ブラウンウルフ53匹で200P、ゴブリン30匹で60P、ウィップカルゴで100P、魔の花23本で100P、オークの肝で30P、ゴブリンの涙で40P。全部で630Pです。現在の総計Pは630、ランクはGのままです」


 ゴブリンの涙が予想外に出なかったため、ゴブリンの討伐数がかなり減ってしまった。泣ける。


「スライム5銀貨、ブラウンウルフ20銀貨、ゴブリン6銀貨、ウィップカルゴ1銀貨、魔の花10銀貨、オークの肝3銀貨、ゴブリンの涙4銀貨、余剰分で3銀貨。全部で52銀貨です、ご確認ください。」


 52銀貨を受け取り、袋へとしまう。受けつけからはなれてゴブリンの素材を買い取ってもらうと96銅貨貰った。


 薬草を煎じた薬丸・消毒液・包帯などの事前準備で4銀貨くらいかかったので、利益分は49銀貨(4900円)程度だろう。


 2階に上がり、汗を流して(1銀貨だ)飲み物を買い(50銅貨)お菓子を買い(50銅貨)メリエルに会いに3階へと急いだ。

ギルド・図書館にある魔物図鑑・魔獣図鑑より抜粋。

魔物ランクはF~A

魔獣ランクはE~S

の範囲でかかれている。

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【ウィップカルゴ】種族:魔獣

エスカルゴの派生種。エスカルゴは珍味として扱われるが、この魔獣は食べることが出来ない。

粘着性の液体と目をツルのようにして攻撃してくるのが攻撃方法。移動速度は遅い。

弱点は塩。殻を破壊。

魔獣のため、討伐部位として目玉を持ってくること。

換金部位は殻・目玉。


弱点:殻・塩

属性:木

討伐ランク:E以上推奨

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【ゴブリン】種族:魔物

鬼のような容姿の人型魔物。色は緑色で、大きさは子供程度。

巣を作る習性があるため、戦いは自然と複数とになる。

色違いはエリートゴブリンやシャーマンゴブリンの可能性が高いため、逃げるのが無難。

背後からの攻撃に弱い。ただし弱点は角。

攻撃力は武器次第ではあるが、一般的な子供程度の腕力しかない。

魔法は使ってこないため、遠距離からの攻撃も有効。


弱点:角

属性:水

討伐ランク:E以上推奨

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【オーク】種族:魔物

ゴブリンの上位種と言われている。ゴブリンより大きく、色はこげ茶色が多い。

ゴブリンの中に混じっていたり、一匹狼だったりと同種との集団行動はあまりしない。

ゴブリンのように角が生えているものはハイオークといい、B以上推奨の魔物なので見かけたら逃げるべし。

弱点属性は肌の色で判別できる。攻撃部位は足を狙うといいだろう。

槍や剣を扱い、振り回してくるので注意が必要。腕力は大人程度。

稀に魔法を使ってくるが、全て初級魔法である。


弱点:顔・脛

属性:肌の色次第

討伐ランク:D以上推奨

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【ブラウンウルフ】種族:魔物

茶色い狼。魔獣との判別がつけにくいため、狩りにくい。

土の中にもぐり攻撃してくる。土の盛り上がりに気をつけろ。

弱点は水。足を怪我するとスピードが落ちるため、狙うなら足だろう。

攻撃力はさほどないが、スピードで圧倒されないように気をつけよう。

大抵は単独で行動しているため、倒しやすい。


弱点:足

属性:土

討伐ランク:E以上推奨

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【スライム】種族:魔物

手のひらサイズの透明色のスライム。2日に1度増殖しているため、常時弱い。繁殖能力が以上に高いため、常に討伐するべし。

稀にスライム・レインボウなどがまぎれているが、害はない。

スライムの主食は布。おそらく魔力に変換されているだろうと考えられている。

火属性の攻撃には限りなく弱いが、切断系の武器は効果がない。

常に10匹単位で行動している。攻撃力はないが、防御力が高いため逃げられることが多い。


弱点:なし

属性:水

討伐ランク:F以上推奨

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魔法一覧。

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【ウィンドギフト】

魔法陣は四芒星。体の一部に魔法陣を描き、魔力を流すことで発動可能。

体が風により軽くなる。

常時魔力は消費されていき、魔力が消えると効果も消える。魔法陣への魔力の供給を断つことでも効果を消すことが出来る。

体感的には飛ばされている感覚。

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【バブルクラッチ】

魔法陣は五芒星。空中に魔法陣を描き、魔力を流すことで発動可能。

大量の泡が空に浮かび上がる。

包み込める大きさのものなら全て包み込むことが出来る。

1分ほどで効果が切れて消えてしまう。

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【マッドショット】

魔法陣は五芒星。空中に魔法陣を描き、魔力を流すことで発動可能。

地面の土が泥と化して視界方向に泥球が打ち出される。

数は魔力量に比例する。大きさは人の頭程度。

魔力の存在する限り発動し続けることが出来る。

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【ボルトアロー】

魔法陣は四芒星。空中に魔法陣を描き、魔力を流すことで発動可能。

指1本ほどの電撃の矢。威力は改造スタンガン程度。

直線にしか飛ばないため、かわすのは容易。速度は自転車程度。

指で指し示す方向に飛ぶ。

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