にょみお3~おじいさんのさらなる復讐~
今日も、にょみおは、何気なくぶぁいこと話していると、ぶぁいこがこんな話を持ちかけてきた。
「今日の学校の帰り、私のおじいちゃんのお見舞いについて行ってくれない?」
にょみおは、
「わかった。」
と答えた。
「じゃあ、病院前に5時集合ね。」
その日の帰り、ぶぁいこは病院の前に先に着いていた。そして、にょみおが5分38秒後に着いた。にょみおが、
「待った?」
と聞いた。ぶぁいこは、
「うん、待った。」
(おいおい、ストレートだな)にょみおはそう心の中でツッコミをいれた。ぶぁいこは時間に厳しいのだ。門限なんて、5時半だし。
病院の中に入り、受付でおじいさんの病室を聞き、その病室へ2人で向かった。病室へ向かう中でにょみおは、
「おじいさんの病名は?」
と深刻そうに聞いた。ぶぁいこは、
「何、大したことじゃないのよ。ちょっとキン○マがやばくなっただけ。」
ぶぁいこは、笑いながらそう言う。(本当に大丈夫なのか?)と心の中でにょみおはツッコミを入れた。
病室に入るとそこには、見覚えのあるおじいさんがいた。そして、今まで穏やかそうにしていたおじいさんの顔が、にょみおを見て一変した。
「きっ…貴様は!?ま、まさか。殺してやるぅ-。」
怒りで煮えたぎったおじいさんの目がにょみおを睨む。そして、ベットから出て立ち上がったおじいさんは、にょみおめがけてキン○マをブルンブルンさせながら、走ってきた。
(そ、そうか。あの時のおじいさんか!)最初は穏やかそうな顔をしていて気づかなかったのだ。おじいさんがパンチを繰り出した。にょみおはそれを平然と避け、キン○マに膝蹴りを入れる。
「も、もぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
あまりの痛みにあえいでいるおじいさん。(ちょろいもんじゃい。ボケぃ)そう威張りくさったように思うにょみお。
そして、ぶぁいこが看護婦さんを呼んできた。
「すいません。うちのおじいさんがベッドの角でぶつけたようです。」
平然と対応するぶぁいこ。
「ち、違……。」
最後の力を振り絞って出したこの声も、誰にも聞き届けてもらえず、落胆するおじいさん。
(ぶぁいこがワイルドなのはこのDNAのせいか)と切実に思うにょみお。おじいさんは、気絶した状態でベッドに放置されている。(おいおいそんな対応の仕方でいいのか)そう思ったがまあ、いっかと思い直すにょみお。
結局、見舞いなんてものじゃなかったけれど、これでしばらくは、おじいさんもおとなしくなるだろう。おじいさんの復讐は叶わぬまま幕を下ろした。
む、無念…。
―完―