LIFE STORY ~たわいも無い、日常の1コマから~
日常のありきたりなことを、文章にしてみました!
恋愛、仕事、生活・・・
極普通のことを書いてみました!
1
都会を流れる車を、ぼんやりと眺めるpm7:00。
21階からの景色は時間を忘れさせてくれる。
残業ばかりで疲れた体に、今日もまた疲れを積み重ねている。
いつのまにか自由に生きることを忘れて、
必死にもがいている自分に嫌気を感じている。
「別れよう」
メールの淡白な文章に涙も流れず、携帯電話の電源を切った。
会議用の資料を明日までに仕上げなければならない。
そして再びパソコンに向かうpm8:00。
グラスにワインを注ぎ、傾けた時に君が見せた笑顔が
モニターの中に見える。
文字が少し滲んで見えて、ため息をついたpm10:45。
出来上がった資料をプリントアウトし
冊子にしてパソコンの電源を切ったのはam12:25。
終電で誰もいない部屋に帰るころにはam1:30。
閉めたはずの鍵が開いている…
中に入ると、彼女がやさしく微笑んでいた。
ワインを傾けたam2:00。
「今日はあなたの誕生日でしょ?おどかしたかったの。」
彼女を抱きしめて電気を消したam2:30。
そして…
2
流れ行く景色の中で 思うことが有る
過ぎ去る時間は取り戻せないが
やり直すことは出来るはずと
「貴方の夢は何ですか?まだ憶えていますか?」
つらい質問が君の口から問い掛ける
僕は 立ち止まって動けない
悲しいほど現実は厳しいと…
そんな時だから貴方にそばにいて欲しい…
流れる涙も
こぼれる笑顔も
貴方となら分かち合える
いつも僕だけに微笑んで欲しい
喧嘩をしても
最後には僕のそばにいて欲しい
「さよなら」
なんて言わないで
朝の目覚めに君を見て
眠る前にも君を見て
1日が過ぎていく…
そんな幸せな日々を
夢に見ていたよ
いつも いつまでも…
3
グラスを傾けている
二人きりのカウンター
ちょっとスローなスタンダードジャズが
店の中のブルーライトにマッチしている
しかし
曲は流れても
二人の時間は止まっているかのよう
たわいも無い日常の会話で
たまに見せる彼女の笑顔が
やさしく僕の瞳に映る
今でも眼を閉じると
セピア色の想い出が浮かぶ…
彼女の好きだったスターダストを横に
ドライマティーニをシェイクしてもらう
込み上げる涙を押さえる様に
グラスを空ける
一人で椅子を 今日も温めている…
4
都会のノイズにかき消されて 彼方の言葉も聴こえない
もっとそばに近づいて 私の鼓動が聴こえるくらい
もっとそばに近づいて 私の胸が触るくらい
彼方の耳に そっと呟く
「愛してる」
彼方の胸に抱かれていたい
だから受け止めてよ
この想い
強く強く抱きしめて
「今夜は放さない」なんて ささやいて…
5
どれくらいの時間が過ぎただろう
まだ貴方の寝顔を眺めている…
二人で過ごして
泣いたり 笑ったり 怒ったり…
猫の目のように変わる表情
でも 今は違う
寝顔はいつまでも変わらない
その耳元にそっと囁く
…大好きだよ…あっ、笑ってる…
6
ヘッドライトの川を見つめる
毎日が歯車のように
規則正しく動いていく
自分を取り戻すための
たった一日の休みさえ
仕事を忘れることはない
いつの間にか
心に新鮮な風はなく
日常の苦痛だけが残る
逢えば けんかばかり…
涙も出ない程
気がつけば 荒んでいた…
7
想いは遙か
貴方を見つめ
切ない時間を過ごす
何も手につかず
涙が流れる…
貴方は今 何をしてますか?
まぶしい笑顔で 微笑んでますか?
自分の笑顔を取り戻すため
走りだそう 今すぐに…
そして 伝えよう
好きですと…
8
優しく抱きしめた君の温もりが
腕に残って忘れられない
愛しく想っていたのに
うらはらな態度
追えばまだ届く距離なのに
足が前に進まない
左の頬の痛みと流れる涙
でも君の涙に濡れた顔が
心に痛む
たった一言
ごめん
と言えなくて…