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宇宙(そら)の果て  作者: 桜橋あかね


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第3話 宇宙での激突 (前編)

「大尉、よろしいですか」

ギリシはヨデルに話しかけられる。


「どうしたのだね、ヨデル」

「解析班のガラーが、報告したい事があると申しておりまして」


敵陣の事、何か掴んだのであろう。


「分かった、ヨデルも一緒に来てくれるか」

ギリシが言うと、ヨデルは頷く。


データ室へ入ると、画面を見ていたガラーがこちらに気が付いて立ち上がる。


「……待たせたな、ガラー」

「いえ、わざわざご足労いただきありがとうございます」


「では早速……」と、ガラーはタブレットを取り出す。

そこには昨日見たシロヴィンの写真よりも、鮮明に写っている。


「こちら、大尉と戦ったシロヴィンです。このビーム砲は、通常よりも攻撃型だと判明しました」


「通りでドペルが一撃で落とせる訳だな」

ギリシの言葉に、ガラーは頷く。


「後、断片的にしか情報を得られなかったのですが、例のシロヴィンを乗っていた女性兵士が今日の午後に、保守軍の基地があるネネントアーム国まで向かうとの事です」


「指揮をとる側になる、という事でしょうか」

ヨデルが言う。


「その可能性は高いな。今のうちに、刈り取ってしまうのが良いかも知れん」

「それでは兵をなるべく集め、出航した方がよろしいですね。先に行っています、大尉」


そうヨデルが言い、データ室を出る。


ギルシは出る前、ガラーに対し「引き続き、頼むぞ」と言い渡す。


「はい、分かりました」


▫▫▫


「少佐、本当にこの方も一緒に行くんですか。お酒もたくさん積んで……」

出航準備中、イルバを見たドーマが言う。


「言葉を選びなさい。大尉に失礼ですよ」


キャンベルの言葉に、イルバは笑う。

「坊主みてえな軍人(ひと)は、何人も見てきた。ワシは気にはしてないから、な」


「……ありがとうございます」

イルバは頷き、準備を進めていく。


「しかしまあ、ニベア試作機を間近で見るのは初めてですね」


ドーマの言葉で、その機体の方を見る。

メインの人型アーマーであるギルヴィンよりも背が低く、見た目もかなりスマートだ。


「……ほんと、こんな機体をもっと造ればいいのに」

キャンベルはそう呟く。


「あと30分で出るぞ」

ニッケラの声がする。


「さあ、急ぎましょう」

「はい」


▪▪▪


午後2時5分、予定通りアスベリーゼにある基地を出た。

―――その50分には、疑似大気圏を越え宇宙へ出た。


「……久しぶりの宇宙(そら)だな」

司令塔の片隅に居た、イルバはそう言う。


キャンベルはそれを聞いて、そう思うのは無理もないと感じる。

表舞台から消えた兵士、悪く言えば幽閉された身……

アスベリーゼから出ることは、無いに等しかっただろう。


「あの、少佐」

ドーマが話しかける。


「ん、どうしたの」

「宇宙に警戒のアーマーがたくさん居る、そういう話ですよね」


その言葉に、違和感を感じる。

「ええ、大佐から言われたのはそうだけど」


ドーマは窓の外を指差す。

「それだったら、1機ぐらい居ても良いですよね。攻撃もしてくると思うのに、居ないんです」


ドーマにそう言われ、左右の窓を見る。

―――彼の言う通り、機体が見当たらない。


キャンベルは、レーダーを見ているニッケラに

「中佐、レーダーを注視して貰えますか。進行方向や周囲に、相手のアーマーが居ないのが気になります」


ニッケラは頷く。

「分かりました」


キャンベルは、司令塔にある予備のヘアマイクを持って戦艦の2階にある食堂へ向かう。

宇宙の全方向を見るには、こちらの方が見えるからだ。


「………」


キャンベルは注意深く、辺りを見渡す。

こういう時は、よく直感が働く。


……あれから、25分ほど経ったのだろう。

後方に、アスベリーゼ製とは違う戦艦がうっすらと見える。


「中佐、後方に戦艦が見えます。何処の国のか分かりますか!」


少し間が空き、

『ワイベラスの戦艦です。明らかに、こちらを狙っているような動きをしています』

とニッケラが返す。


(もしかしたら)

昨日の気配は、相手が私自身を探っていたのかもしれない。

―――この前の戦闘を含め、脅威と感じたのであろう。


キャンベルは、すぐに司令塔の方に戻る。


「どうする、少佐」

ガンネイドがキャンベルに言う。


「私とドーマの二人、シロヴィンで出撃します」

「……分かった」


「ワシはどうすればええかね」

イルバがそう聞く。


「出撃準備までは済ませて貰ってもいいですか。必要に応じて援護射撃をお願いします」

キャンベルの言葉に、イルバは頷く。


「少佐、ネネントアームまでは、あと1時間弱の距離です」

ニッケラが横から言う。


「分かりました……ここは、皆で耐えましょう」


「「はい!」」 「「おう!」」

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