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gamemaker(ゲームメーカー)   作者: あいうえお
3/7

第3話 キャッチャーミット

「全く自分で歩けなくなるまで走り込む奴がいるか」

「ごめんね大河学校から家まで遠いのにおぶってくれて」

「あんた見直したよ優しいんだね」

羊子はからかうように言った。

「やかましいわ」

「じゃあ虎子を頼むよ」

「おう、じゃあな」

「じゃあね羊子ちゃん」

「大河虎子を襲ったりしたらダメだからね」

「誰が襲うかぁ」

大河は真っ赤になりながら答えた。

おぶさってる虎子も真っ赤になっていた。

「お邪魔しまーす」

「ただいまー」

「虎子帰ってきたのかー」

リビングの方からお父さんの声が聞こえる。

「虎子降ろすよ」

「うっうっ」

お父さんが一目散にリビングから玄関まで走ってきた。

「どうした虎子こいつにやられたのか嫁入り前の大事な大事な虎子をよくもー」

お父さんは大河の胸ぐらをつかんだ。

「お父さん違うの違うの私が部活で筋肉痛になって歩けないところをおぶってここまで連れてきてくれたの」

「そうだったのか悪かったな少年」

「いえ」

お母さんがリビングから出て来て

「お父さん何してるあー虎子このかっこいい人虎子の彼氏?」

「違うそんなんじゃないただのクラスメート」

「すみませんうちの虎子が迷惑をおかけして」

「いえいえではこれで失礼します。」

「せっかくだから上がっていきませんか?」

「いやぁ親も心配するのでここで失礼させていただきます。」

そういって大河は虎子の家を去っていった。

「まぁ礼儀正しくてとてもよい人ね」

礼儀何かいつも正しくないのに外面だけはいいんだから

「お母さんあの子と虎子は交際してほしいなぁ」

「何いってんのお母さんそんなんじゃないから」

するとお父さんが

バーン

と机を叩いて

「俺は虎子の交際なんかまだ早いから絶対に認めないからな」

「だからそんなんじゃないって」

「俺は絶対認めないからな」

お父さんの機嫌が悪くなった。

「そんなんじゃないのに」

「ほっときなさいほっときなさい」

「ねぇお父さん」

「なんだい虎子」

「お父さん私にグローブを買ってください」

「グローブ何でそんなもの欲しいんだぁ?」

「私ソフトボール部に入ったの」

「ソフトボールかぁいいなぁ」

「よーし明日、日曜日だしお父さんと一緒にグローブを買いにいくかぁ。」

「うんありがとーお父さん」


そして次の日

「うわぁすごーいバットやグローブがいっぱいあるー」

「そういえば虎子こういうところ来るの初めてだったか。」

「うん初めて」

「うわぁどれにしようかなぁうわぁーイチローモデルだってイチローすごいから私もイチローと同じグローブにしようかなぁ」

「虎子は外野をやるのか?」

「外野何それ私がやるのはキャッチャーだよ」

「キャッチャーならこっちじゃないキャッチャーにはキャッチャー専用のグローブがあるんだ」

「キャッチャー専用のキャッチャーはやっぱり特別なんだすごいなぁさすがだなぁ」

「あっちがミットのコーナーだよ」

「うわぁすごいたくさんのミットがあるってあれ大河?」

「うわぁ」

大河はビックリして転んだ。

「どうして大河がここにいるの?」

「いやぁまぁそれはだなぁどうせお前初心者だからグラブの選び方とかわかんないと思って一回見に来ていい奴を教えてやろうと思っただけだ。」

「大河って意外といい人なんだね。」

まぁホントは羊子に命令されただけだどね。

「もう決まったか父さんも一緒に選ぼうかあっ昨日のガキ」

やべぇ親父つれてきてたのかよ

「いやぁどーもどーも僕はこれで」

「ねぇ大河グラブ選ぶの手伝ってくれるんじゃないの?」

こいつ鬼かよ

「何虎子の頼みが聞けないって言うのか?」

「いやぁそんなことありません。」

「お父さん大河お父さんいると緊張しちゃうから二人で探すからあっちいってて」

あっちいっててガーン

お父さんは落ち込みながらも大河のところにいき

「お前虎子に何かしたら殺すからな」

「はぁっはい」

大河は完全にびびってしまっていた。

「ねぇこのミットどう?」

「あーそれはねぇ」

といってミットをとって後ろを振り向いたとき物陰から

うわぁこっちすごい見てる見てるヤバイあの目付きはヤクザとたいして変わらんぞこんなことならこいつからかうべきではなかった。

「まぁかっこいいとは思いますけど型があまりよろしくないと思います。」

「どうしたのいきなり敬語でしかも声も震えちゃって」

「いやぁそれはそのねぇ」

「じゃあこっちは」

虎子はミットをもって大河に迫った。

おいお前顔近いよ離れろ

大河は横目で物陰の方を見た。

ヤバイめっちゃヤバイ目してる刺される。

「虎子さん僕はそのミットよいと思います。」

「そう私もいいと思ってたこれにしよう。」

虎子はその場でオレンジ色のミットに決めた。

「しかしどれもミットって固いのね」

「はいどのミットを買って最初は固いので手入れは大変だと思いますが頑張ってください」

「頑張ってくださいじゃないだろお前も手入れを手伝うんだろ」

いきなりの後ろからの声に大河はビックリした。

「はい。お父様私も手伝わせていただきたいと思います。」

「手伝ってくれるのありがとう大河」

「いやぁ」

「誰がお父様だぁ」

「すみません」

こうして虎子のミットは決まったのであった。











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