5話
その後、私は本宅からは大分離れた別宅へと案内されました。
暫く使われていないという事ですがその様ですね、かなりホコリが目立ちます。
案内して下さったメイドの方は、早々に去って行かれました。
一応、ホコリ避けの布は家具やベッドの上には掛けられていますが、床などはかなり汚れが酷いです。
さて、このホコリ、どういたしましょうか? 先ずは今夜寝るお部屋からでも片付けますか。
そして私は先ず動き易い格好に着替えて、それからお掃除をする道具はないかしらと彼方此方、見て周ると中は割と広く、お料理をする場所や湯浴みも出来る所もありました。
ただ、暫くはホコリとの闘いですね。
お掃除道具も一通り見つけることができ、お水も使えましたので さて、始めますか。
お掃除すること三時間、なんとか寝室は片付きましたが、お布団は表で叩かないといけません。
それでも少し気になるので明日起きたらお洗濯でもしますか。
あら? 夜になりましたがお食事はどういたしましょう? どなたも来て下さら無い様ですね。
流石にお腹も空きました。
こんな時間に出歩くわけにもいかないのでしょうがありません、今日はお水でも飲んで寝てしまいましょう。
そして翌朝、やはり誰も来ていただけません。
このままでは飢え死にしてしまいます。
お金は僅かしか持ってきていませんが取り敢えず、街に出て何処かでお食事でもしますか。