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カリナ様は、斜め45度にカッ飛んだ

【登場人物】

《アイリス》

・主人公

・乙女ゲームのサポートキャラに転生した。

《リエラ》

・乙女ゲームのヒロイン

・フェドートとゴールインした。

《フェドート》

・乙女ゲームの攻略対象

・リエラとゴールインした。

《ルーカス》

・乙女ゲームの攻略対象

・リエラが友情度しか上げてなかったので親友だと認識している。

《カリナ・スタードール》

・リエラとゴールインしなかったルーカスの婚約者に選ばれた乙女ゲームに登場してない侯爵家令嬢

・ルーカスとお互いに尊重し合える関係を築きたくて、アイリスに相談したが…。





(って、言ってたのになあ〜〜〜!!!!!!)



リエラ経由で仲良くしてたルーカスに呼ばれ、学生時代のいつメンで集まったのでついでにルーカスのカリナへの現状を確認したアイリスは、心の中で頭を抱えた。



(友情度もラブ度も下がっとる〜〜!!!!)



【ルーカス・アバンダント«攻略条件»

権力:60

財力:40

美貌:40

策略:100

武力:10

教養:100

素直さ:100

優しさ:70

正義感:70

SAN値:60

甘え度:40

甘やかし度:70

カリナへの友情度:18→-3

カリナへのラブ度:24→15】



(何をした!!カリナ嬢!!!!)



アドバイスをして2ヶ月足らずで爆下がりしてる好感度にアイリスは泣けてくる。



「ねぇ、ルーカスって、カリナ様と婚約したんでしょ!どうどう!!」



そして、キラキラした目で身体を乗り出したのはリエラだ。

フェドートは、そんなリエラを呆れたように服の背を引っ張って恋バナに嬉しそうに興奮して前のめりになるリエラが、無駄にルーカスに近付き過ぎないようにしてる。



「おい、ルーカスは仮にも王太子だぞ、失礼だろ」


「その発言がすでに失礼なんだけどね?」


「おっ、敬うか??」


「ふふ、外ではお願いね」


「分かってる、分かってる」



そう軽口を叩くくらいには、攻略キャラ同士も仲が良い。



(まあ、共に戦った戦友達だから当然だよね)


「もう!私の話聞いてる!」



質問に答えないルーカスにむぅ…と拗ねるように言うリエラに、話を逸らすことを失敗したことを悟ったルーカスは、溜め息を1つ吐く。



「…どうもこうもないよ…。ただ、もう少し賢い女性だと思っていたんだけどね」



その言葉には落胆の色が強く滲んでいた。



「え!?カリナ様は、頭良いと思うけど…」


「学校の成績が良いのと頭が良いのは違うからね」



そうリエラの言葉をスパッと切り捨てるルーカスに、アイリスは、目を白黒させてしまう。



(おかしいな…?策略や教養は攻略条件を達成しているはずだけど??)



可愛げがないとか、女性として意識出来ない、価値観が合わないと言うならアイリスも理解出来るが、能力面を否定されるのは、おかしい。

聖巫でもない真っ当なご令嬢の武力が12であることを除けば、下手な公爵家と同等の権力と国内屈指の財力も美貌もある。

父親の凡よりは上程度の能力値を考えれば、策略と教養が100オーバーという国内有数の知性を誇るカリナが関わって居ないわけないし、100歩どころか1万歩譲って、仮に関わって居ないと仮定しても策略と教養が100を超えるカリナが賢くなくて誰が賢いと言うのか。



(なんかすれ違ってないか??)


「そんな…!ありえない!!










…そうだ!!

アイリスをカリナ様の侍女にしましょう!」


「は?」



思考の海に溺れていアイリスは、リエラの言葉に思わず、その顔を間抜け面で眺めてしまう。



「ね!それがいいわ!」


「待て待て待て、なぜ私がそこまでしないといけない」


「え?だって良縁と結婚の女神・ミラ様の聖巫…」


「ぅ、」



リエラのぐうの音も出ない正論に思わず、アイリスは何も言えなかった。



「アイリスが結婚の聖巫だろうが向こうに変わる気がなければ意味がないだろう」


「そ、れは…!きっと大丈夫だから!!」



ルーカスの夢も希望もねぇ言葉に、思わずたじろいだリエラだったが、それでもそう言い募った。



「だからお願い!!チャンスを頂戴!ルーカス!アイリス!」


(…んまあ、変わる気はあるのは事実だからね…)



キュッと両手を胸の前で握りしめて、当事者のルーカスとアイリスに許可を求める姿は、流石ヒロイン!と言いたくなる愛らしさだった。

だから、



「はあ…、まあ、ルーカスの幸せな結婚生活もかかってるし、私はいいよ」



そう快諾することにした。

何よりも、カリナ本人に「愛されたい…!」と直接相談されたのも事実である。

よりよい結婚のために変わる覚悟のある人を放って置くのは、良縁と結婚の聖巫として褒められない行為であるのも事実だ。



(それで私の婚期を犠牲にするとしてもね…!!)



女性の婚期がクリスマスケーキよりも短〜い!!と、アイリスは、この世界どころか、前の世界でも若い子に通じなそうなことを考える。

※簡単に言えば、クリスマスが12月25日なのに準えて、25歳過ぎればクリスマスケーキと同じで賞味期限切れ=行き遅れという昭和な価値観だが、この世界は22歳で行き遅れなので哀しいかな、もっと早い。

ついでにこの世界は、ヨーロピアン風の世界観だけど日本で発売されただけあって4月入学だったり、別の名前でクリスマスもあったり、文化は日本寄りである。



「…僕としても、始まりが政略だろうとより良い結婚生活になるのは願ったり叶ったりではあるけど…、」


「なら決まり!!ありがとう!アイリス!ルーカスも!!」



そんなことをダラダラ考えていれば、ルーカスは難しい顔で頷き、それでもルーカスが頷いた事に嬉しそうにニコニコと可愛らしい笑みでリエラが笑っていた。



(とりあえず、どういうことか後で聞き取り調査だからね、リエラ)



とアイリスは、心の中で呟いた。



ここまで読んで頂きありがとうございます!

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よろしくお願いします!!!!(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈⋆)

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