夏色の鍵は映らない、

8/18~8/30

　夏休みの終りを、私と瞳子は別々に過ごした。

　瞳子は事件について口をつぐみ、米倉兄弟の死について一切のコメントと興味、を拒絶した。

　私はそんな瞳子に無性に苛立ってしまい、彼女と顔を合わせても気まずい沈黙に襲われるだけだったから、別々に過ごすのは賢明な判断だったと思う。その代わりに、私は警察を利用して捜査を進めることにした。

　長い夏休みだった。

　そんな風に感じたのは、生まれて初めてのことだった。

　そして、夏休みは終りを迎える。