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ここにも……っ!


 結局、みんなでピザを食べた。


 ララサンダーがもちもちのピザを食べ、

「お城の近くにこんないいお店があるの、知りませんでしたわっ」

と大感激する。


「私は……狭い世界しか知らなかったのです」

と言いながら、ララサンダーは何故かチラ、とサミュエルを見た。


「そうだわ、ウィリカ。

 あなたがなにか素敵な服を送ってというから、ほら、これを持ってきたの」

とフェリシアは袋に入れていた民族衣装のようなドレスを渡す。


「ごめんなさいね、ララサンダー。

 あなたにも会うとわかっていたら、なにかお土産を持ってきていたのだけど」


 いえ、滅相もないです、と言うララサンダーは思ったよりおとなしめだ。


 またチラとサミュエルを見ている。


 今なら大丈夫な気がする、と思ったフェリシアは、あの葉っぱの手紙をララサンダーに託した。


「これを王様にお願いできるかしら」


「何故、私に?」


 ……ウィリカに渡すより届きそうだからですよ、とフェリシアは思っていた。


「はい、お預かりいたします」

とララサンダーは神妙な顔で受け取る。


 そのとき、フェリシアは気がついた。


 ピザ屋の向こう。

 魔王の森の辺りの茂みに、見覚えのあるものがある。


「あれはもしかして……?」


 フェリシアは立ち上がり行ってみた。


 それはあの三角帽子を被った、顔だけの古い石像だった。


「魔お……、アルバトロス様、これは――」


「なんと。

 こんなところにもあの像があったとはっ」


 いや、自分とこのエリアなのに知らなかったんですか……?


 草を踏み分け、像に近づいたフェリシアは、何処か遠い空の向こうを見ているような空洞の目を見つめる。


 ポケットの中からあの白っぽい水晶玉を取り出した。


 真ん中が黒く、目のようになっているあれだ。


 その空洞のサイズにピッタリな気がしたのだ。


 サミュエルが後ろで地図を広げ、

「ほんとうだ。

 ここにも、あの目のマークがあります」

と言う。


 フェリシアは像の片目にその水晶玉を入れてみた。


 その瞬間、地面が揺れた。


 よろけたフェリシアを魔王が抱き止める。


「像がっ!」


 顔だけしかなかったはずの像が、ずずずずっと地上に出てきて、腰くらいまで現れていた。


 戦士の像のようだ。


 一瞬目が光り、空に向かって光を放つ。


「なんだ!?」

「光がっ」


「神の光かっ?」


 フェリシアは目玉を外してみた。


 像はまた地中に埋もれていって、顔だけになる。


「すごいですわっ」

「やはり、お姉さまは大聖女でしたのねっ」


 二人は手を取り合い、飛び跳ねている。


「王様に報告して参りますっ」

とウィリカとララサンダーは仲良く駆け出していってしまった。


「いやっ、この水晶玉をはめると動く仕組みになってただけだと思うんだけどっ」


 誰がやっても同じよ~っというフェリシアの叫びは彼女らの耳には届かなかったようだった。





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