ステータスが信用出来ないこの世界
「はぁ」
重く長い溜息をつく。しかし彼の場合は少し違う。そして、これが原因である
「おはよう霧崎君」
そう、彼女こそが原因である
名は雨宮紫月。見た目は超絶美少女。目元は少し垂れていて 「優しい」という印象を与える。まあ実際優しいけど。そして腰まで伸びた黒く艶やかな髪。さらに桜色の唇が完璧と言える配置で並んでいる。そして、とどめを刺す様にほほ笑みかける。普通の人ならばもうチェックメイトだ。そう“普通”の場合は。霧崎千日の場合は“受け流す”が使えるのだ。
「おはよう。雨宮さん」
そう言った直後、クラスから殺意のこもった視線が千日を襲う。まあ何とか生還したが。
机の中をガサゴソと確認すると一枚の紙が・・・果たし状と赤い字で書かれている。
溜息をつき、現実逃避するため、寝ようとすると眩しい光が世界を塗り替えて行く。そして目を開けると
「お待ちしておりました。勇者様がた」
淡い桃色の髪の美少女が頭を下げた。途端にクラスメイトからどよめきが上がる
「すみません。あなたがたの状況は理解しております。しかしここは私についてきてもらえませんか?」
まあ何だかんだでついていった
「うむ。よく来てくれた異世界の勇者どの」
高そうな椅子に座っている王様?らしき人が言う。うわ 話長すぎて頭に入らない。もういいや寝よう。
「起きて。霧崎君」
雨宮さんが起こしてくれた。うおぉ雨宮さんマジ天使。雨宮さんの話をまとめると召喚したのは魔族から人間を守るためだとか。そしてこのクラスの中に勇者がいるらしい。それを調べるためにステータスを図る。ええ。勇者。俺に決まってるだろ。ステータスオープン
センカ キリサキ
Lv1
HP 20/20
MP ???
ロール ???
固有魔法 ???
適合属性 無gxdh
あれ~おかしな~俺TUEEEEEEじゃないの?おまけに文字化けしてて読めねーし
「おお。お前が勇者か」
騎士団長のクーファさんが勇者の楠龍王を褒める ちなみにリオウ読む
リオウ クスノキ
Lv1
HP100/100
MP 80/80
ロール 勇者
全属性対応
「どうした。そんなほうけた顔してステータスを見せてみろ。君は訓練に育んだ方がいい」
そうしてこの日からイジメを受ける事になった