にょみお4〜失踪したおじいさんの行方〜
にょみお「1」・「2」・「3」では明かしていなかったが、にょみお達は6年生だったので、「4」では中学生の仲間入りをしちゃったのである。そして、にょみおは新しい友達もでき、中学校生活をエンジョイしちゃったりしていたのであった。
入学して1ヶ月ほどたったある日のこと、違うクラスになったぶぁいこが話しかけてきた。「おじいちゃん、ついこの間退院して家に戻って来ていたんだけど、今度は家出しちゃって・・・。一緒に探してくれない?」
「警察に捜索届は出したのか?」
にょみおが言った。
「まだなの・・・。」
(じゃあ何で先に俺に言ったんだよ!)そう思ったが、断ると後が怖いので、「いいよ。」
と言った。
最近は日が長く、おじいさんを探すのに最適だ。にょみおは、時間に遅れないように5分
前に来た。先に待っていたぶぁいこは、満足げに、
「よし。」
と言った。前なんか怒られなかったのが奇跡だ。(※詳しくは「3」参照)その前なんか病院送りだし。まずは、一時的なホームレス状態だと考えて、公園を探した。すると、5分38秒後、公園のベンチで寝ているのを発見。ベンチに近づくと、寝言が聞こえた。
「・・・むにゃむにゃ・・・・・・。バ~カ。」
(殴ったろか!)にょみおはそう思ったが、はやる気持ちを押さえていそいそとあるものを作り始めた。そう・・・こよりである!(※こよりとは、ティッシュをねじねじして先っぽを尖らせたものである。)こよりを慎重におじいさんの鼻の穴に突っ込んだ。そして、おじいさんがくしゃみをした。(よし!やった!)今度は、(ばっちい。ばっちい)と思いながらそのティッシュをおじいさんの口に入れた。
「ぼへぇっ」
がばっと勢いよく起き上がるおじいさん。
「ぶぁいこー。おじいさん見つかったよー。」
「わかったー。そっちいくー。」
おじいさんが口からティッシュを出している。そして、おじいさんがこっちを見た。その瞬間おじいさんの体が凍りついた。
「お・・・おまえは・・・・。ぴぎゃー。」
おじいさんが、めっちゃやばい顔で逃げていく。
「ぶぁいこー。そっちいったー。」
「うん。わかってるー。」
ぶぁいこはそう言って走ってくるおじいさんを捕まえ、うなじに思いっきりチョップをした。おじいさんは完全に気絶している。そして、すたすたと歩いて来たにょみおと一緒におじいさんを縄で縛り、エッホエッホとぶぁいこの家に持ち帰った。
「これより尋問を始める。」
やっと気がついたおじいさんに容赦なく質問をぶつける。
「まず、なぜ逃げようと思ったか。」
「あ・・・あの少年が、常に半径100メートル以内にいたから・・・。だから、一緒に県外に逃げないか?」
「はい、きゃっか―。」
(県外って・・・。どんだけ逃げたいんやねん。)
「おじいさんをしばらくここに幽閉します。(気がすむまで)」
「も・・・もぎゃぁぁぁぁぁ。」
「じゃ、おれ帰るね。」
にょみおは、やばそうな雰囲気をいち早く察し、逃走した。恐怖とアニメを見るためという理由で・・・。
さようならおじいさん・・・・・。 君のことは「5」のときには忘れるかもね・・・・・。
-完―