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6話:PC8000からパソコン開発へ2

 初代機PC8801は、NECの8ビットパソコンであるPC8001

の上位互換機種であり、縦400ライン表示可能なビジネス用途もターゲット

とした最上位機種という位置付けで、当時では別売りのデータを読み書きする

ためのミニフロッピーディスクインターフェイスを標準装備しており、

5.25インチ1D(片面倍密度)、2D(両面倍密度、約320Kバイト)

の外付けフロッピーディスクが使用できた。


 当時は、I/OやマイコンBASICマガジンなどプログラム投稿雑誌や

エニックスの賞金付ゲームコンテストも盛んになっていた。1982年に

PC9801が発売されると、PC8801ソフトとの両活用でホビーユース

に対応した人気機種というポジションにシフトし、PC8801マークⅡSR

の登場で、グラフィック性能が飛躍的に向上し、サウンド機能では、ヤマハの

音源チップYM2203が搭載された。FM音源3音+SSG3音のサウンド

機能を新たに標準装備し、その位置づけを決定的にした。PC9801は、

それまでのPC8000、及びPC8800シリーズの資産を継承し、

高速化のために16ビットマイクロプロセッサを採用した。


そんな、激動の時代、ソフトウェアとしては、OSのウインドウズや

表集計計算ソフト・マルチプランのマイクロソフトと表集計計算ソフト

・ロータス123のロータスとMSDOS対応の日本語変換ソフトの一太郎が

特に有名であった。


その中でも当時、日本語変換ソフトウェア一太郎Ver.1の発売当時は、

日本語ワープロソフトウェア業界では管理工学研究所の「松」が大きな

シェアを占めていた。当時としてはいち早くDOSベースで開発された一太郎

は、当初DOSアプリケーションでなかった松と差別化し、本体と日本語

入力システムをいちはやく分離・他機種への移植・松のほぼ半値という、

低価格ながらも引けを取らない機能などで「松」の牙城を崩し、やがて

日本語ワープロソフトの代名詞的存在として圧倒的なシェアを占めた。


 そんな1985年4月に PC9800シリーズ向けに

「JXWORD太郎」という日本語変換ソフトの発売元・ジャストシステム

の徳島本社から熊川達子という女性技術者がNECに派遣されてMSDOS、

PC9800との互換性を高めたJXWORD太郎の改良品の開発のために

研究に来た。大学出たばかりで、地元、徳島弁が強く、可愛らしい風貌で

語気が荒く、気も強く、温厚な安田武夫には、赴任当初、面食らってしまった。


 しかし、研究熱心で一途に仕事に打ち込んでいる姿を見て、彼女の要望を

次々と実現していき、1年の派遣期間が過ぎで一太郎の性能を高めることが

出来、徳島に帰っていった。


 各社専用にカスタマイズされたマイクロソフト・ベーシック

「コンピューター言語」をベースにした時代の終盤から、MSDOS時代を

経て、MSウインドウの本格的な普及期まで約15年間。

 初代「PC9801」発売の1982年から、後継アーキテクチャの

PC98NXシリーズが発売される1997年頃までにわたって、NECの

パソコンの主力商品として製造販売が続けられ、全盛期には日本国内における

市場占有率90%以上を獲得した。その後、21世紀を意識してPC9821

シリーズは、NECが1992年から2003年まで販売していた

パーソナルコンピュータの製品群の名称である。

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