表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

LIFE STORY ~たわいも無い、日常の1コマから~

作者: 板郎

日常のありきたりなことを、文章にしてみました!

恋愛、仕事、生活・・・

極普通のことを書いてみました!

都会を流れる車を、ぼんやりと眺めるpm7:00。 

21階からの景色は時間を忘れさせてくれる。 

残業ばかりで疲れた体に、今日もまた疲れを積み重ねている。 

いつのまにか自由に生きることを忘れて、

必死にもがいている自分に嫌気を感じている。 


「別れよう」 


メールの淡白な文章に涙も流れず、携帯電話の電源を切った。

会議用の資料を明日までに仕上げなければならない。 

そして再びパソコンに向かうpm8:00。

グラスにワインを注ぎ、傾けた時に君が見せた笑顔が

モニターの中に見える。 

文字が少し滲んで見えて、ため息をついたpm10:45。 

出来上がった資料をプリントアウトし

冊子にしてパソコンの電源を切ったのはam12:25。

終電で誰もいない部屋に帰るころにはam1:30。 


閉めたはずの鍵が開いている… 


中に入ると、彼女がやさしく微笑んでいた。 

ワインを傾けたam2:00。 


「今日はあなたの誕生日でしょ?おどかしたかったの。」


彼女を抱きしめて電気を消したam2:30。 

そして…


流れ行く景色の中で 思うことが有る 

過ぎ去る時間は取り戻せないが 

やり直すことは出来るはずと 


「貴方の夢は何ですか?まだ憶えていますか?」 


つらい質問が君の口から問い掛ける 

僕は 立ち止まって動けない 

悲しいほど現実は厳しいと… 


そんな時だから貴方にそばにいて欲しい… 

流れる涙も 

こぼれる笑顔も 

貴方となら分かち合える 

いつも僕だけに微笑んで欲しい 


喧嘩をしても 

最後には僕のそばにいて欲しい 


「さよなら」 


なんて言わないで 

朝の目覚めに君を見て 

眠る前にも君を見て 

1日が過ぎていく… 


そんな幸せな日々を 

夢に見ていたよ 

いつも いつまでも…


グラスを傾けている 

二人きりのカウンター 

ちょっとスローなスタンダードジャズが 

店の中のブルーライトにマッチしている 

しかし 

曲は流れても 

二人の時間は止まっているかのよう 

たわいも無い日常の会話で 

たまに見せる彼女の笑顔が 

やさしく僕の瞳に映る 


今でも眼を閉じると 

セピア色の想い出が浮かぶ… 


彼女の好きだったスターダストを横に 

ドライマティーニをシェイクしてもらう 

込み上げる涙を押さえる様に 

グラスを空ける 


一人で椅子を 今日も温めている…


都会のノイズにかき消されて 彼方の言葉も聴こえない 

もっとそばに近づいて 私の鼓動が聴こえるくらい

もっとそばに近づいて 私の胸が触るくらい 

彼方の耳に そっと呟く 

「愛してる」 

彼方の胸に抱かれていたい

だから受け止めてよ 

この想い 

強く強く抱きしめて 

「今夜は放さない」なんて ささやいて…


どれくらいの時間が過ぎただろう 

まだ貴方の寝顔を眺めている… 

二人で過ごして

泣いたり 笑ったり 怒ったり… 

猫の目のように変わる表情 

でも 今は違う 

寝顔はいつまでも変わらない 

その耳元にそっと囁く 


…大好きだよ…あっ、笑ってる…


ヘッドライトの川を見つめる 

毎日が歯車のように 

規則正しく動いていく 

自分を取り戻すための 

たった一日の休みさえ 

仕事を忘れることはない 

いつの間にか

心に新鮮な風はなく 

日常の苦痛だけが残る 

逢えば けんかばかり…

涙も出ない程 

気がつけば 荒んでいた…


想いは遙か 

貴方を見つめ 

切ない時間を過ごす 

何も手につかず 

涙が流れる… 

貴方は今 何をしてますか? 

まぶしい笑顔で 微笑んでますか? 

自分の笑顔を取り戻すため

走りだそう 今すぐに…

そして 伝えよう

好きですと…


優しく抱きしめた君の温もりが 

腕に残って忘れられない 

愛しく想っていたのに 

うらはらな態度 

追えばまだ届く距離なのに 

足が前に進まない 

左の頬の痛みと流れる涙 

でも君の涙に濡れた顔が 

心に痛む 

たった一言 


ごめん 


と言えなくて…









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ