表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

わたくしごと

書く熱と呪い

作者: 茶樺ん

 なろうを知ったのはかなり前です。

 通勤列車の中でネットのマンガを読んでいたのですが、路線の所為かよく通信エラーになって、続きのページが見られない事がありました。朝からストレスが溜まります。

 そんな時に勧められたのが「小説家になろう」でした。

 画像と違ってテキスト主体なので、なろうが通信エラーになる事は少なく、それからの通勤のお供はなろうになりました。


 なろうに連載を投稿する時には掲載予約をしているのですが、それは通勤時の経験を思い出したからです。読んでいたネットコミックスが、23時間経つと無料で次の話が読めるタイプのもので、毎朝続きを楽しみにしていたのでした。

 もしかしたらこの広い世界のどこかには、私の連載を待っていてくれる人がいるかも知れない。そしてその人が読んでくれるのは、通勤通学途中かも知れない。

 そう思って、それまでは書けたら書けただけ投稿していたのですが、翌日の同じ時間に続きを読める様にと、予約投稿を始めたのでした。


 書く側にとっても予約投稿には良い事があると思います。それは原稿を書く熱にムラがあっても、それを平準化して届けてくれるところだと思っています。

 書ける時には一気に2話3話と書けるのですが、書けない時は二日も三日も書けません。次話を待っていてくれる仮想読者の顔が頭に浮かんで気持ちは焦りますけれど、書けないものは書けないんです。

 不思議なもので、その様な時もストーリーは浮かぶのです。浮かぶのですけれど、筆がのらないと言うかペンが走らないと言うかスマホのフリックが滑らないと言うか。試しにPCの前に座ってみますけれど、キータッチも進みません。

 連載特有の症状なので、もしかしたらエターナルした話達の呪いなのではないかとも思いました。

 ・・・供養の為にそのネタで、1本書いてみようかな?


 それなのに、連載を投稿している話が書けない最中に、他の話は書けたりします。

 この話の様なエッセイも実はそうなのですがそれだけではなく、連載物を書き始めてしまったりする事があるのです。そしてぼつぼつと書き溜めている内に、完結まで行き着いてしまう事があるのです。連載中の話を追い越して。

 そしてこれも不思議なのですが、別の話を書いている内に、フリックが滑らなかった話の続きを書きたくなったりするのです。


 少し前に一つの連載を完結させました。

 予約投稿をしていましたので、書き終えたのはしばらく前なのですけれど、掲載される度に表現を直したり指摘して頂いた誤字脱字を直したりしていましたので、書いている最中感がずっとあったのです。

 それが完結しました。最終話が掲載され、直すべきところを直し終わって、気持ち的にもその話を終わらせる事が出来ました。

 しかし、すると途端に、元々連載していた方の話が書けなくなってしまいました。

 ですがやはりそう言う時にも、この「わたくしごと」シリーズは書けたりします。「わたくしごと」はそうやって生まれていたりするのです。

 つまり、書く熱はあるのです。ただ、気が乗らないだけで。


 このエターナルの呪いの様な現象に付いてですが、実は似た症状を思い出しました。

 勉強しなければならないのに、他の事をしてしまった事はありませんか?テスト期間中に部屋を掃除したり、お気に入りのマンガを1話目から最終話まで読み貫いたりしてしまうアレです。

 つまり、好きで始めた筈の投稿が、自分の中でやらねばならぬ事になった瞬間に、書けなくなるのではないのでしょうか?そして詰まって他の話を書き始めて、そちらを投稿するなら完結させなければならないと感じた瞬間にそちらが書けなくなって、それから逃避する為に元の話の続きがまた書けるのかも知れません。


 そうではないかと思い付いた後に、今連載しているのとは別の話を書き始めました。

 そしてやはり推測した通り、片方が書けなくてももう一方を書いていると、書けなくなった方の続きを書き始められたのでした。

 な~んだ。エターナルの呪いではなかったんだ。

 そう思っていたのですが、またピタリと書けなくなりました。あれ?



 最近、「なろうチアーズプログラム」と言うのが始まりました。投稿した作品のチアスコアと言うものに基づいて、なろうリワードと言うものが付与されるそうです。

 どうも参加するには、銀行口座を登録したりする様です。

 これはもしかして、詐欺とかではないのなら、投稿したらお金が貰えるのかも?働かなくて、好きな話を好きに書いて、暮らしていけるのかも?

 そんな獲らぬタヌキ達を思い浮かべながら、収益化を有効にする設定をしました。


 しかしこれが、私には合わなかったみたいです。

 書けば働かなくて済む、からいつの間にか、書かないと働かなくてはならない、になっていて、無意識のうちに話を書く事自体がやらなければならない事扱いになってしまっているのでは?

 そう思い至ったので、連載中の話の収益化を解除したらあら不思議。また続きを書ける様になったのでした。


 収益化を設定すると、小説を表示した時に画面の下の方にバナーが表示されます。それを表示する事で、収益を得る仕組みの様です。

 しかしバナーが出る事で、私と同じ様な通信環境の人の通勤通学中に、話を読んで頂けなくなるかも知れません。

 だからこれで良かったのだ。そう思う事にして、これからも連載中の話には収益化を設定しない様にしようと思います。

 ただし、完結したら設定させて下さい。タヌキを狩りたいと思います。



 そんなこんなで、連載中の話を今日も1話分書き終えてから、この話を書いています。

 やはりエターナルの呪いなど、存在しないのかも知れません。

 ただ、話を書いていると時々、見知らぬ仮想読者の顔が頭に浮かぶのですが、これがいったい誰なのか、少し気にはなっています。

 連載ではないので、短編なので、最初から収益化を設定させて頂きました。

 ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ