閑話~予選終了後寮の自室にて~
本戦でレオニカが言っていた「心中お察しします」とはこのこと。
武闘祭の予選終了後、自室で寛いでいると不意に楓が
「兄様。ずっと不思議だったのですが、なぜ7本も刀を携えているのですか?」
「いきなりだな。どうした?」
「私以外の刀も業物なのはわかるのですが、常に帯刀する必要性を感じないのですが」
「俺の戦闘スタイルは知ってるだろ?」
「はい。何度か拝見したことはありますが、特殊すぎませんか?」
「特殊すぎるよ。一度にすべての刀を抜かずに、二本ずつしか使わないんだから。相手をなめてるとしか思えないよね」
「自覚はあるんですね。ではなぜ?」
「刀の価値が高すぎて盗もうとするやつが現れるかもだろ?それの対策。は建前でホントはいちいち帯刀する刀を変えるのが面倒」
「兄様…」
コンコン
「誰か来たみたいだね。どうぞ!」
部屋に入ってきたのは
「総合棟のエレノアさんと騎士棟のレオニカさん、それに魔術棟のマリア様?」
「ご存じなのですね」
「知っていて当然ですわ。私は国の王女なのですから」
「マリア様、少し静かにしていただけますか?」
「レオニカさん、王女様にそれは失礼では?」
「レオニカはいいのですわ。何せ彼はこの国の騎士団長になる人物なのですから、多少の無礼は目を瞑っているのですわ」
「そうですか。それで、学園の有名人が私に何か御用ですか?」
「俺は明日の対戦相手にあいさつに来ただけだが、この二人は知らん」
「私はお父様からの伝言を伝えに」
「国王様の?」
「えぇ。『将来我が国の騎士団に所属してほしい。答えは急がないからゆっくり考えてくれ』とのことですわ」
「承知いたしました。それでは、エレノアさんは?」
「私は…」
「どうかされました?」
「楓さん!武闘祭で私が優勝したら付き合ってください!」
エレノア実は百合だったんです。え?知ってる?まぁそんなことはいいんです。
その話を入れるためと、この国の王女様を出したかっただけです。
レオニカが無礼を働いてマリアが許していますが、ふつうは打ち首です。レオニカに対して並みならぬ感情があるんでしょうねマリア様。