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第8話…酒場で夕食

よろしくお願いします。

食堂に入った二人は食堂入口にいたバンダナにエプロンをした20代ぐらいの女性に鍵を見せて夕食を頼む。

好きな席に座るように言われ二人掛けのテーブル席に座る。周りを見れば顔に傷のある男や鎧を着た男、お揃いの胸当てをした女性達、猫耳の男女だったり異世界ならではの種族だろうと思ったアキラだった。

先程の女性が料理を持ってくる。


「お待たせ。飲み物はどうする?お酒なら別料金だけど水はお代わり自由で、ジュースは最初の一杯はサービスだよ」


アキラは水を頼み。メグも水でいいと言った。

コップに水が注がれ、シチューとパンのお代わり自由だから用があったら呼んでね。っと言って離れて行った。


今日の夕食はパンとお肉たっぷりシチューにサラダだった。


アキラとメグは食べ始める。お肉は鶏肉に似ていた。パンは少し固いがシチューに付けて食べればちょうどいい。サラダには3種類ぐらいの野菜が使われておりシャキシャキで美味しかった。


食べてる間無言が続いた。何か喋った方がいいかと思ったが、何を喋るべきかわからず結局無言になってしまった。

もう少しで食べ終わると言うとき二人の席に一人の男が近づいて来た。


「よおぉぅ。にいぃちゃぁん。女連れとはぁ、いい身分だなぁ。今晩おれぇに貸せぇょ。毎日やってんだろぉ」


横を向けば、顔を真っ赤にしたお腹の出た革の胸当てや小手を付けたおっさんが立っていた。完全なる酔っ払いだ。


「メグ部屋に戻ろう」


席を立ちメグに声を掛けた。

メグも頷き立ち上がる。

そして立ち去ろうとするが…


「待てぇよ!誰がお前らを守ってぇ、やってると思ってんだ。このぉ俺様ぁだぞぉぉ!夜を共にするのがぁ礼儀ぃだろぉがぁあ」


帰ろうとしたのが気にくわなかったのかアキラを跳ね退けメグに掴み掛かろうとする。

押されたアキラは何とか持ちこたえ倒れなかった。

メグの肩を掴もうとする男。だがその手は空を切る。

メグは一足飛びで瞬時に横に動き男の手をかわしたのだ。

その動きにア然とした表情の男と、メグの動きに見惚れてしまったアキラだった。

避けたメグは一度男を見て、アキラを見る。言葉にはしてないが、早く帰ろうと言っている気がしたアキラだった。

今だ固まっている男の横を抜けアキラはメグの横に並ぶ。再び帰ろうと歩き出す二人。しかし男はプルプルと震え怒り狂う。


「もう許さねぇ!殺してやる!!」


腰の剣を抜き去る。


バキッン


甲高い音が酒場に響く。その発信源は男の剣だった。

何が起きたかわからない男と固まる周囲の人達。

ただひとりを除いては…


「ちゃんと手入れしてなかったんじゃないの。行こうメグ」


アキラはメグを連れて酒場を出た。メグも驚いていたが言われるままついて行った。


残された男は今だに固まるっており、周囲の人達は何事も無かったかのように元の賑やかさを取り戻して行くのだった。




部屋に戻ったアキラはそのままの勢いでベッドに倒れこんだ。


(あぁ…何してんだろ。あんな人前で超能力使うなんて…。でもメグに変な視線送られるのが嫌だったし、……恋?………まさかね。………やっぱり異世界だから浮かれてるのかな)


目を閉じ考えていたアキラはベッドに何かが乗って来たのに気がついて起き上がり振り返った。

そこにはアキラのベッドに乗り、四つん這いになりアキラに顔向けているメグだった。

あまりの顔の近さに後ずさるアキラだがメグも追いかけてくる。

ジーーーと見つめメグはついに口を開いた。


「さっき何したの?詠唱もしてなかった。詠唱破棄?有り得ない。それとも…別の何か?」


答えてと言わんばかりの強い瞳にアキラはどうしようか考えるばかりだった。


アキラが剣を折るのに使ったのは『サイコキネシス(念力)』です。


ちなみに『サイコキネシス』とは、物理的エネルギーを発生させて対象を動かす力の事で、例を出すなら、見えない拳で殴ったり、見えない壁で防いだりといった力です。


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